米国防省報道官:トルコのシリア北部への攻撃激化を受け、米軍の同地でのパトロールは減少(2022年11月29日)

米国防省のパトリック・ライダー報道官は、シリア北部とイラク北部に対するトルコの軍事攻勢(「鉤爪」作戦)に深い懸念を改めて表明、シリアに違法駐留を続ける米軍(有志連合)によるパトロールの回数を減らさざるを得ない状況になっていると述べた。

その理由について、ライダー報道官は、ダーイシュ(イスラーム国)に対する「テロとの戦い」の一環として、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と連携して行われてきたパトロールが、トルコ軍の攻勢を受けて減少しているためだと述べた。

AFP, November 30, 2022、ANHA, November 30, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 30, 2022、Reuters, November 30, 2022、SANA, November 30, 2022、SOHR, November 30, 2022などをもとに作成。

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中国の国連副大使はトルコとイスラエルにシリアへの越境攻撃を停止するよう求める(2022年11月29日)

中国の耿爽国連副大使は、国連安保理で、トルコとイスラエルに対して、シリアへの攻撃を直ちに停止するよう求めると述べた。

耿副大使は以下のように述べた。

我々はシリアの主権と領土保全を断固として守らなければならない。シリアの治安情勢は依然として不安定である。トルコはシリアに対して空爆を開始し、シリアに対して地上作戦を実施すると発表した。シリアに対するイスラエルの空爆も続いた。
中国は深い懸念を表明する。トルコとイスラエルに対し、国境を越えた攻撃を直ちに停止し、状況をエスカレートさせる可能性のある行動を回避し、関連する問題を解決するための対話を維持するよう求める。

SANA(11月29日付)、RIAノーヴォスチ通信(11月29日付)などが伝えた。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、RIA Novosti, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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シリア民主軍の政治部門であるシリア民主評議会のダッラール共同議長はトルコの攻撃を回避するためのシリア政府との合意の否定(2022年11月29日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治部門であるシリア民主評議会のリヤード・ダッラール共同議長は、シリア北部とイラク北部に対するトルコ軍の攻勢(「鉤爪」作戦)への対応について、シリア政府といかなる合意にも達していないと述べた。

ダッラール共同議長は以下のように述べた。

シリア北部の緊張緩和と同地でのトルコ軍の作戦の回避に向けてロシアが提示した要求を受入れることはできない。
シリア民主軍とロシアの姿勢には隔たりがある。それは協議に際してロシアによる挑発的な対応が行われているためだ。

ドゥラル・シャーミーヤ(11月29日付)などが伝えた。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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トルコ大統領府報道官はYPGに国境から30キロ以上撤退するよう要請(2022年11月29日)

トルコ大統領府のイブラヒム・カリン報道官は、シリア北部とイラク北部で実施中の「鉤爪」作戦について、人民防衛隊(YPG)にシリアとの国境から30キロ以上撤退することを要請していると述べた。

カリン報道官は以下の通り述べた。

シリアでのトルコの軍事作戦は続く。我々にとっての優先事項は、その時期と場所を決定することにある。
我々は、YPGに我が国の国境から30キロ離れるよう要請している。
数千というシリア人が死んだり、数百万人が難民にならないよう、シリア領内に安全地帯を設置するよう求めてきた。

アナトリア通信(11月29日付)などが伝えた。

AFP, November 29, 2022、Anadolu Ajansı, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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ヒムス県スフナ市近郊の街道で、ダーイシュのスリーパーセルと思われる武装集団の襲撃によりシリア軍士官ら2人死亡(2022年11月29日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、スフナ市近郊の街道で、シリア軍士官(大佐)が乗った車が、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと思われる武装集団の襲撃を受け、士官とその護衛の2人が死亡した。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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ダルアー県では若い男性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡(2022年11月29日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、マターイヤ村とナダー村を結ぶ街道で、若い男性1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など約40輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2022年11月29日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など約40輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入した。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県、ラッカ県、ハサカ県への砲撃を続ける(2022年11月29日)

アレッポ県では、ANHA(11月29日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のバイナ村、スーガーニカ村、マイヤーサ村、シャッラー村近郊のファイサル製粉工場のロシア軍基地一帯、アイン・アラブ(コバネ)市近郊のズール・マガール村、ジャールカリー村、クーラーン村、カッラ・ムーグ村、ジャイシャーン村を砲撃した。

このうち、バイナ村、スーガーニカ村、マイヤーサ村に対する砲撃で、住民2人が負傷した。

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ラッカ県では、ANHA(11月29日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のズィヌービヤー村、アブー・サッラ村、トルコ占領下のタッル・アブヤド市に近いイブラーヒーム・カルドゥー村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(11月29日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のクーザリーヤ村、タッル・ラバン村、タッル・タウィーラ村
アブー・ラースィーン(ザルカーン)町近郊のシャイフ・ファーティミー村、ハミーディーヤ村、ウンム・カイフ村を砲撃した。

一方、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、同軍に所属するタッル・タムル軍事評議会がディブス村に進行しようとしたシリア国民軍を撃退したと発表した。

また、シリア人権監視団によると、トルコ占領下のラアス・アイン市に近いマナージール村近郊で、シリア民主軍の砲撃により、シリア国民軍に所属するスルターン・ムラード師団のメンバー2人が負傷した。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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アレッポ市サアドッラー・ジャービリー広場で、アレキサンドレッタ地方のトルコ併合に抗議する集会(2022年11月29日)

アレッポ県では、SANA(11月29日付)によると、アレッポ市のサアドッラー・ジャービリー広場で、1939年11月29日にアレキサンドレッタ地方がトルコに併合されてから83年が経ったのに合わせて抗議集会が行われた。

抗議集会は「リワー(アレキサンドレッタ地方)は永遠にシリア・アラブのもの…祖国への復帰」と銘打たれ、アレキサンドレッタ地方住民協会のシャーヒーン・ハッジー会長らが演説を行い、同地のトルコからの復帰を求めた。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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駐シリア・パレスチナ大使館がパレスチナ人民連帯国際デーを記念してダマローズ・ホテルで記念式典を開催(2022年11月29日)

ダマスカス県では、SANA(11月29日付)によると、パレスチナ大使館がパレスチナ人民連帯国際デーを記念して、ダマローズ・ホテルで記念式典を開催した。

式典には、サミール・リファーイー駐シリア・パレスチナ大使、ルバーナ・ムシャウウィフ文化大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府特別顧問、リヤード・アッバース・パレスチナ外務省アラブ問題局長が祝辞を述べたほか、ムハンマド・シャッアール進歩国民戦線中央指導部副書記長、ヤースィル・シューフィー・バアス党中央指導部メンバー、人民議会議員、パレスチナ諸派代表、駐シリア各国大使館代表、メディア関係者、宗教、文化、社会関連の著名人らが出席した。

AFP, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で1人(2022年11月29日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

これにより、11月29日現在のシリア国内での感染者数は計57,397人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは54,227人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid0u9XHFPMkmxjk14k6BeF4ANyTWYuXYUJ3Sv335z4RcUS3pPz2BbpYrbQaz6hBeU3Kl

AFP, November 29, 2022、ACU, November 29, 2022、ANHA, November 29, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 29, 2022、Reuters, November 29, 2022、SANA, November 29, 2022、SOHR, November 29, 2022などをもとに作成。

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