トルコのエルドアン大統領はシリア北部とイラク北部に対する「鉤爪」作戦について、地上部隊の派遣も辞さない構えを示す(2022年11月21日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリア北部とイラク北部に対する「鉤爪」作戦について、地上部隊の派遣も辞さない構えを示した。

アナトリア通信(11月21日付)にようと、エルドアン大統領は、カタールから帰国途中の機内で記者らに対して、「航空作戦に限られない」と強調し、作戦にかかわる部隊が協議を行い、それに応じた措置が講じられると付言した。

エルドアン大統領はまた、無人航空機(ドローン)を含む戦闘機約70機が作戦に参加し、国境から140キロ入ったイラク領内で45の標的を、20キロ入ったシリア領内で44の標的を破壊したことを明らかにした。

一方、作戦実施に関して、ジョー・バイデン米大統領、ロシアのヴラジーミル・プーチン大統領との間で事前の協議はなかったと述べた。

AFP, November 21, 2022、Anadolu Ajansı, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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トルコ領内(カルカムシュ市)にシリア領内からの砲弾多数が着弾し、3人が死亡(2022年11月21日)

シリア人権監視団によると、トルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域の拠点都市の一つジャラーブルス市に面するトルコ領内のカルカムシュ市に、シリア領内から発射された砲弾多数が着弾し、死傷者が出た。

トルコの『ミッリイイェト』(11月21日付)によると、砲撃を行ったのはクルディスタン労働者党(PKK)の過激派。

シュレイマン・ソイル内務大臣は、この砲撃により、子供1人と教師1人を含む3人が死亡したと発表した。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Milliyet, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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トルコは米国が「鉤爪」作戦の開始を事前に察知したため、開始日を1日繰り上げる(2022年11月21日)

イェニ・シャファク(11月21日付)は、トルコが「鉤爪」作戦の開始を当初予定していた20日夜から1日繰り上げて実施していたと伝えた。

作戦開始の繰り上げは、米国が作戦の開始を事前に察知したことが理由。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022、Yeni Safak, November 21, 2022などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ブサイラ市で、ダーイシュのスリーパーセルと思われる武装グループがシリア民主軍の兵士1人を殺害(2022年11月21日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるブサイラ市でオートバイに乗ったダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと思われる武装グループが人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人を銃で撃ち殺害した。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機複数機が、シャーム解放機構によって掌握されているバーブ・ハワー国境通行所一帯、クルド山地方を爆撃(2022年11月21日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が、シャーム解放機構によって掌握されているバーブ・ハワー国境通行所一帯およびバーブ・ハワー病院(診療所)近くを6回にわたって爆撃した。

爆撃はトルコ国境から数メートルの地点にも及んだ。

ステップ・ニュース(11月20日付)によると、爆撃は8回にわたって行われた。

爆撃が行われたのは、国内避難民(IDPs)のテント数十張からなる集落がある地域の近く。

アル・スーリーヤ・ネット(11月21日付)によると、バーブ・ハワー国境通行所に対する爆撃と前後して、サルマダー市一帯、バービスカー村一帯、国内避難民(IDPs)のテントが乱立するアティマ村近郊の地域も爆撃を受けた。

また、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バーラ村、ファッティーラ村、バイニーン村森林地帯、サーン村一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が早朝、「決戦」作戦司令室の支配下にあるクルド山地方のカッバーナ村一帯を爆撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクラディーン村で民間の自動車を対戦車ミサイルで攻撃した。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022、Step News, November 21, 2022、Alsouria, November 21, 2022などをもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など約60輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入(2022年11月21日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など約60輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入した。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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アフリーン解放軍団はトルコ領内(オンジュプナル市)の警察分所への越境攻撃を認める(2022年11月21日)

アフリーン解放軍団は声明を出し、11月20日のトルコ領内キリス市南のオンジュプナル市にある警察の分所とトルコ占領下のいわゆる「ユーフラテスの盾」地域内のダービク村にあるトルコ軍基地を砲撃したと発表した。

声明によると、オンジュプナル市の分所に対する攻撃では、警察幹部1人を含む3人を殺害、8人を負傷させ、ダービク村の基地に対する攻撃では、兵士複数を殺害、4人を負傷させたという。

ANHA(11月21日付)が伝えた。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍はハサカ県、アレッポ県、ラッカ県各所への激しい砲撃、ドローン攻撃を続ける(2022年11月21日)

ハサカ県では、ANHA(11月21日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・タムル町近郊のクブール・ガラージナ村、ダルダーラ村、クーザリーヤ村、タウィーラ村、タッル・ジュムア村、タッル・シャンナーン村、ウンム・カイフ村、タッル・ラバン村、アブー・ラースィーン(ザルカーン)町と同町近郊のルバイアート村、アームーダー市近郊のバヒーラ村、タッル・ハムドゥーン村を砲撃した。

トルコ軍はまた、タッル・タムル町とアームーダー市近郊のマーリート村を無人航空機(ドローン)で爆撃し、タッル・タムル町で若い男性1人が、マーリート村と住民2人が負傷した。

シリア人権監視団によると、タッル・タムル町に対するドローンでの攻撃では、同地のロシア軍基地から数十メートルの場所で軍用車輌が狙われた。

また、アームーダー市近郊に対するドローン攻撃では、農業用の空港2ヵ所(ディーキー村とマーリート村近郊)に対して4回の爆撃が行われた。

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アレッポ県では、ANHA(11月21日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるマンビジュ市近郊のムフスィンリー村、ジャッラーダ村、フーシャリーヤ村、ジャート村、トゥーハール村からアウン・ダーダート村にいたる農村地帯、タッル・リフアト市近郊のマドユーナ村、レーダー塔(ラーダール村)、サムーカ村、シャイフ・ヒラール村、シャイフ・イーサー村、バイルーニーヤ村、スーガーニーカ村、バイナ村、ズィヤーラ村、ダイル・ジャマール村、アキーバ村、カフル・アントゥーン村、ハサージャ村、アイン・アラブ(コバネ)市近郊のハルビーサーン村、クーラーン村、ズール・マガール村、アーシマ村、ダール・バーザニー村、ジャイシャーン村、カラ・ムーグ村、アフマド・ムニール農場、ブーバーン村、スィフティク村を砲撃した。

このうち、カラ・ムーグ村に対する砲撃では、シリア軍の拠点が狙われた。

一方、シリア人権監視団によると、バイルーニーヤ村で、トルコ軍の砲撃によりシリア軍兵士2人が負傷した。

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ラッカ県では、ANHA(11月21日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアイン・イーサー市近郊のナヒール休憩所、M4高速道路沿線一帯を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がトルコ占領下のいわゆる「平和の泉」地域の中心都市の一つタッル・アブヤド市近郊でシリア国民軍に所属するスライマーン・シャー師団の拠点を攻撃し、戦闘員1人を殺害した。

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ANHA(11月22日付)によると、トルコ軍の砲撃は過去24時間で570回に及んだ。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、November 22, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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アサド大統領は、シリア学生国民連合が開催した青年対話会合に参加したシリア各地の大学生と会談(2022年11月21日)

アサド大統領は、シリア学生国民連合が開催した青年対話会合に参加したシリア各地の大学生と会談した。

「シリアのために考えるキャンプ…さあ、私たちの考えに集おう」と銘打たれた会合は、シリアの若者の役割を活性化し、社会建設などへの参加を促すことが目的。

アサド大統領は、若者らと会合の成果、対話が市民意識の強化に与える影響、開発における若者の役割、アイデンティティや帰属意識、個人や社会を変革させるための文化やメディアの役割の活性化などについて意見を交わすとともに、以下のように述べた。

こうした若者のイニシアチブはいずれ実行可能な計画やプロジェクトへと変化するがゆえに重要だ…。我々には、数十の対話キャンプを絶え間なく行う必要がある。なぜなら、対話はいかなる行動においても成功の礎となるからだ…。対話の目的は、あらゆる分野においてビジョンを拡げ、方法や典拠を得ることにある。

分析、科学研究、初等教育から始まる教育制度のカリキュラムを強化することが必要である。

世界は思想や文化面が後退した状態にある…。我々の今の世代は文化的侵略に晒されている。こうした攻撃に立ち向かうため、我々は国民意識、民族的帰属をしっかりと持ち、誤った概念に対処する必要がある。

小規模プロジェクトが経済を支える。我々は法律を改善し、融資に適した環境を強化することでこうしたプロジェクトを支援しなければならない。

地方行政こそがこの問題(若者による起業や投資の障害を取り除くこと)における基本的なチャンネルであり、地方行政こそが解決策であり、若者のプロジェクトと連携するための接点となる。ここから社会や若者の信頼を高めるための競争が行われる選挙が行われ、より良い選択を行うために、人々に地方行政の重要性を理解してもらうための取り組みが行われる。

SANA(11月21日付)が伝えた。


https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/pfbid0PLwWRyNrJq1MSDAQP1Z5qDPQ8uQJCzW5K4Fi2MBzvfGMMwH9VhrrtKTe9k9ntxSzl

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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シリア政府代表団がアスタナ19会議に出席するためカザフスタンの首都アスタナ入り(2022年11月21日)

外務在外居住者省のアイマン・スーサーン次官を団長とするシリア政府代表団が、アスタナ19会議に出席するため、カザフスタンの首都アスタナに到着した。

SANA(11月21日付)が伝えた。

AFP, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で1人(2022年11月21日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治したと発表した。

これにより、11月21日現在のシリア国内での感染者数は計57,389人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは54,219人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid0rxwgnuarZVf8KmxQ1PFeiYQbwuD8RrDoZm5G4DwyHAbuRvKYC1v2pP5QP3DHNNRCl

AFP, November 21, 2022、ACU, November 21, 2022、ANHA, November 21, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2022、Reuters, November 21, 2022、SANA, November 21, 2022、SOHR, November 21, 2022などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは過去24時間で緊張緩和地帯内でヌスラ戦線(シャーム解放機構)による10回の砲撃を確認したと発表(2022年11月21日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、「緊張緩和地帯設置」で過去24時間に、ヌスラ戦線(シャーム解放機構)による10回(イドリブ県8回、ラタキア県2回)の砲撃を確認した。

RIAノーヴォスチ通信(11月21日付)が伝えた。

RIA Novosti, November 21, 2022をもとに作成。

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