「決戦」作戦司令室がイドリブ県ダーディーフ村近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害(2022年11月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるダーディーフ村近郊でシリア軍兵士1人を狙撃し、殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、カンスフラ村を砲撃した。

一方、11月6日のシリア軍によるマラーム国内避難民(IDPs)キャンプへの砲撃で重傷を負っていた女性1人が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にカブターン・ジャバル村を砲撃した。

AFP, November 15, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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フール・キャンプに収容されていた未成年のエジプト人2人が遺体で発見される(2022年11月15日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプに収容されていた未成年のエジプト人2人が遺体で発見された。

AFP, November 15, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ県アブー・ラースィーン町などを砲撃(2022年11月15日)

ハサカ県では、ANHA(11月15日付)、SANA(11月15日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるアブー・ラースィーン(ザルカーン)町、同町近郊のアニーク・ハワー村、ダーウーディーヤ村、ルバイアート村、ウンム・ハルマラ村を砲撃した。

AFP, November 15, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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地元民兵とシリア軍第5軍団がダーイシュとの2週間におよぶ戦闘の末、ダルアー市ダム街道地区を完全制圧(2022年11月15日)

ダルアー県では、SANA(11月15日付)が治安筋の話として伝えたところによると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと、地元民兵、シリア軍第5軍団第8旅団との戦闘が続いていたダルアー市ダム街道地区が完全に制圧され、ダーイシュの「テロリスト」が浄化された。

同筋によると、治安作戦により、司令官4人を含むテロリスト数十人を殲滅、爆弾が仕掛けられていた自爆用の車輌4台を捕獲したほか、14日には爆弾が仕掛けられた車輌1輌を破壊し、乗っていた自爆戦闘員1人を殺害した。

また、数年にわたって使用されていたダム街道地区内での複数の作戦司令室、指揮所1ヵ所を浄化した。


シリア人権監視団によると、同地の制圧は、双方の激しい戦闘の末、ダーイシュ・スリーパーセルが、技師会館から撤退したことを受けたもの。

同監視団によると、ダルアー市ダム街道地区での戦闘で、ダーイシュのメンバー2人が死亡した。

また、ダーイシュの司令官1人を含むメンバー5人の遺体が発見された。

これにより、10月31日以降のダルアー市などでのダーイシュに対する治安作戦での死者は、民間人6人(うち子ども2人、メディア活動家1人、高齢者1人)、ダーイシュ・メンバー16人、地元民兵・第5軍団兵士5人となった。

一方、イナブ・バラディー(11月15日付)によると、同地のスリーパーセルのリーダーだったムハンマド・ムサーラマ氏(通称「ハフー」)とムアイイド・ハラフーシュ氏(通称「アブー・タアジャ」)の消息は不明。


他方、HFL(11月15日付)によると、地元民兵とシリア軍第5軍団第8旅団は、ダーイシュのスリーパーセルのリーダーの1人、ムハンマド・ムサーラマ氏(通称「ハフー」)の住居に到達し、同住居を含む住居複数棟、周辺のビル複数棟を制圧した。

HFLはまた、地元民兵と第8旅団が、ハマーディーン地区に向かおうとしていた車輌1輌を破壊、乗っていた「自由シリア軍」の元司令官のハーリド・アバーズィード氏(通称「アブー・ウマル」)を負傷させたと伝えた。

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一方シリア人権監視団によると、ジャースィム市で、地元民兵が2018年のシリア政府との和解以降、逮捕者の釈放が行われていないとして、主要道路を封鎖し、抗議の意思を示した。

AFP, November 15, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、HFL, November 15, 2022、‘Inab Baladi, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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マフルーフ地方行政環境大臣がエジプトでの国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で演説(2022年11月15日)

フサイン・マフルーフ地方行政環境大臣を代表とするシリアの使節団は、11月6日にエジプトのシャルム・エル・シェイクで開幕した国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)に出席、マフルーフ地方行政環境大臣は演説を行い、世界が気候変動に伴う環境災害に直面するなか、その悪影響に立ち向かうための努力を増進させる必要があると訴えた。

SANA(11月15日付)が伝えた。

AFP, November 15, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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シリア政府支配地域での新型コロナウイルスの新規感染者は1人、コレラ感染者は1,398人(2022年11月15日)

保健省は政府支配地域で新たに1人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治したと発表した。

これにより、11月15日現在のシリア国内での感染者数は計57,383人、うち死亡したのは3,163人、回復したのは54,213人となった。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid02rzaSaqtWLgHrPVzqg7AWECTjsF8XKh7pExgX3Z5Kv89nWFyp4Z6NLLk4hWGoCLWtl

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保健省はまた、コレラ感染者数に関して、感染者数が1,398人に達し、うちこれまでに49人が死亡したと発表した。

感染者数の県別内訳は、アレッポ県843人、ダイル・ザウル県220人、ハサカ県86人、ラタキア県73人、ラッカ県53人、ハマー県29人、スワイダー県26人、ヒムス県24人、ダマスカス県17人、ダマスカス郊外県10人、タルトゥース県9人、ダルアー県5人、クナイトラ県3人。

死者の県別内訳は、アレッポ県49人、ハサカ県4人、ダイル・ザウル県2人、ヒムス県1人、ハマー県1人、ダマスカス県1人。

https://www.facebook.com/MinistryOfHealthSYR/posts/pfbid02s8DqP2ijKkiB6wVd8YgK14EhvWonp1nerm2a4GrmHMMiQjMasJ2uBMqJBinLgyK4l

AFP, November 15, 2022、ACU, November 15, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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シャーム解放機構がイタリアのマフィアの麻薬密売人を逮捕したと発表(2022年11月15日)

イナブ・バラディー(11月15日付)などによると、同地の軍事・治安権限を握るシャーム解放機構の総合治安機関が、イタリアの4大マフィアの一つカモッラのメンバーで麻薬密売人のブルーノ・カルボーネ容疑者を逮捕したと発表した。

総合治安機関のディヤー・ウマル報道官の発表によると、国際指名手配を受けているカルボーネ容疑者は数ヵ月前に逮捕され、麻薬密売、資金洗浄、違法送金などの国際犯罪への関与を認めているという。

ウマル報道官はまた、カルボーネ容疑者が、名前や国籍を偽り、賄賂や違法な方法を駆使して、多くの国に出入国を繰り返し、逃亡を続けていたと付言した。

カルボーネ容疑者は、シャーム解放機構の支配下にあるシリア北西部を経由して、シリア政府支配地に向かおうとしたところを拘束された。

拘束時、カルボーネ容疑者は、スペイン語を操り、ロレックスの腕時計の偽物を取引したことの捜査を逃れて、メキシコから逃亡したメキシコ人だと装っていた。

シリア北西部に入ろうとした際、総合治安機関は入国の日付を確認できなかったために拘束した。

そして、数ヵ月にわたる捜査を経て、カルボーネ容疑者であることを特定し、多くの国際犯罪に関与していたことをつきとめたという。

シリア政府の支配地への、ロシア国籍を取得して潜入を試み、同地を潜伏地として麻薬密売を続けようとしていたという。

カルボーネ容疑者は1977年2月23日生まれの45歳。

身長は186センチ、国籍はイタリア、麻薬密売人、麻薬や向精神薬を違法に取引する犯罪組織への参加の罪で2013年にイタリアで懲役20年の有罪判決を受けたが、逃亡したため、EUが国際指名手配していた。

ウマル報道官によると、イタリアから逃亡したカルボーネ容疑者は、長らくUAEで潜伏生活を続けた後、欧州、トルコ、「解放区」を経由して、シリア政府の支配地に入ろうとしていたという。

2021年8月にUAEのドバイで逮捕されたカモッラのメンバーで麻薬密売人のラファエル・インペリアーレ容疑者(ナポリ出身)の「右腕」と目される人物。

2019年にUAEの警察当局は、ドバイ国際空港でドミニコ・アルファーノを名乗るビジネスマンを逮捕、同人物はカルボーネ容疑者だと疑われたが、2020年11月に釈放されていた。

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なお、シリア救国内閣のムハンマド・サンカリー広報局長はフェイスブックのアカウント(https://mobile.twitter.com/mhmdsankary/)で、救国内閣内務省がこの3月に「解放区」を経由してシリア政府支配地に入ろうとしていたカルボーネ容疑者を逮捕し、イタリアに身柄を引き渡したと発表した。

https://twitter.com/mhmdsankary/status/1592527506665779201

 

また、イタリアのナポリ警察は、ローマ・チャンピーノ空港に移送されたブルーノ・カルボーネ容疑者の身柄を引き取ったと発表した。

AFP(11月16日付)が伝えた。

AFP, November 15, 2022、November 16, 2022、ANHA, November 15, 2022、al-Durar al-Shamiya, November 15, 2022、‘Inab Baladi, November 15, 2022、Reuters, November 15, 2022、SANA, November 15, 2022、SITE Intelligence Group, November 15, 2022、SOHR, November 15, 2022などをもとに作成。

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