米主導の有志連合のパトロール部隊がシリア民主軍とダイル・ザウル軍事評議会の戦闘が続くダイル・ザウル県各所を巡回(2023年8月29日)

シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の装甲車3輌からなるパトロール部隊が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の車輌1輌を伴い、ハサカ市のシャッダーディー市の基地を出発、シリア民主軍とダイル・ザウル軍事評議会の戦闘が続くダイル・ザウル県のハジュナ村、ハリージーヤ村のほか、カッサール村を巡回した。

戦闘状況の視察が目的だという。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍は「治安強化」作戦によってダーイシュのスリーパーセルのメンバー3人を逮捕したと主張(2023年8月29日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、27日夜に開始された「治安強化」作戦によって、ダイル・ザウル県のスワル町とマルカダ町を結ぶ街道沿線に位置するサアダ村でシリア民主軍のパトロール部隊を襲撃したダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルのメンバー3人を逮捕したと発表した。

声明によると、これによって「治安強化」作戦での逮捕者は19人(うちダーイシュのスリーパーセルのメンバー11人、麻薬密売業者8人)、処刑者は3人となった。

シリア民主軍の広報センターはまた、「治安強化」作戦に対して、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーと犯罪分子の追跡が目的だと改めて表明、犯罪、発砲、公的サービス関連機関封鎖といった行為に厳正に対処すると強調した。

シリア民主軍は、「治安強化」がダーイシュの摘発を目的だとしているが、実際は蜂起したダイル・ザウル軍事評議会やアラブ系部族民兵を鎮圧するのが目的と見られる。

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ANHA(8月29日付)は、「治安強化」作戦に参加しているシリア民主軍の兵士らが、「地元住民や部族の要請を受けてダイル・ザウル県にやって来た」、「スリーパーセルを完全に一層するまで作戦を続ける」などと証言する映像を公開した。

 

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県各所でダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族民兵がシリア民主軍と激しく交戦、死者は25人に(2023年8月29日)

ダイル・ザウル県では、ダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵の蜂起が続き、各所でシリア民主軍と激しく交戦した。

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オリエント・ニュース(8月29日付)によると、ハリージーヤ村での戦闘で、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士13人、アラブ系部族の民兵7人が死亡した。

ハスィーン村では、アラブ系部族がシリア民主軍の車列の進軍を阻止しようとして交戦、シリア民主軍の戦闘員3人、アラブ系部族民兵4人が死亡した。

アズバ村でも戦闘があり、シリア民主軍の兵士4人が死亡、アブリーハ村でもシリア民主軍の兵士1人とアラブ系部族民兵2人が死亡した。

ムワイリフ村では、若い女性1人が、村に突入しようとしたアラブ系部族民兵とシリア民主軍の交戦中に、シリア民主軍が発砲した流れ弾にあたって死亡した。

アラブ系部族民兵はジャースィミー村のほぼ全域を制圧し、シリア民主軍の兵士多数を捕捉したほか、ズガイル・ジャズィーラ村でシリア民主軍の車列を、ジュダイド・アカイダート村やシュハイル村にあるシリア民主軍の検問所を襲撃した。

これに対して、シリア民主軍はガラーニージュ市の住民(農民)からなる武装グループを攻撃した。

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アラビー・ジャディード(8月29日付)、ナフル・メディア(8月29日付)によると、ハリージーヤ村、アブリーハ村で、ダイル・ザウル軍事評議会を支持するアラブ系部族の民兵とシリア民主軍が交戦し、ハリージーヤ村で8人、アブリーハ村での戦闘で2人が死亡した。

また、アラブ系部族は、アズバ村での戦闘でシリア民主軍に所属する革命家軍、北部旅団の戦闘員10人を捕捉するとともに、シリア民主軍の増援部隊の進軍を阻止するためシュハイル村とを結ぶ街道を封鎖した。

さらに、ハスィーン村では、ダイル・ザウル軍事評議会がシリア民主軍の検問所を襲撃、その際に女児1人が巻き添えとなって死亡した。

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ザマーン・ワスル(8月29日付)によると、ダイル・ザウル軍事評議会とアカイダート部族の民兵は、28日深夜から29日未明にかけてブサイラ市にあるシリア民主軍の拠点や陣地を襲撃し、多数の兵士を殺傷、捕捉した。

また、アブー・ハマーム市では、ダイル・ザウル軍事評議会がシリア民主軍を包囲、シリア民主軍の兵士多数が投降した。

一方、アズバ油田一帯ではダイル・ザウル軍事評議会とシリア民主軍が激しく交戦した。

ハサカ県では、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町に設置されているシリア民主軍の複数の検問所が武装したアラブ系部族の襲撃を受けた。

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イナブ・バラディー(8月29日付)によると、シリア民主軍はダイル・ザウル軍事評議会の戦闘員が立て籠もるアズバ村を包囲した。

シュハイル村でダイル・ザウル軍事評議会とシリア民主軍が激しく交戦した。

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シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族民兵が、ブサイラ市を見下ろす高台に設置されているシリア民主軍司令部やガラーニージュ市にあるシリア民主軍の検問所と憲兵隊本部を襲撃した。

また、ズィーバーン町、マイーズィーラ村、ジュダイド・アカイダート村、ハジュナ村、ハスィーン村、ラビーダ村、ハリージーヤ村でダイル・ザウル軍事評議会、アラブ系部族民兵とシリア民主軍の交戦が確認された。

一方、シリア民主軍の特殊部隊はアズバ村に掌握したダイル・ザウル軍事評議会対して反撃を行い、一部を制圧した。

なお、27日以降の死者は25人、うち民間人3人(子供2人、女性1人)、アラブ系部族民兵16人、シリア民主軍兵士6人、負傷者はアラブ系部族民兵8人、シリア民主軍兵士7人。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-‘Arabi al-Jadid, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Naher Media, August 29, 2023、Orient News, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023、Zaman al-Wasl, August 29, 2023などをもとに作成。

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シリア民主軍がダイル・ザウル軍事評議会司令官らの釈放を拒否したことを受け、アカイダート部族とバッカーラ部族は総動員令を発出、対決姿勢を強める(2023年8月29日)

アカイダート部族の部族長や名士らが声明を出し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と米主導の有志連合に対して、拘束中のダイル・ザウル軍事評議会の司令官らを12時間以内に釈放するよう要求、釈放されない場合は、シリア民主軍全体を部族民兵の標的とし、総動員令を発出すると表明した。

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ユーフラテス・ポスト(8月29日付)は、複数の独自筋から得た情報として、ダイル・ザウル県の部族の部族長と名士らが、シリア民主軍のマズルーム・アブディー司令官に対して、27日に拘束したダイル・ザウル軍事評議会の司令官らの釈放を求めるために向かった。

だが、オリエント・ニュース(8月29日付)によると、シリア民主軍側は釈放を拒否した。

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これを受けて、アカイダート部族とバッカーラ部族は総動員令を発出し、対決姿勢を強めた。

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また、ダイル・ザウル県シュハイル村一帯地域の住民が別の声明を出し、シリア民主軍に対して「治安強化」作戦として行っているバッカーラ部族への攻撃を停止する要求、攻撃が続けばシリア民主軍の拠点を標的とすると表明した。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Orient News, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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トルコ軍がアレッポ県タッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村をドローンで爆撃(2023年8月29日)

アレッポ県では、ANHA(8月29日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

シリア人権監視団によると、爆撃を行ったドローンは2機だった。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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キルギスタン外務省使節団が北・東シリア自治局渉外関係局を訪れ、ダーイシュのメンバーの妻子94人の身柄引き渡しで合意(2023年8月29日)

キルギスタン外務省の使節団がハサカ県ハサカ市北・東シリア自治局の渉外関係局を訪れ、ルービール・バフウ渉外関係局共同副議長らと会談し、ダーイシュ(イスラーム国)のメンバーの妻子94人(うち子供64人、女性30人)の身柄引き渡しで合意した。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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ラタキア県ナフシャッバー村一帯での戦闘でシリア軍兵士2人死亡、8人負傷(2023年8月29日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、レバノンのヒズブッラーの支援を受ける民兵とともに県北部のナフシャッバー村一帯のシャーム解放機構の支配地に潜入を試み、「決戦」作戦司令室と交戦した。

この戦闘でシリア軍側の兵士2人が死亡、8人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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ラッカ県でダーイシュのスリーパーセルが仕掛けたと見られる爆弾が爆発し、シリア民主軍の兵士1人死亡、1人負傷(2023年8月29日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の支配下にあるタッル・サマン村とヒーシャ村を結ぶ街道で、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルが仕掛けたと見られる爆弾が爆発し、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人が死亡、1人が負傷した。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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シャーム解放機構の総合治安機関がイドリブ市で米主導の有志連合に内通していたと見られるメンバー5人を拘束(2023年8月29日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の総合治安機関がイドリブ市ジャッバーラ地区のサラースィーン通りにある複数の住宅を強襲し、同機構の兵站責任者の司令官1人とメンバー4人を拘束した。

メンバーの拘束は、米主導の有志連合への内通容疑に関連したものと見られる。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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アルヌース内閣は週例の閣議で生活状況改善に向けたすべての措置を継続することを確認(2023年8月29日)

フサイン・アルヌース内閣は週例の閣議で、政府が実施している生活状況改善に向けたすべての措置を継続し、さらなる補償を必要とする階層の特定、公営セクターの生産増による国内市場への製品の提供と物価引下げをめざすことを確認した。

SANA(8月29日付)が伝えた。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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運輸省はイスラエル軍による爆撃で利用不能になっていたアレッポ国際空港を29日24時に再開すると発表(2023年8月29日)

運輸省は声明を出し、28日のイスラエル軍による爆撃で利用不能になっていたアレッポ国際空港を29日24時に再開すると発表した。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=682963217199820&id=100064584436235&locale=ar_AR

SANA(8月29日付)が伝えた。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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スワイダー市サイル広場で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続く(2023年8月29日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)で困窮する生活への政府の不十分な対応に抗議するデモが続けられ、参加者らは体制打倒、アサド大統領の退任、生活状況の改善などを訴えた。

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シリア難民70人以上が「自発的帰還」に同意する文書への署名を要され、トルコからトルコ占領下の「平和の泉」地域に国外追放(2023年8月29日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア難民70人以上が、27日から29日にかけて「自発的帰還」に同意する文書への署名をトルコ当局に強要され、トルコからタッル・アブヤド国境通行所を経由して、トルコ占領下の「平和の泉」地域に国外追放された。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、Euphrates Post, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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イスラエルのアルマー研究教育センター:イスラエル軍によるアレッポ国際空港に対する爆撃に先立って、シリアやロシアへの武器供与に関与しているイランの輸送機がシリア東部を飛行していたと主張(2023年8月29日)

イスラエルのアルマー研究教育センターは、28日のイスラエル軍によるアレッポ国際空港に対する爆撃に関して、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/Israel_Alma_org/)を通じて、前日の27日の早朝に、イランのEP-PUS輸送機1機がシリア東部上空を北に向かって飛行しているのを確認、「イランの回廊」を通じたシリア、さらにはロシアへの武器供与に関与していると主張した。

AFP, August 29, 2023、ANHA, August 29, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 29, 2023、‘Inab Baladi, August 29, 2023、Reuters, August 29, 2023、SANA, August 29, 2023、SOHR, August 29, 2023などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合による「非紛争議定書」違反を7件確認したと発表(2023年8月29日)

ロシア当事者和解調整センターのワディム・クリット副センター長は、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属の無人航空機(ドローン)による違反を過去24時間に7件確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月29日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 29, 2023をもとに作成。

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