シリアを訪れた日本の学者は何を言ったのか?(2023年8月13日)

SANA(8月13日付)は、日本人研究者らのシリア訪問について取り上げたルアー・ハリーファ記者のレポートを掲載した。


記事の内容(全訳)は以下の通り。

日本の中東研究者である青山弘之氏(博士)は、シリアに対する一方的な経済制裁がシリアの人々の生活をさらに困難にしているにもかかわらず、彼らは笑顔を絶やさず、優しさと愛情をもって勧んで歓迎してくれたと述べた。

東京外国語大学でアラビア語・中東地域の代表教員を務める青山氏は、東京の大学の学者らからなる日本の観光グループとシリアを訪問した際に、SANAに対してシリアの歴史の意義、シリアの文明や発展を見て取ることができる観光地や史跡の特徴について語った。

青山氏は「私がもっとも注目したのは、前回2019年に訪問した時よりも、シリアでの生活が一方的な制裁や地震によって困難になっているにもかかわらず、人々が、そこでの生活や来訪者を歓迎する表情を見せてくれたことです」としたうえで、ダマスカスのオペラ・ハウスを訪れ、コンサートを鑑賞した時の喜びと感動を語り、文化的な場所を訪れ、シリア人の独特の習慣や伝統に触れることの意義を指摘した。

青山氏はまた、グループのメンバーは西側のメディアがシリアについての事実を歪め、多くの誇張があることを熟知していると明かした。また、優しさ、愛情、そしてもてなしの精神をもって人々が接してくれるなど、さまざまな良いことを経験したとうえで、これらこそがシリア国民のもっとも重要な特徴だと述べた。

グループは1週間の観光を通じてダマスカス県、同郊外県(マアルーラー、サイドナーヤー)、アレッポ県、ラタキア県を見学、旧市街を巡ったほか、さまざまな手工芸品に触れた。



 

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

外務在外居住者省は米国とカナダによるベラルーシへの追加制裁を厳しく非難(2023年8月13日)

外務在外居住者省は声明を出し、9日に米国とカナダが、ウクライナに侵攻したロシアへの支援や人権侵害を理由に、ベラルーシの複数の個人・団体を新たに制裁対象としたことについて、厳しく非難、ベラルーシとの連帯を改めて強調した。

SANA(8月13日付)が伝えた。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民軍のシャッラーラ報道官は米国の支援を受けるシリア自由軍との接触を否定(2023年8月13日)

シリア国民軍のアイマン・シャッラーラ報道官(大佐)はイナブ・バラディー(8月13日付)の取材に対して、米国が違法に駐留するタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)内で活動するシリア自由軍(旧革命特殊任務軍)といかなる連携も行っていないと述べた。

シャッラーラ報道官は「双方が最近会合を重ねているとの話はすべてが噂に過ぎない」と述べた。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのギュレル国防大臣:「国境と国民の安全が保障されなければトルコ軍部隊の撤退をイメージすることはできない」(2023年8月13日)

トルコのヤシャル・ギュレル国防大臣はA Haber(8月13日付)のインタビューに応じ、シリア北部に違法に駐留させているトルコ軍部隊に関して、国境と国民の安全が保障されなれば撤退をイメージすることはできない、と述べる一方、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領がシリアでの和平に向けて取り組みを続けていると強調した。

AFP, August 13, 2023、A Haber, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア政府の支配下にあるハサカ市の治安厳戒地区でジュブール部族が抗議デモ(2023年8月13日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるハサカ市の治安厳戒地区で、ジュブール部族の子息が国防隊の司令官の身柄引き渡しを求めてデモを行った。

デモは、身柄引き渡しを求められている国防隊の司令官がジュブール部族の部族長を罵倒し、暴行を加えたことに対するもので、武装した数百人が抗議行動を行った。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領地で自治を担う地元評議会がトルコから追放されたシリア難民を北・東シリア自治局の支配地に追放する準備を進める(2023年8月13日)

シリア人権監視団は、トルコが最近になって占領下の「平和の泉」地域、「ユーフラテスの盾」地域などに追放したシリア難民を、地元評議会が1ヶ所の収容所に集め、北・東シリア自治局の支配地に追放しようとしていると発表した。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア軍フリゲート艦がラッカ県の砂漠地帯に散在するダーイシュの拠点やメンバーらが潜伏する洞窟などを狙って弾道ミサイルを発射(2023年8月13日)

シリア人権監視団によると、タルトゥース県沖の地中海に展開するロシア軍のフリゲート艦複数隻が、ラッカ県の砂漠地帯に散在するダーイシュ(イスラーム国)の拠点やメンバーらが潜伏する洞窟などを狙って弾道ミサイルを発射した。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がアレッポ県マンビジュ市東のマンビジュ軍事評議会の検問所、シリア軍の陣地をドローンで爆撃(2023年8月13日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市東のトゥーハール村にある人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会の検問所と、シリア軍の陣地3ヶ所を無人航空機(ドローン)で爆撃した。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダーイシュのスリーパーセルがダイル・ザウル県、ラッカ県で国防隊、シリア民主軍、住民らを襲撃(2023年8月13日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるティブニー町に近い砂漠地帯にある国防隊の陣地複数ヶ所を、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパー セルが襲撃し、国防隊戦闘員5人を殺害した。

また、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるシュハイル村では、ダーイシュのスリーパーセルと見られるオートバイに乗った武装グループが人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の陣地を襲撃し、兵士1人を殺害した。

**

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルと見られるオートバイに乗った武装グループがジャディーダ村で老人を銃で撃ち殺害した。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構がイドリブ県南部のジャッラーダ村一帯でシリア軍兵士1人を狙撃し殺害(2023年8月13日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるサルマーニーヤ村、ドゥワイル・アクラード村、カルクール村を砲撃した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、フライフィル村、スフーフン村を砲撃した。

これに対して、シャーム解放機構は県南部のジャッラーダ村一帯でシリア軍兵士1人を狙撃し殺害した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるクルド山地方一帯を砲撃した。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

首都ダマスカス西の山岳地帯で複数回の爆音と起こり、火災が発生:イスラエル軍の爆撃か?(2023年8月13日)

SANA(8月13日付)は速報で、「首都ダマスカス一帯で複数回の爆音が聞こえた。その原因については調査中である」と伝えた。

**

これに関して、シリア人権監視団は、首都ダマスカス西の山岳地帯にある「イランの民兵」のミサイル所蔵施設複数棟が爆発し、首都ダマスカス一帯で爆音が聞こえたとしたうえで、爆発の原因は不明だと発表した。

**

一方、サウト・アースィマ(8月13日付)は、イスラエルの爆撃の直後に火災が発生したと伝えた。

**

また、スプートニク・アラビア語版(8月13日付)も治安高官筋の話として、イスラエル軍戦闘機複数機が占領下ゴラン高原上空から首都ダマスカス一帯に向けてミサイル多数を発射、シリア軍防空部隊が迎撃し、そのほとんどを撃破したと伝えた。

AFP, August 13, 2023、ANHA, August 13, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2023、‘Inab Baladi, August 13, 2023、Reuters, August 13, 2023、SANA, August 13, 2023、Sawt al-‘Asima, August 13, 2023、SOHR, August 13, 2023、Sputnik Arabic, August 13, 2023などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合による「非紛争議定書」違反を13件、55キロ地帯への侵犯を10件確認したと発表(2023年8月13日)

ロシア当事者和解調整センターのヴァディム・クリット副センター長は、シリア領空での偶発的衝突を回避するために米国とロシアが2019年12月9日に交わした「非紛争議定書」への米主導の有志連合所属の無人航空機(ドローン)による違反を過去24時間に13件確認したと発表した。

クリット副センター長はまた、55キロ地帯で、F-35戦闘機2機、F-16戦闘機2機、MQ-1C無人航空機2機による領空侵犯を10件確認したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(8月13日付)が伝えた。

RIA Novosti, August 13, 2023をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.