シリアとトルコの軍関係者がシリア駐留ロシア軍の司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地で会合(2024年6月15日)

トルコの『アイドゥンルク』紙(6月15日付)は、シリア駐留ロシア軍司令部が設置されているラタキア県のフマイミーム航空基地(殉教者バースィル・アサド国際空港)で6月11日、ロシア軍の仲介のもと、シリア・トルコ両国の軍関係者が会合を開いていたと伝えた。

両国軍関係者の会合は、トルコのフィダン・ハカン外務大臣がロシアのヴラジーミル・プーチン大統領と11日に会談したの並行して開催されたもの。

『アイドゥンルク』紙がシリア政府に近い複数筋から得た情報をもとに伝えたところによると、両国軍関係者の会合は長らく中断していたが、6月11日の会合で再開され、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県およびその周辺地域(緊張緩和地帯)の情勢を中心に議論が交わされた。

シリア領内で、両国が軍治安関連の会合を行うのはこれが初めて。

シリア政府に近い複数筋によると、同様の会合がイラクの仲介で、同国首都バグダードでも開催されるとのことだが、開催日程は不明。

なお、イラクのシャファク・ニュース(6月5日付)がイラク政府の匿名消息筋の話として伝えたところによると、イラクは、シリアとトルコのデタントと関係修復に向けて努力していると伝えていた。

AFP, June 17, 2024、ANHA, June 17, 2024、Aydınlık, June 17, 2024、‘Inab Baladi, June 17, 2024、Reuters, June 17, 2024、SANA, June 17, 2024、Shafaq News、June 17, 2024SOHR, June 17, 2024などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領:「フィダン外務大臣とロシアのプーチン大統領との会談ではPYDによる自治体選挙が焦点に…シリア政府はテロ組織の自由な活動を許さない…投票が行われた場合、我々は全力を投入する」(2024年6月15日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、スペインとイタリアを訪問後に記者団に対して、ハカン・フィダン外務大臣が6月10日から11日にかけてのロシア訪問時のウラジミール・プーチン大統領との会談で、クルド民族主義組織の民主統一党(PYD)の支配地で実施が予定されている自治体選挙に焦点があてられていたことを明らかにした。

エルドアン大統領は記者団に対して以下の通り述べた。

第1に、そこでは選挙が行われていないことを明らかにしたい。テロ組織を正当化するための駆け引きが進行中だ。もちろん、シリア政府が彼ら(PYD)に選挙の実施やそのような措置の自由な実施を許すことはないだろう。フィダン外務大臣はモスクワを訪れ、プーチン大統領やロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣とこれらの問題について詳細に協議した。クルディスタン労働者党(PKK)をはじめとするテロ組織がシリアで自由に活動することを許さないことを期待したい。
もし、そのような事態(自治体選挙の投票)が発生した場合、我々は全力を投入するだろう。

アナトリア通信(6月15日付)が伝えた。

AFP, June 15, 2024、Anadolu Ajansı, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024などをもとに作成。

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米中央軍(CENTCOM):フーシー派の攻撃でリベリア船籍・ギリシャ所有・運営の貨物船M/Vチューターの民間船員1名が行方不明となり、乗組員は船を放棄(2024年6月15日)

米中央軍(CENTCOM)は午前1時51分にX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/CENTCOM/)を通じて声明を出し、6月12日にフーシー派が、リベリア船籍でギリシャ所有・運営のばら積み貨物船M/Vチューターを無人水上艦艇(USV)で攻撃し、深刻な浸水とエンジン・ルームの損傷を引き起こし、民間船員1名が行方不明となり、乗組員は船を放棄し、USS フィリピン・シー(CG 58)などによって救助されたと発表した。

また、昨日、フーシー派が、パラオ船籍でウクライナ所有・ポーランド運営のばら積み貨物船 M/Vヴァーベナを 2 発のミサイル攻撃で攻撃し、船内で火災を発生させ、船員1名が重傷を負ったと付言した。

また午前4時2分にも声明を出し、過去24時間以内に、USCENTCOMが紅海でフーシー派の無人水上艦艇(USV)2隻を撃沈、イエメン領内のフーシー派の支配地域から同海上空に向けて発射された無人航空システム(UAS)1機を破壊、フーシー派支配地域のレーダー7基を破壊することに成功したと発表した。

AFP, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024などをもとに作成。

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ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗はイスラエル北部(イスラエル占領下のレバノン南部)を3回攻撃したと発表(2024年6月15日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、6月14日の戦果について以下の通り発表した。

西部地区

(時刻明示せず)メロン基地の航空管制・航空作戦管理部隊司令部を誘導ミサイル複数発で攻撃し、設備、レーダーの一部に損害を与え、これを破壊。

午前10時37分、ハドブ・ヤールーン陣地を誘導ミサイル1発で攻撃し、兵士らを殺傷。

(時刻明示せず)ジュワイヤー村に対する攻撃への報復として、西部旅団所属の機甲大隊司令部、ヒルバト・マーイル基地に配置されている将兵を自爆型無人航空機複数機で正確に攻撃し、兵士らを殺傷。

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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午前8時54分、ツィヴオン(キブツ)で午前6時37分に警報が発令、二つの飛翔体がレバノン領内からメロン山地域に飛来。ジェット戦闘機複数機は前日、カフルカラー村地域にあるヒズブッラーの軍事施設1ヵ所を攻撃。

午後12時1分、今朝、メロン山地域の航空管制部隊に向けて2つの飛翔体が発射され、いずれも空地に着弾。本日早く、アイタルーン村地域のヒズブッラーのテロリスト1人などに対して砲撃し、脅威を排除。

午後2時33分、午後12時56分に警報が発令され、ゴレン入植地地域への複数の航空標的の飛来と着弾が確認される。

午後11時43分、ジェット戦闘機複数機が咲くほど、アイタルーン村地域のヒズブッラーの武器貯蔵施設、軍事施設など、シーヒーン村地域のテロ・インフラ、アイター・シャアブ村地域の軍事施設を攻撃。


AFP, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Qanat al-Manar, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024などをもとに作成。

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イラク・イスラーム抵抗はイスラエルのハイファー港を無人航空機で攻撃したと発表(2024年6月15日)

イラク・イスラーム抵抗は午後6時18分、テレグラムのアカウント(https://t.me/ElamAlmoqawama)を通じて声明を出し、イスラエルのハイファー港を無人航空機で攻撃したと発表した。

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一方、イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午後7時31分、イスラエル東方から不審な航空標的1つの飛来が確認される。標的はイスラエル領内に侵入せず、迎撃された。

AFP, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県でダーイシュがシリア軍兵士2人とシリア民主軍兵士3人を殺害(2024年6月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるアシャーラ市近郊の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍の軍用車に爆発物を仕掛けて爆破、これによって兵士2人が死亡、3人が負傷した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)のスリーパーセルが、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるシャアファ村近郊で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のハジーン軍事評議会の司令官を襲撃し、負傷させるとともに、護衛2人を殺害した。

ダーイシュのスリーパーセルはまたハワーイジュ・ズィーバーン村のラギーブ検問所を襲撃し、シリア民主軍の兵士1人を銃殺した。

AFP, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市で女性らが逮捕・拘束中の親族の釈放を求めて抗議デモ(2024年6月15日)

イドリブ県では、テレグラムの「シリア革命の咆哮者たち」(https://t.me/s/mzmgr_syria)、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市で女性らが、逮捕・拘束中の親族の釈放を求めて抗議デモを行った。

女性たちは、昼にイドリブ市内の時計広場に集まり、そこから軍事裁判所に向けて行進、夜まで抗議行動を続けた。




一方、アレッポ県のサッハーラ村では、午後にアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の打倒、逮捕者の即時釈放を訴える抗議デモが行われた。

また、イドリブ県のアルマナーズ市、フーア市では、夜に同様のデモが行われた。



AFP, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024などをもとに作成。

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スワイダー市のサイル広場(カラーマ広場)で、活動家らが抗議デモを行い、自由、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放、人民議会拒否を訴える(2024年6月15日)

スワイダー県では、スワイダー24(6月15日付)、シリア人権監視団によると、スワイダー市のサイル広場(カラーマ広場)で、活動家らが抗議デモを行い、自由、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放、人民議会拒否を訴えた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団がナワー市近郊で、レバノンのヒズブッラーに協力する男性1人を銃で撃ち殺害した。

AFP, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024、Suwayda 24, June 15, 2024などをもとに作成。

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関係当局は、テロ組織が米占領下の55キロ地帯のテロ・グループと連携してシリアの砂漠地帯から某近隣国に密輸しようとしていた大量のカプタゴンの錠剤を押収(2024年6月15日)

ヒムス県では、SANA(6月15日付)によると、タドムル郡の関係当局が、シリアの砂漠地帯から某近隣国にテロ組織が密輸しようとしていた大量のカプタゴンの錠剤を押収したと伝えた。

治安筋が明らかにしたところによると、当局は、砂漠地帯でのテロリストの動きを正確に追跡、米軍(有志連合)の占領下にあるタンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で活動するテロ・グループとの連携のもとに密輸されようとしていたカプタゴンを押収した。


AFP, June 15, 2024、ANHA, June 15, 2024、‘Inab Baladi, June 15, 2024、Reuters, June 15, 2024、SANA, June 15, 2024、SOHR, June 15, 2024などをもとに作成。

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