イスラエル軍が占領下のゴラン高原からクナイトラ県バアス市近郊のハミーディーヤ村一帯を砲撃(2024年6月24日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団、シャームFM(6月24日付)、マヤーディーン・チャンネル(6月24日付)、スプートニク・アラビア語(6月24日付)によると、イスラエル軍が占領下のゴラン高原から、バアス市近郊のハミーディーヤ村一帯に2発の砲弾で砲撃を行った。

イスラエル軍はまた、航空機複数機からビラを散布した。

ビラには、ハミーディーヤ村一帯への砲撃で標的にしたと思われる戦闘員2人の写真とともに、「シリア軍の将兵へ、我々はハミーディーヤ地区を攻撃した。我々は現行の協定に反した軍の駐留を受け入れない! いかなる違反も受け入れない! これがその代償だ!」との警告文が書かれていた。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍によるシリアへの攻撃は、6月に入って4回目、今年に入って47回目(うち34回が航空攻撃、13回が地上攻撃)で、これにより92あまりの標的が破壊され、軍関係者172人が死亡、69人が負傷しているという。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):23人
ヒズブッラーのメンバー:39人
イラク人:15人
「イランの民兵」のシリア人メンバー:44人
「イランの民兵」の外国人メンバー:10人
シリア軍将兵:41人

また、民間人も13人(女性2人と子供1人を含む)が死亡、32人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:18回
ダルアー県:14回
ヒムス県:7回
クナイトラ県:5回
タルトゥース県:2回
ダイル・ザウル県:1回
アレッポ県:2回

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるユーフラテス川東岸のズィーバーン町に展開する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、シリア政府の支配下にある西岸のタイバ村にあるシリア軍の陣地複数ヵ所を砲撃した。

これに対して、シリア軍も応戦、ズィーバーン町一帯を砲撃した。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Qanat al-Mayadin, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、Sham FM, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024、Sputnik Arabic, June 24, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

 

ロシア当事者和解調整センターは米主導の有志連合による55キロ地帯への侵犯を6件確認したと発表(2024年6月24日)

ロシア当事者和解調整センターのユーリ・ポポフ副センター長は、米国が違法に占領するヒムス県ヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)で、F-15戦闘機4機、A-10サンダーボルト攻撃機2機による領空侵犯を6件確認したと発表した。

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ポポフ副センター長はまた、シリア北西部に設置されている緊張緩和地帯で、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)、トルキスタン・イスラーム党によるシリア軍の陣地への攻撃が3件(アレッポ県2件、ラタキア県件)確認されたと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(6月24日付)、タス通信(6月24日付)が伝えた。

RIA Novosti, June 24, 2024、TASS, June 24, 2024をもとに作成。

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米主導の有志連合の貨物車輌など43輌からなる車列がワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入し、カスラク村の米軍基地に向かう(2024年6月24日)

ハサカ県、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合の貨物車輌など43輌からなる車列がイラクとの国境に違法に設置されているワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)からシリア領内に新たに進入し、カスラク村の米軍基地に向かった。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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米中央軍(CENTCOM)はフーシー派がリベリア船籍でギリシャ所有・運航のばら積み貨物船トランスワールド・ナビゲーターを攻撃したと発表(2024年6月24日)

米中央軍(CENTCOM)は午前3時9分にX(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/CENTCOM/)を通じて声明を出し、フーシー派が、リベリア船籍でギリシャ所有・運航のばら積み貨物船トランスワールド・ナビゲーターを攻撃したと発表した。

声明によると、攻撃は無人航空システム(UAS)によると見られ、現地時間午前4時、乗組員は軽傷と船への中程度の損傷があったことを報告したが、船は航行を続けたという。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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ヒズブッラーが主導するレバノン・イスラーム抵抗はイスラエル北部(イスラエル占領下のレバノン南部)を4回攻撃したと発表(2024年6月24日)

レバノン・イスラーム抵抗はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/mmirleb)で、6月24日の戦果について以下の通り発表した。

東部地区

(時刻明示せず)マナラ入植地に集結するイスラエル軍部隊を攻撃し、直接の損害を与える。

(時刻明示せず)占領下カフルシューバー丘陵地帯のサンマーカ陣地を砲撃。

(時刻明示せず)ブライダー村、マールーン・ラース村、アイタルーン村などに対する攻撃への報復として、イスラエル軍がマナラ入植地で使用する建物1棟を攻撃。

西部地区

(時刻明示せず)同じく報復として、イスラエル軍が使用するイールオン(キブツ)の建物1棟を攻撃し、火災を発生させ、兵士らを殺傷。

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イスラエル軍はテレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて以下の通り発表した。

午前7時31分、ジェット戦闘機複数機が夜間、アイタルーン村、カフルカラー村、ヒヤーム村にあるヒズブッラーの郡司施設、作戦インフラ、テロ・インフラなどを攻撃。昨夜のメトゥラ町地域への対戦車ミサイル1発による攻撃で、イスラエル軍兵士2人が軽傷と重傷を負った。

午後8時9分、不審な航空標的がレバノンからイスラエル北部に飛来、多連装ミサイルがこれを迎撃。ジェット戦闘機複数機が過去数時間にわたってベカーア県バアルベック郡地域にあるヒズブッラーの多連装ミサイルのインフラを攻撃。さらにジェット戦闘機複数機は本日早く、アイタルーン村、ブライダー村、マールーン・ラース村地域にあるヒズブッラーのテロ・インフラを攻撃。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Qanat al-Manar, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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イラク・イスラーム抵抗はイスラエルのハイファー港の軍事標的1ヵ所を無人航空機で攻撃したと発表(2024年6月24日)

イラク・イスラーム抵抗は午後11時35分、テレグラムのアカウント(https://t.me/ElamAlmoqawama)を通じて声明を出し、イスラエルのハイファー港の軍事標的1ヵ所を無人航空機で攻撃したと発表した。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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『ワタン』:フマイミーム航空基地で、ロシア軍の仲介のもとにシリア・トルコ両国の軍関係者が会合を開いていたとのトルコ報道を否定(2024年6月24日)

日刊紙『ワタン』(6月24日付)は、トルコの『アイドゥンルク』紙(6月15日付)がシリア駐留ロシア軍司令部が設置されているフマイミーム航空基地(殉教者バースィル・アサド国際空港)で、ロシア軍の仲介のもと、シリア・トルコ両国の軍関係者が会合を開いていたと伝えていたことに関して、両者の間でいかなる治安、あるいは軍事会合も行われていないと否定した。

報道に関しては、トルコの『スター』紙も6月20日に否定していた。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024、Star, June 20, 2024、al-Watan, June 24, 2024などをもとに作成。

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シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県で、民間の車輛1台と民家1棟を自爆型無人航空機2機で攻撃(2024年6月24日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるザーウィヤ山地方のマジュダリヤー村近郊で、民間の車輛1台と民家1棟を自爆型無人航空機2機で攻撃、車輛を破壊、民家に損害を与えた。

シリア軍はまた、カンスフラ村、バイニーン村、シャイフ・スィンドヤーン村、バーラ村一帯、ルワイハ村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるカフル・アンマ村、カスル村、カフル・ヌーラーン村一帯を砲撃した。

これに対して、「決戦」作戦司令室はシリア政府の支配下にある第46中隊基地一帯を砲撃、シャーム解放機構の攻撃によってシリア軍の士官(中尉)1任が死亡した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がシャーム解放機構の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、ヒルバト・ナークース村、カーヒラ村を砲撃した。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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スワイダー市アンクード交差点の新検問所をめぐって地元武装集団がシリア政府の治安関連施設などを襲撃し、シリア軍と交戦:地元住民の仲介で一時停戦(2024年6月24日)

スワイダー県では、スワイダー24(6月24日付)、シリア人権監視団によると、シリア軍第44特殊部隊中隊の部隊が23日に、スワイダー市入口のアンクード交差点に新たな検問所を設置したことに対して、地元武装集団は、市内で続く抗議デモの抑圧を目的とした検問所の新設を阻止するため、検問所を撤去することを決定、市内にあるシリア政府の治安関連施設などへの襲撃を開始、シリア政府側との間で市街戦に発展した。


地元武装集団は、スワイダー市のバアス党スワイダー支部をRPG弾で攻撃するなどした。

地元武装集団や活動家らは23日に、検問所前などに参集し、撤去を要求、これを拒否したシリア軍側と撃ち合いになっていた。

また、シャフバー町では、若者、スワイダー市と首都ダマスカスを結ぶ街道をタイヤを燃やすなどして封鎖した。

同町では、集合住宅の入口前で住民が所持していたと見られる手りゅう弾が爆発し、26歳の男性1人が死亡、女性3人が負傷した。

さらに、クライヤー町でも、住民らがタイヤを燃やすなどして抗議行動を行った。

一方、カナワート市では、地元武装集団とシリア軍部隊が交戦し、若い男性1人が負傷した。

23日深夜から24日未明にかけて続いた戦闘は、地元武装集団とシリア軍側が戦闘を一時停止し、事態打開に向けた交渉を行うことを合意したことで収束した。

合意は、地元住民による仲介と停戦の呼びかけを受けたもので、戦闘の発端となったアンクード交差点に新設された検問所の撤去を確約することを基本条件として交わされた。

しかし、シャフバー町では、合意成立の数時間後、総合情報部の施設近くで、何者かが投げた手りゅう弾1発が爆発、シリア軍部隊が応戦するかたちで発砲した。

なお、スワイダー市のサイル広場(カラーマ広場)で、活動家らが抗議デモを続け、自由、体制打倒、国連安保理決議第2254号の履行、逮捕者釈放、人民議会拒否を訴えた。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ県のイドリブ市などで夜間、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の打倒、逮捕者の即時釈放を訴える抗議デモ(2024年6月24日) #シリア #アルカーイダ

イドリブ県では、テレグラムの「シリア革命の咆哮者たち」(https://t.me/s/mzmgr_syria)、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構の支配下にあるイドリブ市、サルキーン市、アルマナーズ市、アティマ村の国内避難民(IDPs)キャンプ、カフルタハーリーム町、タフタナーズ市で夜間、アブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者の打倒、逮捕者の即時釈放を訴える抗議デモが行われた。






アレッポ県でも、アビーン・サムアーン村で同様のデモが発生した。


一方、アラブ・サイード村では、シャーム解放機構に対する抗議運動に参加していた活動家1人が逮捕された。

 

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるアレッポ県マンビジュ市近郊とタッル・リフアト市近郊を砲撃(2024年6月24日) #シリア #トルコ

アレッポ県では、ANHA(6月24日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるマンビジュ市近郊のサイヤーダ村を10発あまりの砲弾で砲撃した。

トルコ軍とシリア国民軍はまた、タッル・リフアト市近郊のウンム・フーシュ村を砲撃した。

AFP, June 24, 2024、ANHA, June 24, 2024、‘Inab Baladi, June 24, 2024、Reuters, June 24, 2024、SANA, June 24, 2024、SOHR, June 24, 2024などをもとに作成。

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日本政府はトルコ・シリア大地震の被災者の住環境を改善するため、UN-Habitatを通じてシリアに9億円の無償資金協力を行うことを決定(2024年6月24日)

『読売新聞』(6月24日付朝刊)は、日本政府がトルコ・シリア大地震の被災者の住環境を改善するため、UN-Habitatを通じて、シリアに9億円の無償資金協力を行うことを決定したと伝えた。

記事全文は以下の通り。

政府、シリアに9億円:地震被災者の住環境改善

政府は、トルコ南部で2023年2月に発生した地震で被災を受けたシリアの住環境改善のため、約9億円の無償資金協力を実施する。

北部アレッポ県と中部ホムス県で所有者不明の建物に仮住まいを続ける被災者向けに、水道などのインフラ(社会基盤)を整備する。

無償資金協力は国連人間居住計画(ハビタット)を通じて行う。ハビタット本部があるケニアの首都ナイロビで5月21日、荻原宏ケニア臨時代理大使ら関係者が協力文書に署名した。

アレッポ、ホムス両県では、所有者不明の建物が自身などで壊れたまま放置され、撤去が進まず復興の妨げになっている。支援では、街の再建に向け、こうした建物の登記手続きも進める。

シリアでは11年3月に内戦が勃発。日本外務省によると、人道支援を必要とする人はトルコ地震によって23年から約140万人増え、現在は約1670万人と推定される。

AFP, June 23, 2024、ANHA, June 23, 2024、‘Inab Baladi, June 23, 2024、Reuters, June 23, 2024、SANA, June 23, 2024、SOHR, June 23, 2024などをもとに作成。

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