大統領府はアサド大統領がダマスカスを離れた、あるいは特定の国に短期訪問を行ったとの情報を否定(2024年12月7日)

大統領府は午後5時25分、フェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)を通じて声明を出し、アサド大統領が首都ダマスカスから脱出したとの一部情報を否定した。

声明の内容は以下の通り。

一部外国メディアは、バッシャール・アサド大統領がダマスカスを離れた、あるいは特定の国に短期訪問を行ったとの噂や虚偽のニュースを流している。
大統領府は、これらの噂を全面的に否定し、それが明らかな意図を持っていることを指摘するとともに、それが新しい手法ではなく、過去の戦時中にシリアの国家と社会を混乱させるために用いられてきた偽情報戦略の一環であると強調している。
大統領府はまた、アサド大統領が首都ダマスカスから憲法が規定する愛国的職務を遂行し続けていることを確認し、大統領に関するすべてのニュース、活動、声明は、大統領府のプラットフォームおよびシリア国営メディアから発信されるものであることを強調する。

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ムハンマド・ガーズィー・ジャラーリー内閣は緊急閣議を開き、「攻撃抑止」軍事作戦局の攻勢に伴う混乱への対応について協議した。

閣議での主な確認事項は以下の通り:

政府は、複数の都市や地域に対するテロ組織の攻撃によってもたらされた緊急事態や新たな状況に対処するための経験と能力を有している。
現在の政府は、政策や戦略、計画について議論するために集まるのではない。
政府には現時点で、唯一の政策と目標がある。それは、軍武装部隊の耐久力を支えることで、テロ組織から逃れて県内で避難している国内避難民への全面的な支援と保護を提供することである。
シリアが直面している真の戦いは、シリア国家の主権決定を掌握するための戦いであり、それは「意識の戦い」であり、祖国への信念と国民的アイデンティティへの執着の戦いである。
また、地理的な戦いは詳細に過ぎず、我が軍の勇士たちが2011年から現在に至るまで継続して戦い続けているものである。


AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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国防省はダマスカス郊外県からの部隊撤退を否定(2024年12月7日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて、以下の通り発表した。

午前9時44分

軍事筋:
ダルアー県およびスワイダー県で活動する我らが軍部隊は、再配置と再展開を実施し、同方面で強力な防衛・治安態勢を構築した。これは、テロリストが軍の分散した検問所や拠点を攻撃し、我らが軍の注意を逸らそうとしたことを受けたものである。我らが軍は、ヒムス県およびハマー県におけるテロ組織との戦いで主導権を取り戻しつつある。総司令部は、我らが軍が国家と国民の安全を最優先に考え、事態に対応していることを強調するとともに、これらのテロ行為に対して断固たる姿勢で対処していくことを表明する。

午前11時45分

軍事筋:
テロリストたちは、一部の村や地域に侵入し、住民に短時間だけ撮影を許可するよう求め、その後すぐにその地域を離れる行動を取っている。この目的は、それらの映像を自身のメディア・ページで公開し、あたかもその地域を支配しているかのように見せかけることである。これは、汚れた情報戦の一環として、我らが国民や勇敢なる軍の士気に影響を与えようとする試みである。

午後1時31分

軍事筋:
我らが軍は、ハマー県西部郊外およびホムス県北東部郊外で、テロリストの補給路と移動ルートに対して砲撃とミサイル攻撃を実施した。また、シリア・ロシア軍の合同航空隊部隊が爆撃を行い、テロリスト多数を殲滅し、多くの車輛や装甲車を破壊した。

午後2時15分

軍事筋:
テロリストがヒムス市南東のカルヤタイン市一帯に侵入したとの一部のメディアの報道は事実無根である。我らが軍は依然として同地域に駐留しており、完全な戦闘準備態勢を維持している。

午後3時27分

軍事筋:
武装テロ組織は自らのプラットフォームやウェブサイト、そして一部の報道機関を通じて虚偽の情報キャンペーンを展開し、ダマスカス郊外の民間人の間に恐怖と不安を広めようとしている。
ダマスカス郊外全域に駐留する我らが軍部隊の撤退に関するいかなる情報も事実無根である。

午後3時54分

軍事筋:
南部地域で活動する我らが軍部隊は、軍事計画と命令に従い、再配置と再展開を実施している。これらの動きや目撃情報のすべては通常のものであり、軍の活動の一環として行われているものである。しかし、敵対勢力はこれを利用して、市民の間に噂を広めようとしている。

午後5時8分

軍事筋:
一部のテロ組織に関連するスリーパーセルが、自らのメディア・チャンネルを通じて、ダマスカス郊外やその他の県の広場や通りの映像を公開し、テロ組織の構成員がこれらの地域を掌握したと主張している。こうした行為は、市民の間に混乱を引き起こし、恐怖を広めることを目的としている。

午後8時1分
シリア軍武装部隊総司令部はビデオ声明を発表。

声明の骨子は以下の通り:

ここ数日、とりわけに今朝から、国民は、国の安全と市民の平穏を揺るがし、混乱と恐怖を広めることで、敵対的なアジェンダに奉仕しようとする組織的な情報戦に直面している。敵対勢力の関連メディアは、シリア全土での出来事に関する誤解を招く映像や虚偽の情報を継続的に発信し、混乱を助長しようとしている。 シリア軍は、ハマー県、ヒムス県、そしてダルアー県北部の農村地域を中心に、敵の拠点に対する精密作戦を高い頻度で遂行し、数百人の敵を殺傷し、数十台の車輛、多数の施設、倉庫、武器・弾薬を破壊する成果を挙げている。 シリア軍は、ダマスカス郊外県や南部地域全域での展開を強化し、敵がそのメディア、ツール、潜伏細胞を利用して一部地域で引き起こそうとしている混乱に対処し、いかなる事件の発生も防ぐ取り組みを行っている。 総司令部は、国民に対して、シリアを標的とした計画の規模を認識し、噂を信じず、それに惑わされないことの重要性を強調している。そして、国民が自身の安全を守り、未来を保証するために献身している軍を信頼するよう呼びかけている。


午後11時2分

軍事筋:
「テロリストがヒムス市に侵入した」とのテロ組織の関連メディアが流布している報道は事実無根である。状況は安全かつ安定しており、我らが軍は同市の周囲に展開し、強固な防衛ラインを築いており、さまざまな種類の武器で強化されている。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構のジャウラーニー指導者は実名(アフマド・シャルア)の名で初めて声明を出す(2024年12月7日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、「攻撃抑止」軍事作戦局によって制圧されたガントゥー市(ヒムス市北)をシリア軍が激しく砲撃し、住民4人が死亡した。

これに対して、「攻撃抑止」軍事作戦局は、自爆型無人航空機複数機でヒムス市内の空軍情報部の拠点複数ヵ所、シーア派住民が多く暮らすムフターリーヤ村の民兵の検問所を爆撃、またアラウィー派やシーア派住民が多く暮らすヒムス市内の街区を砲撃した。

一方、フーシュ・ハッジュー村、ヒムス市北の農業研究所一帯、ヒムス市バイヤーダ地区、ハーリディーヤ地区などではシリア軍と「攻撃抑止」軍事作戦局が激しく交戦、「攻撃抑止」軍事作戦局の戦闘員4人が死亡した。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。

午前0時32分、ダルアー市が完全に解放されたと発表。

午前6時41分、ハマー市およびヒムス市の郊外、シリア南部の解放の戦闘が始まったと発表。

午後1時35分、「我らが部隊」はダルアー県のサナマイン市に突入し、これを解放、首都ダマスカスの南の入口まで20キロの距離に到達したと発表

午後1時56分、ヒムス県のカルヤタイン市からシリア軍を放逐したと発表。

午後2時53分、ダマスカス郊外県のサアサア町の軍事情報局支部を制圧したと発表。

午後3時6分、ヒムス県のカルヤタイン市一帯を制圧したと発表。

午後3時19分、首都ダマスカス包囲の最終段階に入ったと発表。

午後3時35分、特殊部隊がヒムス市内で敵の戦線の背後から特殊作戦を実行したと発表。

午後3時53分、シャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者のメッセージを発表。

ジャウラーニー指導者の実名である「アフマド・シャルア指導者」の名義による初の声明。

内容は以下の通り。

自由人革命家の兄弟たちへ
諸君らは自らのジハードにおいて最善を尽くし、敵に痛撃を与えた。アッラーはその恩恵と美徳をもって諸君らに勝利と征服を授けた。捕虜たちは諸君らによって解放され、不正と専制の闇が正義と尊厳の光に変わり、虐げられたすべての人々に喜びと幸福をもたらした。世界は今や諸君らの勇気に注目している。アッラーは、その命令が完遂され、不正を行う者たちを根絶し、諸君らを勝利させることを望んでいる。
この道を進み続けよ。誇りと高潔さの最前線に向かい、解放の道を進め。捕虜を解放し、束縛を断ち切る戦いを続けよう。いまだ多くの追放者や虐げられた者たちが、諸君らの到来を待ち望んでいる。アッラーが諸君らに授けた、解放された町々を、警察や治安部隊に委ね、自らの義務を果たせ。
私は諸君らに断固として命じる。たった1発の弾丸たりとも無駄にせず、敵の胸に向けて放つことを忘れるな。ダマスカスが諸君らを待っている。


午後4時13分、南北で活動する戦闘員らに対する指示を発表。

内容は以下の通り。

北部および南部、並びに全戦線で任務に就く我らが軍が達成した進展を受け、軍事作戦局は、新たに解放された全地域に関して以下の指示を発出する。
空砲は禁止である。それは、住民を恐怖に陥れ、安心している人々の命を危険にさらす行為だからである。
すべての革命家および戦闘員は、解放された都市の中心部を速やかに明け渡し、犯罪者体制の打倒に向けた進軍を完遂するため、前線へ向かうこと。
公共施設およびその財産に手を触れることは禁止である。それらは国民に帰するものであり、我々にはそれを守り、発展させる責任がある。
いかなる家屋、住居、不動産であれ、所有権にかかわらず、掌握すること、そして私有財産に対する侵害は禁止である。
これらの指示に違反する者は、責任追及と処罰の対象となる。
アッラーに勝利と力の貫徹を願おう。

午後4時18分、ヒムス市内で敵の戦線の背後から複数の作戦を開始。

午後5時18分、シャーヒーン大隊が無人航空機からヒムス市郊外と見られる場所で爆撃を行う映像を公開。

午後6時51分、ダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県の都市での安全確保を完了し、3県を完全に解放したと発表。

午後6時55分、ハマー市内での発砲と軍用車輛での巡回を禁止していると発表。

午後7時8分、ヒムス市周辺の第26師団基地、マシュラファ村、および13町村に進入したと発表。

午後7時8分、政府関係機関、国際機関、国連関連の事務所を保護する義務を有すると主張、シリア国民のために活動を継続するよう求める。

午後8時40分、ジャウラーニー指導者が実名のアフマド・シャルアの名で声明を発表。

内容は以下の通り:

我らが英雄的な革命家たちへ
諸君らはヒムスとダマスカスの門前に立ち、犯罪者体制の崩壊は間近に迫っている。ここで、諸君らへの忠告を繰り返す。兄弟たちよ、解放者として都市や村に入る際には、我らが住民に対し、慈悲と思いやり、柔和さをもって接さねばならない。
アサド体制の将兵へ
家に留まり、扉を閉め、言葉を慎む者は安全である。また、犯罪者体制から離反を宣言し、武器を置いて投降した者も安全である。

午後8時46分、ハマー市内のシリア軍兵士、治安機関要員、警察に対して、12月14日までに一時保護カード発行申請を行うよう求める。

午後9時31分、イドリブ県郊外、アレッポ県郊外にシリア体制関係者のための和解センターを設置したと発表。

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ヒムス市のアラウィー派宗徒が多く暮らすザフラー地区の名士らは共同声明を出し、反体制派が同市に侵入した場合、中立を守ると表明した。

AFP, December 7, 2024、ANHA, December 7, 2024、‘Inab Baladi, December 7, 2024、Reuters, December 7, 2024、SANA, December 7, 2024、Sham FM, December 7, 2024、SOHR, December 7, 2024などをもとに作成。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構のジャウラーニー指導者がCNNの単独インタビューに応じる:「体制打倒に成功すれば、統治や制度(構築)の状態に移行する」(2024年12月6日)

CNN(12月6日付)は「シリアのアル=カーイダ」として知られる国際テロ組織のシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者への単独インタビューを行い、これを公開した。

インタビューが行われた日時、場所は不明。

ジャウラーニー氏はインタビューのなかで、シャーム解放機構の野望がアサド体制を終わらせることに他ならないと断言、体制打倒という目標を達成するためにあらゆる手段を使うのは自らの権利だとしたうえで、「体制の破滅の種は常に体制内にあった。イランは体制の復活を試み、時間を稼いだ。ロシアも体制を支えようとした。しかし真実は変わらない。現体制は死んでいる」と述べた。

ジャウラーニー氏はまた、「イスラームの統治を恐れる者たちは、その誤った実施方法を目にしたか、正しく理解していないかのどちらかだ」と述べ、反体制派の支配を民間人が恐れることはほぼないと主張した。そのうえで、体制打倒に成功すれば、「統治や制度(構築)の状態」に移行するとの見方を示した。

シリア社会を構成するマイノリティ宗派については、「混乱期には特定の個人による彼ら(少数派)への侵害もあったが、我々はこれらの問題に対処した」と答え、彼らを消し去る権利は誰にもないと語った。そのうえで、反体制派の支配地にある刑務所での虐待が行われているとの人権団体などの報告については、「我々の命令や指示下で行われたものではない」と否定、すでに関係者を処罰したと述べた。

ジャウラーニー氏はまた、シャーム解放機構が米国、トルコ、国連、その他西側諸国からテロ組織に指定されていることについて、「主に政治的なものであり、同時に不正確」だと反論、イスラーム過激派の慣行やより残忍な戦術に反対しており、これらの組織とは関係を断っている主張した。また、民間人への攻撃に個人的に関与したことは一度もないとも述べた。
外国の部隊がシリアに駐留している状況については、「体制が倒れれば問題は解決し、シリアに外国軍がとどまる必要はなくなると思う」と話した。

体制打倒後の統治については、「シリアは1人の支配者が恣意的な決定を下すような統治システムではなく、制度的な統治システムに値する」と主張、「我々はもっと大きなプロジェクトについて話している。シリアの再建について話しているのだ」と強調した。そのうえで「シャーム解放機構はこの対話の(当事者の)一部に過ぎず、いつでも解散する可能性がある。それ自体は目的ではなく、体制に立ち向かうという任務を遂行するための手段なのだ」と述べた。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間に、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県でのテロ組織の指揮所や集結地に対する多数の作戦を実施し、テロリスト約200人を殲滅したと発表(2024年12月6日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・イグナシュク副センター長は、ロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間に、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県でのテロ組織の指揮所や集結地に対する多数の作戦を実施し、テロリスト約200人を殲滅したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(12月6日付)、タス通信(12月6日付)が伝えた。

RIA Novosti, December 6, 2024、TASS, December 6, 2024をもとに作成。

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イスラエル空軍がシリア・レバノン国境に設置されている国境通行所複数ヵ所を攻撃(2024年12月6日)

イスラエル軍は午前9時31分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で、イスラエル空軍が夜間、シリア・レバノン国境に設置されている「シリアの体制」の国境通行所複数ヵ所の近くにある密輸ルートとテロ・インフラ複数ヵ所を攻撃したと発表した。

イランからの武器密輸を行うヒズブッラーの第4400部隊の能力を低下させるのが目的で、攻撃は3回実施された。

また午後3時28分には、シリア国内での戦闘激化を受けて、占領下ゴラン高原における航空部隊と事情部隊を増強、情勢を監視し、攻撃・防御の両面であらゆる事態に対処する準備を整えていると発表した。

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SANA(12月6日付)は、タルトゥース県のアリーダ国境通行所(タルトゥース国境通行所)が夜明け前に再びイスラエル軍の攻撃を受け、利用不能となった。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍が爆撃したのはジューバーニーヤ橋の通行所など。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、今年に入って161回(うち135回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより300あまりの標的が破壊され、軍関係者416人が死亡、286人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:59人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):157人
「イランの民兵」の外国人メンバー:34人
シリア軍将兵:64人
身元不明者:7人
パレスチナ・イスラーム聖戦機構関係者:10人
タドムル市で死亡した外国人民兵(ほとんどがヌジャバー運動のメンバー):22人
ヒズブッラーの協力者(クサイル市一帯):2人
身元不明者(ダブースィーヤ国境通行所):3人
身元不明者(アクラバー町近く):1人
また、民間人も66人(うち子供12人、女性16人)が死亡、67人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:56回
ダルアー県:17回
ヒムス県:57回
クナイトラ県:16回
タルトゥース県:4回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:3回
ハマー県:4回
スワイダー県:3回
ラタキア県:2回
イドリブ県:1回

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーはヒムス県内の拠点にエリート戦闘員からなる「小規模の監督部隊」をシリアに派遣(2024年12月6日)

ロイター通信(12月6日付)によると、レバノンのヒズブッラーは深夜、ヒムス県内の拠点にエリート戦闘員からなる「小規模の監督部隊」をシリアに派遣した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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トルコのフィダン外務大臣が米国のブリンケン国務長官と電話会談を行い、シリア情勢について議論、域内のすべての当事者に建設的な役割を果たすよう求める(2024年12月6日)

トルコのハカン・フィダン外務大臣は米国のアントニー・ブリンケン国務長官と電話会談を行い、シリア情勢について議論した。

トルコ外交筋がRIAノーヴォスチ(12月6日付)に明らかにしたところによると、フィダン外務大臣は、域内のすべての当事者に建設的な役割を果たすよう求めるとともに、シリア政府ついては、過去の過ちを繰り返さず、現実的に行動し、反体制派との対話を行い、政治プロセスを介しなければならないと強調した。

その一方で、クルディスタン労働者党(PKK)やダーイシュ(イスラーム国)などのテロ組織については、シリアの混乱に乗じようとしているとしたうえで、容認できないとの見解を示すとともに、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が人道支援を提供することの重要性を鑑み、必要な支援を提供していると述べた。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、RIA Novosti, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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中国新疆ウイグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党がラタキア県のトゥッファーヒーヤ村とクバイナ丘一帯に展開するシリア軍の拠点複数ヵ所を攻撃、ロシア軍がこれに対して爆撃で応戦(2024年12月6日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、中国新疆ウイグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党が、シリア政府の支配下にあるトゥッファーヒーヤ村とクバイナ丘一帯に展開するシリア軍の拠点複数ヵ所を攻撃し、交戦した。

これを受けて、ロシア軍はクバイナ丘一帯に対して6回の爆撃を実施した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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ダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県で活動を続けてきた地元の武装集団は「南部作戦司令室」を発足したと発表、「我々の向かう先はダマスカス、ウマウィーイーン広場が集結地である」として蜂起、ダルアー県のほぼ全域を掌握(2024年12月6日)

シリア南部のダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県で活動を続けてきた地元の武装集団は、「南部作戦司令室」を発足したと発表、「我々の向かう先はダマスカス、ウマウィーイーン広場が集結地である」として反抗を開始、「専制を終わらせ、正義、尊厳、平等を実現」し、「新たなシリアを建設する」と主唱した。

HLF(12月6日付)、イナブ・バラディー(12月6日付)、ダルアー24(12月6日付)、シリア人権監視団などによると、これを受け、「南部作戦司令室」は、ダルアー市、ジュムーア丘、フドル丘、シリア軍第52旅団基地、第12旅団基地、イズラア市、イズラア中央刑務所、ナスィーブ国境通行所、ナワー市、ムサイフラ町、ウンム・ワラド村などを制圧、ダルアー県のほぼ全域を掌握した。

これと前後して、シャイフ・マスキーン市、イズラア市、ナスィーブ国境通行所などに駐留していたシリア軍は首都ダマスカス方面に撤退した。

ナワー市では、シリア軍と南部作戦司令室が各所で激しく交戦、若い男性1人が死亡した。

これに対して、シリア軍は、ジャービヤ丘、ナワー市の住宅街などを砲撃した。


また、ブスル・ハリール市では、シリア軍兵士314人が離反、南部作戦司令室に合流した。

これに対して、フラーク市郊外に対して、シリア軍によると思われる戦闘機が2回の爆撃を行った。

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スワイダー県では、シリア人権監視団、スワイダー24(12月6日付)などによると、地元武装集団が、スワイダー市および同市一帯のシリア軍の拠点や指揮所を攻撃、市内外のスワイダー中央刑務所、バアス党スワイダー支部、警察本部を制圧した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、HFL, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024、、Suwayda 24, December 6, 2024などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル市を含むユーフラテス川東岸から撤退、シリア民主軍が代わって同地に展開(2024年12月6日)

ダイル・ザウル県では、イナブ・バラディー(12月6日付)、ユーフラテス・ポスト(12月6日付)、シリア人権監視団などによると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア政府の支配下にあったユーフラテス川西岸のダイル・ザウル市に進駐、イラクとの国境に面するブーカマール市方面に進軍を始めた。

https://www.youtube.com/watch?v=bnGAtqDcQYE

シリア民主軍はフェイスブックで、「傭兵」とダーイシュ(イスラーム国)を支援する占領国トルコがダイル・ザウル県を含む支配地の住民の安全を脅かしていると主張、ダイル・ザウル軍事評議会がダイル・ザウル市およびユーフラテス川西岸に展開したとする同評議会の声明を発表した。

シリア民主軍の展開に先だって、シリア軍はダイル・ザウル市および同市に面するユーフラテス川東岸のいわゆる「7ヵ村」、さらにはダイル・ザウル市近郊のダイル・ザウル航空基地、前衛キャンプ、第137旅団基地、マヤーディーン市近郊の第17師団基地などユーフラテス川東岸のほぼ全域から、ヒムス県および首都ダマスカス方面に向けて撤退していた。

「イランの民兵」もブーカマール市内からシリア国内の砂漠地帯、あるいはイラク方面に撤退した。

「イランの民兵」はブーカマール市西のハリー村、ハムダーン村、「グリーン・ベルト」地帯には展開を続けているという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置しているハッラーブ・ジール村の農業用空港に、輸送機2機が軍装備品や兵站物資を輸送した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、The Euphrates Post, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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シリアのサッバーグ外務在外居住者大臣、イラクのフサイン外務大臣、イランのアラーグジー外務大臣がバグダードで会談し、シリア政府・国民によるテロ攻撃を非難、「テロとの戦い」支持を改めて表明(2024年12月6日)

イラクの首都バグダードで、シリアのバッサーム・サッバーグ外務在外居住者大臣、イラクのフアード・フサイン外務大臣、イランのアッバース・アラーグジー外務大臣が会談し、「攻撃抑止」軍事作戦局、シリア国民軍などによるシリア北部・中部への侵攻への対応について議論した。

サッバーグ外務在外居住者大臣はまた、これと併せてフサイン外務大臣と個別に会談した。
この会談で、フサイン外務大臣は、シリアの安全保障が、イラク、周辺諸国の安全保障にかかわっているとしたうえで、シリアへの国際テロ組織の攻撃を非難、人道支援などを通じてシリア国民を支援することを確認、シリアの問題を議論するための当事国による会議、そしてアラブ連盟外務大臣緊急会議の開催を呼びかけた。

サッバーグ外務在外居住者大臣も、戦況について説明、シリア軍が国連がテロ組織に指定する勢力のテロ攻撃に対峙していること、地域を不安定化させ、その分割をもくろむ外国の干渉が明らかであること、シリアへの後半な支援があること、二重基準に囚われない必要があることを強調した。

三閣僚は共同記者会見を開き、会談のなかで、アラーグジー外務大臣はシリアが直面するテロの脅威への味方について合意に達していること、シリア、イラン、イラクの三ヵ国外務大臣会談が、米国の陰謀の一環である「テロとの戦い」を行うシリアの政府と国民を支援するためのメッセージであること、シリアへのテロ攻撃が近隣諸国に脅威を与えていること、国際テロ組織であるヌスラ戦線(シャーム解放機構)との「テロとの戦い」が国際社会の義務であること、国際社会によるシリア、イラン、イラクによる「テロとの戦い」への支援が不可欠であることなどが確認された。


AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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国防省はヒムス市からシリア軍が撤退したとの情報を否定(2024年12月6日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて、以下の通り発表した。

午前11時32分

軍事筋:
我らが軍はシリア・ロシア軍の合同軍事航空機部隊とともに、ハマー市南北でテロリストの車輛や集団を砲撃、ミサイル、航空機によって攻撃し、彼ら多数を殺傷するとともに、複数の車輛や装甲車を破壊した。

午後3時47分

軍事筋:
テロリストのホームページで報じられている「軍がヒムス市から撤退した」というニュースは事実無根である。シリア・アラブ軍はヒムス市およびその周辺地域に駐留しており、堅固で安定した防衛線に展開している。さらに、様々な装備や武器を装備した大規模増援部隊が増強されている。我らが軍は、いかなるテロリストの攻撃にも対応できる体制を整えている。

午後4時39分

軍事筋:
テロ組織とその作戦指令室は、ダマスカス県中心部の参謀本部で爆発が発生したかのように見せかけた虚偽で捏造された映像を拡散している。
総司令部は、すべての市民に対し、これらの虚偽の情報に注意し、その目的が民間人の間に混乱と恐怖を広めることで、テロ戦争と並行した心理戦の一環であることを理解するよう呼びかけている。

午後8時51分

軍事筋:
一部のメディアやテロ組織関連のホームページで報じられている、我らが軍部隊がヒムス市周辺やその郊外から撤退したというニュースは全くの事実無根である。これらの部隊は完全に備えを整え、任務を遂行し、いかなるテロ攻撃にも対処する体制を維持している。

午後11時35分

軍事筋:
勇敢なる我らが軍隊は、シリア・ロシア軍の合同航空隊部隊、砲兵部隊、ミサイル部隊、装甲部隊の支援を受け、ヒムス市北のダール・カビーラ村、タルビーサ市、ラスタン市方面で特別作戦を実施した。この作戦により、多数のテロリストを殲滅し、彼らの間に恐怖と混乱を引き起こし、大量の逃走を招いた。また、彼らの多くの車輛、装備、武器を破壊した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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北・東シリア地域民主自治局はアレッポ市などから同自治局支配地に逃れた避難民の数が7,000人を記録していると発表(2024年12月6日)

北・東シリア地域民主自治局は、アレッポ市などから同自治局支配地に逃れた避難民の数が7,000人を記録していると発表した。

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ハサカ県では、ANHA(12月6日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるアームーダー市に自治局のジャズィーラ地域が、「攻撃抑止」軍事作戦局とシリア国民軍による攻勢によって避難を余儀なくされたアフリーン郡やタッル・リフアト市一帯地域の住民を収容するための支援拠点を設置した。

また、マアバダ(カルキールキー)町には、アフリーン郡やタッル・リフアト市一帯地域からの避難民39世帯(157人)が到着した。

ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村にも21世帯が到着した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がアレッポ県マンビジュ市一帯とハサカ県タッル・タムル町一帯への砲撃を激化させる一方、シリア国民軍はマンビジュ市一帯の住民にシリア民主軍の拠点から離れるよう呼びかける(2024年12月6日)

アレッポ県では、ANHA(12月6日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるマンビジュ市近郊のジャブラト・ハムラー村、フータ村、ジュッブ・マフズーム村、カーウカリー村、サイヤーダ村、アウン・ダーダート村、ヒサーン村、フーシャリーヤ村、ジャート村、アブー・カフフ村、マクバラ村、アブー・ミンディール村、ウンム・タマーフ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(12月6日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のM4高速道路沿線に位置するクーザリーヤ村、ウンム・ハイル村を砲撃した。

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シリア国民軍はテレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)を通じて、以下の通り「自由の暁」作戦の戦況を発表した。

午後7時24分、ターイハ村(=ターイハト・トゥワイマート村)、アズィーズィーヤ村、ナイーム村、カイバーン村を解放したと発表。

午後8時24分、シャイフ・アブヤド村を解放したと発表。

午後9時38分、マンビジュ市および周辺農村地域の住民に対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点から離れるよう呼びかける。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍がヒムス県北部各所を爆撃する一方、「攻撃抑止」軍事作戦局はヒムス市侵攻に向けて進軍を続ける(2024年12月6日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「攻撃抑止」軍事作戦局によって制圧されたタルビーサ市および同市北西の水道局一帯、同市とガントゥー市を結ぶ街道沿線、ラスタン市、ヒムス市北東部のダイル・バアルバ地区郊外を爆撃、ヒムス県北東部に「たる爆弾」2発を投下した。

ヒムス市への爆撃は同地からのシリア軍撤退を受けたものとされるが、シリア軍は撤退を否定している。

また、T4航空基地(タイフール航空基地)とシャイーラート航空基地、そしてラタキア県のフマイミーム航空基地に配備されているロシア軍も戦闘機複数機もラスタン市、タルビーサ市、ティールマアッラ村、ガントゥー市を爆撃した。

両軍の爆撃回数は17回に達し、民間人7人が死亡、6人が負傷した。

シリア軍はこのほか、タルビーサ市、ダール・カビーラ市に対して砲撃を行い、ダール・カビーラ市で一家5人が死亡した。

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一方、シリア人権監視団によると、タドムル市に展開しているシリア軍と「イランの民兵」がT4航空基地方面に撤退した。

同基地に駐留していたロシア軍もラタキア県のフマイミーム航空基地に撤退した。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。

12月3日午後12時26分
アレッポ市に残留したシリア軍兵士、治安機関要員、警察官の身柄を保証するため、一時保護カードの発行申請を開始すると発表、申請を呼び掛ける。

午後11時8分、アレッポ市で一時保護カードを申請したシリア軍兵士、治安機関要員、警察官の数が過去2日で1,624人に達したと発表。

午後1時24分、シリア軍がヒムス市郊外を爆撃していると発表。

午後2時28分、ハマー県サラミーヤ市の住民が、攻撃抑止」軍事作戦局の車列を受け入れたと発表。

午後4時33分、ハサン・アブドゥルガニー司令官のビデオ声明を配信、アリー・マフムード・アッバース国防大臣が前日のテレビ声明でハマー市外に再配置したと発表したことについて、「アレッポ市やその他の解放された諸地域が解放されたの時と同様の嘘」と非難、「体制軍にヒムス市外、首都ダマスカス外に再展開することを忠告する」としたうえで、ヒムス市制圧は「目前に迫っている」と述べた。

午後8時25分、ハマー県ムハルダ市住民および名士の残留、サービス提供、保護にかかる合意が成立したと発表。

午後11時21分、ヒムス市の境界に位置する1ヵ村を解放したと発表。

午後11時53分、アレッポ市で一時保護カードを申請したシリア軍兵士、治安機関要員、警察官の数が金曜日(6日)1日で1,183人、過去4日の申請者数が2,424人に達したと発表。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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シャーム解放機構がシリア北西部の行政を委託するシリア救国内閣内務省は、住民の財産や公共施設を保護するとして、アレッポ市内に治安部隊を展開させたと発表(2024年12月5日)

シャーム解放機構がシリア北西部の行政を委託するシリア救国内閣内務省は、住民の財産や公共施設を保護するとして、アレッポ市内に治安部隊を展開させたと発表した。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024、Syriansg, December 5, 2024などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーのカースィム書記長がテレビ演説でシリア政府への支持を表明(2024年12月5日)

レバノンのヒズブッラーのナーイム・カースィム書記長はテレビ演説を行い、シリア政府への支持を表明した。

演説のなかで、カースィム書記長は、テロ組織がシリアの体制を打倒しようとしていると非難、その攻撃は米国とイスラエルの支援を受けていると断じ、そのうえで次のように述べた。

シリアへの攻撃は米国とイスラエルの支援を受けている。シリアのタクフィール主義グループはイスラエルと米国のツールだった。
我々ヒズブッラーは、この侵略の目的を挫くべく、シリアの側に立つ。 我々は非常に危険なイスラエルの拡張主義的計画に直面している。イスラエルと対決するために抵抗運動を支援するよう呼びかけたい。
タクフィール主義グループは、シリアを抵抗の拠点から、敵であるイスラエルに奉仕するための拠点にしたいと考えている。
シリアへの攻撃は、米国とイスラエルの支援を受けたものだ。タクフィール主義者が敵であるイスラエルに奉仕するような侵略を行うのを阻止するよう呼びかけたい。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Naharnet, December 5, 2024、NNA, December 5, 2024、Qanat al-Manar December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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イスラエルのカッツ国防大臣とハレヴィ参謀総長がシリア情勢の進展に関して参謀本部メンバーと協議(2024年12月5日)

イスラエル軍は午前0時43分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で以下の通り発表した。

イスラエル・カッツ国防大臣とヘルツィ・ハレヴィ参謀総長が、シリア情勢の進展に関して参謀本部メンバーと協議を行った。会合では、シリア国内の安全保障上の課題や、地域の安定に対する潜在的な脅威が議題となった。とりわけに、シリアにおけるイランの影響力拡大や、レバノンのヒズブッラーとの関係が焦点となり、これらがイスラエルの安全保障に与える影響について詳細な分析が行われた。ハレヴィ参謀総長は、これらの課題に対処するための戦略的対応策を検討し、イスラエル軍の即応態勢を強化する方針を示した。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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サウト・アースィマ:「攻撃抑止」軍事作戦局所属の無人戦闘機複数機がダマスカス郊外県に飛来(2024年12月5日)

サウト・アースィマはフェイスブックで、「攻撃抑止」軍事作戦局所属の無人戦闘機複数機がダマスカス郊外県に飛来したと伝えた。

また、シリア軍防空部隊がダマスカス郊外県の科学研究センター上空でこれを迎撃したと伝えた。

サウト・アースィマはテレグラムでも、複数の無人航空機が科学センター上空、ジャルマーナー市一帯に飛来したと伝えた。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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シリア政府の支配下にあるダイル・ザウル県ユーフラテス川東岸の「7ヵ村」からシリア軍と親政権民兵が撤退を開始(2024年12月5日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、前日に人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のダイル・ザウル軍事評議会が増援部隊を派遣したことを受けて、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川東岸の「7ヵ村」からシリア軍と親政権民兵が撤退を開始した。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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シリア軍がラッカ県サウラ油田、ラサーファ市、スィフヤーン村、アンバージュ村から撤退、代わってシリア民主軍が同地に展開(2024年12月5日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がサウラ油田、ラサーファ市、スィフヤーン村(スィフヤーン油田)、アンバージュ村から撤退、これを受けて人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が同地に展開した。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領:「シリアにおける紛争は新たな段階に入り…、穏やかに進行している」(2024年12月5日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は国連のアントニオ・グテーレス事務総長と電話会談を行った。

トルコの大統領府によると、会談のなかで、エルドアン大統領は、「シリアにおける紛争は新たな段階に入り…、穏やかに進行している」としたうえで、トルコにとっての最大の望みは、シリアがさらなる不安定に苛まれないこと、民間人に犠牲者が出ないことにある、と述べた。

また「シリアの体制はこの段階において、自らの国民と包括的な政治解決に向けて早急に取り組まねばならない」と強調、トルコが緊張緩和、民間人保護、政治プロセスの促進に向けて努力していると付言した。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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駐シリア中国大使館はシリア国内に滞在する中国人に対して安全上のリスクが高まったとして、早急にシリアを出国するよう退避勧告を発出(2024年12月5日)

駐シリア中国大使館は、シリア国内に滞在する中国人に対して安全上のリスクが高まったとして、早急にシリアを出国するか、中国に帰国するよう退避勧告を発出した。

ANHA(12月5日付)などが伝えた。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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グテーレス国連事務総長は、シリア情勢について、民間人への人道的アクセスを早急に確保し、流血の事態を終わらせるために国連主導の政治プロセスへの回帰が急務だと表明(2024年12月5日)

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は声明を出し、シリア情勢について、民間人への人道的アクセスを早急に確保し、流血の事態を終わらせるために国連主導の政治プロセスへの回帰が急務だとの見解を示した。

グテーレス事務総長は、すべての当事者に民間人を保護する義務があるとしたうえで、戦闘が激化している地域では数万人の民間人が危険にさらされていると強調した。

そのうえで、影響力を持つすべての関係者に対し、「長年苦しみを味わってきたシリア国民のためにそれぞれの役割を果たす」よう呼びかけた。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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アサーイシュはラッカ県各所での大規模治安作戦により、過去24時間でダーイシュのメンバー40人を逮捕(2024年12月5日)

北・東シリア地域民主自治局の内務治安部隊(アサーイシュ)はラッカ県各所での大規模治安作戦により、過去24時間でダーイシュ(イスラーム国)のメンバー40人を逮捕したと発表した。

ANHA(12月5日付)が伝えた。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がアレッポ県マンビジュ市一帯を砲撃し、女性2人を含む3人が死亡、女性2人が負傷(2024年12月5日)

アレッポ県では、ANHA(12月5日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるマンビジュ市近郊のウンム・ジャッルード村、サイヤーダ村、ダンダニーヤ村、ジャッラード村、ファーラート村、トゥーリーン村、アラブ・ハサン村、アウン・ダーダート村の通行所、ブーガーウ村を砲撃した。

これにより、ファーラート村で、女性1人が死亡、女性1人が負傷し、アラブ・ハサン村でも女性1人が負傷、ブーガーズ村では若い男性とそのきょうだいの女性1人が死亡した。



AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)がシリアの主権防衛と領土統合への完全な支援と連帯を表明(2024年12月5日)

SANA(12月5日付)は、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)がシリアの主権防衛と領土統合への完全な支援と連帯を表明したと伝えた。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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UNHCRシリア事務所はアレッポ市とシリア北西部での暴力を避けて、数千人がラタキア県、タルトゥース県、ダマスカス県、ラッカ県に避難していると発表(2024年12月5日)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)シリア事務所は、フェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/UNHCRinSYRIA/)を通じて、アレッポ市とシリア北西部での暴力を避けて、数千人がラタキア県、タルトゥース県、ダマスカス県、ラッカ県に避難していると発表した。

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SANA(12月5日付)は、「攻撃抑止」軍事作戦局の侵攻を受けて避難民となったアレッポ市および同市周辺の住民570世帯、2,700人がハサカ県に到着したと伝えた。

一方、ANHA(12月5日付)によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるタッル・ブラーク町がタッル・リフアト市一帯地域から避難した25世帯を受け入れた。

**

アレッポ県では、イナブ・バラディー(12月5日付)によると、「攻撃抑止」軍事作戦局によって制圧されたヌッブル市とザフラー町から避難していた住民(シーア派)の一部が、同作戦局が用意したバスに分乗して、避難先だったサフィール市郊外から帰宅した。

帰宅したのは約70人。

避難した住民の多くは帰宅を拒否し、北・東シリア地域民主自治局の支配地での避難生活を続けている。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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シリア軍武装部隊総司令部、アッバース国防大臣はハマー市からの撤退を認める(2024年12月5日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて、以下の通り戦果を発表した。

午前0時16分

軍事筋:
シリア・ロシア軍の共同戦闘機部隊および火力支援用ヘリコプターは、ハマー県北部の農村地帯でテロリストの車輛多数を破壊し、数十人を殲滅、同方向における我らが軍の防衛線強化に取り組んでいる。

午前0時28分

軍事筋:
複数のテロリスト筋が報じる「マザーリブ橋地区に到達した」、「ハマー市内の地区に侵入した」との情報はまったく根拠がない。我らが軍の全部隊は、その車輛および装備とともに、同市一帯に展開し、前進拠点に陣地を構築し、いかなるテロリストの侵入の試みにも対抗する堅固な防衛線を形成している。

午後3時7分

シリア軍武装部隊総司令部声明:
過去数日間にわたり、我らが軍は、ハマー市に対する複数方面からの再三にわたるテロ組織の激しい攻勢を撃退し、無力化するため、激戦を繰り広げてきた。これらの組織は、大規模な人員を動員し、あらゆる手段と軍事装備を投入し、さらに特攻自爆(インギマースィー)部隊を用いて攻撃を仕掛けてきた。
この数時間、我らが軍の兵士とテロ組織の間で戦闘が激化、我らが軍に戦死者が増加するなか、これらの組織は甚大な損害を被りながらも、市内の複数方面方向で防衛線を突破し、侵入することに成功した。
民間人の生命を守り、ハマー市の住民を市街戦に巻き込まないため、同市に駐留していた部隊は再配置し、市外に展開した。
シリア軍武装部隊総司令部は、テロ組織が侵入した地域を奪還するため、愛国的義務を引き続き果たしていくことを強調する。


午後4時35分

軍事筋:
我らが防空部隊は先ほど、ダマスカス上空で敵の無人航空機を迎撃、2機を撃墜した。この作戦において人的被害や物的損害は一切発生していない。

午後10時7分
アリー・マフムード・アッバース国防大臣(兼軍武装部隊副司令官、中将)は午後10時10分頃、テレビ演説を行った。
演説の概要は以下の通り:

我々は現在、最も凶悪なテロ組織と激しい戦いを続けている。これらの組織はゲリラ戦術を駆使しており、これに対処するため、我らが軍は適切な戦術を採用し、突撃と退却、前進と一時的撤退を繰り返しながら戦闘を展開している。とりわけ、これらの過激派組織の背後には、軍事支援、後方支援を提供する域内外の複数の国が存在していることは、すでに明らかだ。こうした状況下で、崇高な精神と高い意識を持つ我らが国民の士気に、最大限の敬意を表したい。
我々は良好な戦況にあり、我らが軍は人命を守るために再配置を行った。
軍事行動や戦術においては、再配置や展開の見直しが必要となる場合がある。
シリアはその軍隊、国民、指導部、そして同盟国や友好国の支援を受け、どれほど激しく困難な戦況であっても乗り越える能力を有している。
我らが軍がハマー市外への再配置を行い、市民の命を守った後に、テロ組織が市内に侵入した。これを受け、これらの組織は、虚偽の情報操作キャンペーンを通じて、この出来事を宣伝に利用し、国民と我らが軍のなかに混乱を広げることを企図している。これらの組織が以下のような手段に訴える可能性がある:シリア軍武装部隊総司令部の名を騙った偽の声明や命令の発表。偽造された音声記録や、人工知能技術を用いて捏造された映像の公開。こうした行為はすべて、国民の団結を乱し、さらなる混乱を招くことを目的としたものだ。
我らが勇敢な国民、民間人および軍関係者に対し、この虚偽情報キャンペーンの危険性を認識し、それを信じないよう強く訴えたい。また、国営メディアが発信する情報にのみ従うようお願いしたい。本日ハマー市で発生した事態は、あくまで一時的な戦術的措置であり、我らが軍は引き続きハマー市周辺に展開し、愛国的な憲政上の義務を遂行するため、完全な準備と態勢を整えている。
シリアにおける我らが国民に忍耐と不屈の精神を保つよう求めたい。テロリストによって占拠された地域に再び平和と安全を取り戻すことに我々が決して妥協しないことを信じて欲しい。シリア・アラブ軍は、シリアに対する戦争の歳月のなかで約束してきた通り、祖国の安全を脅かそうとする国内外のいかなる勢力に対しても、堅固な防壁として立ちはだかり続ける。

AFP, December 5, 2024、ANHA, December 5, 2024、‘Inab Baladi, December 5, 2024、Reuters, December 5, 2024、SANA, December 5, 2024、Sham FM, December 5, 2024、SOHR, December 5, 2024などをもとに作成。

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