「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構のジャウラーニー指導者がCNNの単独インタビューに応じる:「体制打倒に成功すれば、統治や制度(構築)の状態に移行する」(2024年12月6日)

CNN(12月6日付)は「シリアのアル=カーイダ」として知られる国際テロ組織のシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者への単独インタビューを行い、これを公開した。

インタビューが行われた日時、場所は不明。

ジャウラーニー氏はインタビューのなかで、シャーム解放機構の野望がアサド体制を終わらせることに他ならないと断言、体制打倒という目標を達成するためにあらゆる手段を使うのは自らの権利だとしたうえで、「体制の破滅の種は常に体制内にあった。イランは体制の復活を試み、時間を稼いだ。ロシアも体制を支えようとした。しかし真実は変わらない。現体制は死んでいる」と述べた。

ジャウラーニー氏はまた、「イスラームの統治を恐れる者たちは、その誤った実施方法を目にしたか、正しく理解していないかのどちらかだ」と述べ、反体制派の支配を民間人が恐れることはほぼないと主張した。そのうえで、体制打倒に成功すれば、「統治や制度(構築)の状態」に移行するとの見方を示した。

シリア社会を構成するマイノリティ宗派については、「混乱期には特定の個人による彼ら(少数派)への侵害もあったが、我々はこれらの問題に対処した」と答え、彼らを消し去る権利は誰にもないと語った。そのうえで、反体制派の支配地にある刑務所での虐待が行われているとの人権団体などの報告については、「我々の命令や指示下で行われたものではない」と否定、すでに関係者を処罰したと述べた。

ジャウラーニー氏はまた、シャーム解放機構が米国、トルコ、国連、その他西側諸国からテロ組織に指定されていることについて、「主に政治的なものであり、同時に不正確」だと反論、イスラーム過激派の慣行やより残忍な戦術に反対しており、これらの組織とは関係を断っている主張した。また、民間人への攻撃に個人的に関与したことは一度もないとも述べた。
外国の部隊がシリアに駐留している状況については、「体制が倒れれば問題は解決し、シリアに外国軍がとどまる必要はなくなると思う」と話した。

体制打倒後の統治については、「シリアは1人の支配者が恣意的な決定を下すような統治システムではなく、制度的な統治システムに値する」と主張、「我々はもっと大きなプロジェクトについて話している。シリアの再建について話しているのだ」と強調した。そのうえで「シャーム解放機構はこの対話の(当事者の)一部に過ぎず、いつでも解散する可能性がある。それ自体は目的ではなく、体制に立ち向かうという任務を遂行するための手段なのだ」と述べた。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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ロシア当事者和解調整センターはロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間に、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県でのテロ組織の指揮所や集結地に対する多数の作戦を実施し、テロリスト約200人を殲滅したと発表(2024年12月6日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・イグナシュク副センター長は、ロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間に、ハマー県、イドリブ県、アレッポ県でのテロ組織の指揮所や集結地に対する多数の作戦を実施し、テロリスト約200人を殲滅したと発表した。

RIAノーヴォスチ通信(12月6日付)、タス通信(12月6日付)が伝えた。

RIA Novosti, December 6, 2024、TASS, December 6, 2024をもとに作成。

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イスラエル空軍がシリア・レバノン国境に設置されている国境通行所複数ヵ所を攻撃(2024年12月6日)

イスラエル軍は午前9時31分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)で、イスラエル空軍が夜間、シリア・レバノン国境に設置されている「シリアの体制」の国境通行所複数ヵ所の近くにある密輸ルートとテロ・インフラ複数ヵ所を攻撃したと発表した。

イランからの武器密輸を行うヒズブッラーの第4400部隊の能力を低下させるのが目的で、攻撃は3回実施された。

また午後3時28分には、シリア国内での戦闘激化を受けて、占領下ゴラン高原における航空部隊と事情部隊を増強、情勢を監視し、攻撃・防御の両面であらゆる事態に対処する準備を整えていると発表した。

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SANA(12月6日付)は、タルトゥース県のアリーダ国境通行所(タルトゥース国境通行所)が夜明け前に再びイスラエル軍の攻撃を受け、利用不能となった。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍が爆撃したのはジューバーニーヤ橋の通行所など。

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シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、今年に入って161回(うち135回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより300あまりの標的が破壊され、軍関係者416人が死亡、286人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:59人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):157人
「イランの民兵」の外国人メンバー:34人
シリア軍将兵:64人
身元不明者:7人
パレスチナ・イスラーム聖戦機構関係者:10人
タドムル市で死亡した外国人民兵(ほとんどがヌジャバー運動のメンバー):22人
ヒズブッラーの協力者(クサイル市一帯):2人
身元不明者(ダブースィーヤ国境通行所):3人
身元不明者(アクラバー町近く):1人
また、民間人も66人(うち子供12人、女性16人)が死亡、67人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:56回
ダルアー県:17回
ヒムス県:57回
クナイトラ県:16回
タルトゥース県:4回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:3回
ハマー県:4回
スワイダー県:3回
ラタキア県:2回
イドリブ県:1回

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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レバノンのヒズブッラーはヒムス県内の拠点にエリート戦闘員からなる「小規模の監督部隊」をシリアに派遣(2024年12月6日)

ロイター通信(12月6日付)によると、レバノンのヒズブッラーは深夜、ヒムス県内の拠点にエリート戦闘員からなる「小規模の監督部隊」をシリアに派遣した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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トルコのフィダン外務大臣が米国のブリンケン国務長官と電話会談を行い、シリア情勢について議論、域内のすべての当事者に建設的な役割を果たすよう求める(2024年12月6日)

トルコのハカン・フィダン外務大臣は米国のアントニー・ブリンケン国務長官と電話会談を行い、シリア情勢について議論した。

トルコ外交筋がRIAノーヴォスチ(12月6日付)に明らかにしたところによると、フィダン外務大臣は、域内のすべての当事者に建設的な役割を果たすよう求めるとともに、シリア政府ついては、過去の過ちを繰り返さず、現実的に行動し、反体制派との対話を行い、政治プロセスを介しなければならないと強調した。

その一方で、クルディスタン労働者党(PKK)やダーイシュ(イスラーム国)などのテロ組織については、シリアの混乱に乗じようとしているとしたうえで、容認できないとの見解を示すとともに、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が人道支援を提供することの重要性を鑑み、必要な支援を提供していると述べた。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、RIA Novosti, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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中国新疆ウイグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党がラタキア県のトゥッファーヒーヤ村とクバイナ丘一帯に展開するシリア軍の拠点複数ヵ所を攻撃、ロシア軍がこれに対して爆撃で応戦(2024年12月6日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、中国新疆ウイグル自治区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党が、シリア政府の支配下にあるトゥッファーヒーヤ村とクバイナ丘一帯に展開するシリア軍の拠点複数ヵ所を攻撃し、交戦した。

これを受けて、ロシア軍はクバイナ丘一帯に対して6回の爆撃を実施した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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ダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県で活動を続けてきた地元の武装集団は「南部作戦司令室」を発足したと発表、「我々の向かう先はダマスカス、ウマウィーイーン広場が集結地である」として蜂起、ダルアー県のほぼ全域を掌握(2024年12月6日)

シリア南部のダルアー県、スワイダー県、クナイトラ県で活動を続けてきた地元の武装集団は、「南部作戦司令室」を発足したと発表、「我々の向かう先はダマスカス、ウマウィーイーン広場が集結地である」として反抗を開始、「専制を終わらせ、正義、尊厳、平等を実現」し、「新たなシリアを建設する」と主唱した。

HLF(12月6日付)、イナブ・バラディー(12月6日付)、ダルアー24(12月6日付)、シリア人権監視団などによると、これを受け、「南部作戦司令室」は、ダルアー市、ジュムーア丘、フドル丘、シリア軍第52旅団基地、第12旅団基地、イズラア市、イズラア中央刑務所、ナスィーブ国境通行所、ナワー市、ムサイフラ町、ウンム・ワラド村などを制圧、ダルアー県のほぼ全域を掌握した。

これと前後して、シャイフ・マスキーン市、イズラア市、ナスィーブ国境通行所などに駐留していたシリア軍は首都ダマスカス方面に撤退した。

ナワー市では、シリア軍と南部作戦司令室が各所で激しく交戦、若い男性1人が死亡した。

これに対して、シリア軍は、ジャービヤ丘、ナワー市の住宅街などを砲撃した。


また、ブスル・ハリール市では、シリア軍兵士314人が離反、南部作戦司令室に合流した。

これに対して、フラーク市郊外に対して、シリア軍によると思われる戦闘機が2回の爆撃を行った。

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スワイダー県では、シリア人権監視団、スワイダー24(12月6日付)などによると、地元武装集団が、スワイダー市および同市一帯のシリア軍の拠点や指揮所を攻撃、市内外のスワイダー中央刑務所、バアス党スワイダー支部、警察本部を制圧した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、HFL, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024、、Suwayda 24, December 6, 2024などをもとに作成。

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シリア軍がダイル・ザウル市を含むユーフラテス川東岸から撤退、シリア民主軍が代わって同地に展開(2024年12月6日)

ダイル・ザウル県では、イナブ・バラディー(12月6日付)、ユーフラテス・ポスト(12月6日付)、シリア人権監視団などによると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がシリア政府の支配下にあったユーフラテス川西岸のダイル・ザウル市に進駐、イラクとの国境に面するブーカマール市方面に進軍を始めた。

https://www.youtube.com/watch?v=bnGAtqDcQYE

シリア民主軍はフェイスブックで、「傭兵」とダーイシュ(イスラーム国)を支援する占領国トルコがダイル・ザウル県を含む支配地の住民の安全を脅かしていると主張、ダイル・ザウル軍事評議会がダイル・ザウル市およびユーフラテス川西岸に展開したとする同評議会の声明を発表した。

シリア民主軍の展開に先だって、シリア軍はダイル・ザウル市および同市に面するユーフラテス川東岸のいわゆる「7ヵ村」、さらにはダイル・ザウル市近郊のダイル・ザウル航空基地、前衛キャンプ、第137旅団基地、マヤーディーン市近郊の第17師団基地などユーフラテス川東岸のほぼ全域から、ヒムス県および首都ダマスカス方面に向けて撤退していた。

「イランの民兵」もブーカマール市内からシリア国内の砂漠地帯、あるいはイラク方面に撤退した。

「イランの民兵」はブーカマール市西のハリー村、ハムダーン村、「グリーン・ベルト」地帯には展開を続けているという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあり、米軍が違法に基地を設置しているハッラーブ・ジール村の農業用空港に、輸送機2機が軍装備品や兵站物資を輸送した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、The Euphrates Post, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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シリアのサッバーグ外務在外居住者大臣、イラクのフサイン外務大臣、イランのアラーグジー外務大臣がバグダードで会談し、シリア政府・国民によるテロ攻撃を非難、「テロとの戦い」支持を改めて表明(2024年12月6日)

イラクの首都バグダードで、シリアのバッサーム・サッバーグ外務在外居住者大臣、イラクのフアード・フサイン外務大臣、イランのアッバース・アラーグジー外務大臣が会談し、「攻撃抑止」軍事作戦局、シリア国民軍などによるシリア北部・中部への侵攻への対応について議論した。

サッバーグ外務在外居住者大臣はまた、これと併せてフサイン外務大臣と個別に会談した。
この会談で、フサイン外務大臣は、シリアの安全保障が、イラク、周辺諸国の安全保障にかかわっているとしたうえで、シリアへの国際テロ組織の攻撃を非難、人道支援などを通じてシリア国民を支援することを確認、シリアの問題を議論するための当事国による会議、そしてアラブ連盟外務大臣緊急会議の開催を呼びかけた。

サッバーグ外務在外居住者大臣も、戦況について説明、シリア軍が国連がテロ組織に指定する勢力のテロ攻撃に対峙していること、地域を不安定化させ、その分割をもくろむ外国の干渉が明らかであること、シリアへの後半な支援があること、二重基準に囚われない必要があることを強調した。

三閣僚は共同記者会見を開き、会談のなかで、アラーグジー外務大臣はシリアが直面するテロの脅威への味方について合意に達していること、シリア、イラン、イラクの三ヵ国外務大臣会談が、米国の陰謀の一環である「テロとの戦い」を行うシリアの政府と国民を支援するためのメッセージであること、シリアへのテロ攻撃が近隣諸国に脅威を与えていること、国際テロ組織であるヌスラ戦線(シャーム解放機構)との「テロとの戦い」が国際社会の義務であること、国際社会によるシリア、イラン、イラクによる「テロとの戦い」への支援が不可欠であることなどが確認された。


AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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国防省はヒムス市からシリア軍が撤退したとの情報を否定(2024年12月6日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて、以下の通り発表した。

午前11時32分

軍事筋:
我らが軍はシリア・ロシア軍の合同軍事航空機部隊とともに、ハマー市南北でテロリストの車輛や集団を砲撃、ミサイル、航空機によって攻撃し、彼ら多数を殺傷するとともに、複数の車輛や装甲車を破壊した。

午後3時47分

軍事筋:
テロリストのホームページで報じられている「軍がヒムス市から撤退した」というニュースは事実無根である。シリア・アラブ軍はヒムス市およびその周辺地域に駐留しており、堅固で安定した防衛線に展開している。さらに、様々な装備や武器を装備した大規模増援部隊が増強されている。我らが軍は、いかなるテロリストの攻撃にも対応できる体制を整えている。

午後4時39分

軍事筋:
テロ組織とその作戦指令室は、ダマスカス県中心部の参謀本部で爆発が発生したかのように見せかけた虚偽で捏造された映像を拡散している。
総司令部は、すべての市民に対し、これらの虚偽の情報に注意し、その目的が民間人の間に混乱と恐怖を広めることで、テロ戦争と並行した心理戦の一環であることを理解するよう呼びかけている。

午後8時51分

軍事筋:
一部のメディアやテロ組織関連のホームページで報じられている、我らが軍部隊がヒムス市周辺やその郊外から撤退したというニュースは全くの事実無根である。これらの部隊は完全に備えを整え、任務を遂行し、いかなるテロ攻撃にも対処する体制を維持している。

午後11時35分

軍事筋:
勇敢なる我らが軍隊は、シリア・ロシア軍の合同航空隊部隊、砲兵部隊、ミサイル部隊、装甲部隊の支援を受け、ヒムス市北のダール・カビーラ村、タルビーサ市、ラスタン市方面で特別作戦を実施した。この作戦により、多数のテロリストを殲滅し、彼らの間に恐怖と混乱を引き起こし、大量の逃走を招いた。また、彼らの多くの車輛、装備、武器を破壊した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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北・東シリア地域民主自治局はアレッポ市などから同自治局支配地に逃れた避難民の数が7,000人を記録していると発表(2024年12月6日)

北・東シリア地域民主自治局は、アレッポ市などから同自治局支配地に逃れた避難民の数が7,000人を記録していると発表した。

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ハサカ県では、ANHA(12月6日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の支配下にあるアームーダー市に自治局のジャズィーラ地域が、「攻撃抑止」軍事作戦局とシリア国民軍による攻勢によって避難を余儀なくされたアフリーン郡やタッル・リフアト市一帯地域の住民を収容するための支援拠点を設置した。

また、マアバダ(カルキールキー)町には、アフリーン郡やタッル・リフアト市一帯地域からの避難民39世帯(157人)が到着した。

ジュワーディーヤ(ジャッル・アーガー)村にも21世帯が到着した。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がアレッポ県マンビジュ市一帯とハサカ県タッル・タムル町一帯への砲撃を激化させる一方、シリア国民軍はマンビジュ市一帯の住民にシリア民主軍の拠点から離れるよう呼びかける(2024年12月6日)

アレッポ県では、ANHA(12月6日付)によると、トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるマンビジュ市近郊のジャブラト・ハムラー村、フータ村、ジュッブ・マフズーム村、カーウカリー村、サイヤーダ村、アウン・ダーダート村、ヒサーン村、フーシャリーヤ村、ジャート村、アブー・カフフ村、マクバラ村、アブー・ミンディール村、ウンム・タマーフ村を砲撃した。

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ハサカ県では、ANHA(12月6日付)によると、トルコ軍がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるタッル・タムル町近郊のM4高速道路沿線に位置するクーザリーヤ村、ウンム・ハイル村を砲撃した。

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シリア国民軍はテレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)を通じて、以下の通り「自由の暁」作戦の戦況を発表した。

午後7時24分、ターイハ村(=ターイハト・トゥワイマート村)、アズィーズィーヤ村、ナイーム村、カイバーン村を解放したと発表。

午後8時24分、シャイフ・アブヤド村を解放したと発表。

午後9時38分、マンビジュ市および周辺農村地域の住民に対して、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点から離れるよう呼びかける。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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シリア・ロシア軍がヒムス県北部各所を爆撃する一方、「攻撃抑止」軍事作戦局はヒムス市侵攻に向けて進軍を続ける(2024年12月6日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「攻撃抑止」軍事作戦局によって制圧されたタルビーサ市および同市北西の水道局一帯、同市とガントゥー市を結ぶ街道沿線、ラスタン市、ヒムス市北東部のダイル・バアルバ地区郊外を爆撃、ヒムス県北東部に「たる爆弾」2発を投下した。

ヒムス市への爆撃は同地からのシリア軍撤退を受けたものとされるが、シリア軍は撤退を否定している。

また、T4航空基地(タイフール航空基地)とシャイーラート航空基地、そしてラタキア県のフマイミーム航空基地に配備されているロシア軍も戦闘機複数機もラスタン市、タルビーサ市、ティールマアッラ村、ガントゥー市を爆撃した。

両軍の爆撃回数は17回に達し、民間人7人が死亡、6人が負傷した。

シリア軍はこのほか、タルビーサ市、ダール・カビーラ市に対して砲撃を行い、ダール・カビーラ市で一家5人が死亡した。

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一方、シリア人権監視団によると、タドムル市に展開しているシリア軍と「イランの民兵」がT4航空基地方面に撤退した。

同基地に駐留していたロシア軍もラタキア県のフマイミーム航空基地に撤退した。

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「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り発表した。

12月3日午後12時26分
アレッポ市に残留したシリア軍兵士、治安機関要員、警察官の身柄を保証するため、一時保護カードの発行申請を開始すると発表、申請を呼び掛ける。

午後11時8分、アレッポ市で一時保護カードを申請したシリア軍兵士、治安機関要員、警察官の数が過去2日で1,624人に達したと発表。

午後1時24分、シリア軍がヒムス市郊外を爆撃していると発表。

午後2時28分、ハマー県サラミーヤ市の住民が、攻撃抑止」軍事作戦局の車列を受け入れたと発表。

午後4時33分、ハサン・アブドゥルガニー司令官のビデオ声明を配信、アリー・マフムード・アッバース国防大臣が前日のテレビ声明でハマー市外に再配置したと発表したことについて、「アレッポ市やその他の解放された諸地域が解放されたの時と同様の嘘」と非難、「体制軍にヒムス市外、首都ダマスカス外に再展開することを忠告する」としたうえで、ヒムス市制圧は「目前に迫っている」と述べた。

午後8時25分、ハマー県ムハルダ市住民および名士の残留、サービス提供、保護にかかる合意が成立したと発表。

午後11時21分、ヒムス市の境界に位置する1ヵ村を解放したと発表。

午後11時53分、アレッポ市で一時保護カードを申請したシリア軍兵士、治安機関要員、警察官の数が金曜日(6日)1日で1,183人、過去4日の申請者数が2,424人に達したと発表。

AFP, December 6, 2024、ANHA, December 6, 2024、‘Inab Baladi, December 6, 2024、Reuters, December 6, 2024、SANA, December 6, 2024、Sham FM, December 6, 2024、SOHR, December 6, 2024などをもとに作成。

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