米中央軍(CENTCOM)はダイル・ザウル県を爆撃し、搭載型多連装ロケット砲搭載を搭載するトラック3輌、T-64戦車1輌、装甲兵員輸送車1輌、迫撃砲を含む複数の兵器システムを破壊したと発表(2024年12月3日)

米中央軍(CENTCOM)は12月3日付で声明第20241203-01号を発表した。

声明の内容は以下の通り。

CENTCOM部隊は今朝、ユーフラテス軍事支援基地付近で、米軍と有志連合に明白かつ差し迫った脅威を与えていた、搭載型多連装ロケット砲搭載を搭載するトラック3輌、T-64戦車1輌、装甲兵員輸送車1輌、迫撃砲を含む複数の兵器システムを破壊することに成功した。この自衛攻撃は、搭載型多連装ロケット砲を搭載するトラック1輌、装甲兵員輸送車1輌、迫撃砲が米軍を攻撃したことを受けて行われた。シリアにおける米国の任務は、米国と有志連合の任務には変更はなく、イスラーム国の永続的な打倒に引き続き注力する。シリアでの地域のパートナーと作戦への継続的な支援は、シリア北西部での最近の情勢とは無関係である。CENTCOM部隊は引き続き事態を監視し、状況の進展に応じて地域の他の部隊と常に連絡を取り合っている。

AFP, December 4, 2024、ANHA, December 4, 2024、‘Inab Baladi, December 4, 2024、Reuters, December 4, 2024、SANA, December 4, 2024、Sham FM, December 4, 2024、SOHR, December 4, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領は電話会談で、アスタナ・プロセスの保証国3ヵ国による緊密な連携が重要であることで一致(2024年12月3日)

ロシアのヴラジーミル・プーチン大統領とトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が電話会談を行い、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦局による侵攻と、「自由の暁」作戦を開始したシリア国民軍の攻勢への対応について協議した。

トルコ大統領府によると、会談において、エルドアン大統領は、シリアの領土保全を支持しており、シリアでの公正かつ持続的な事態の解決を目指しているとしたうえで、事態の鎮静化に向けて最大限の努力を行っていると伝えた。

一方、ロシア大統領府によると、両首脳は、イランを含めたアスタナ・プロセスの保証国3ヵ国による緊密な連携が重要であることで一致した。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

UNHCRシリア事務所は、アレッポ市などから避難した数千人が、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるシリア北東部に到着したと発表(2024年12月3日)

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)シリア事務所は、フェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/UNHCRinSYRIA/)を通じて、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事司令局と「自由の暁」作戦を実施するシリア国民軍の侵攻によって、アレッポ市などから避難した数千人が、北・東シリア地域民主自治局の支配下にあるシリア北東部に到着したと発表した。

避難民のうち70%が女性と子どもだという。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍の無人航空機が占領下のシャブアー農場を攻撃し、羊飼い1人を殺害(2024年12月3日)

ナハールネット(12月3日付)、NNA(12月3日付)、マナール・チャンネル(12月3日付)などによると、イスラエル軍の無人航空機が占領下のシャブアー農場を攻撃し、羊飼い1人を殺害した。

イスラエル軍の別の無人航空機2機はまた、バイト・リーフ村、ダイル・スィルヤーン村国外を爆撃、マルジャアユーン市一帯の平原、マジュダル・ザウル村に向けて砲撃、銃撃を行った。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Naharnet, December 3, 2024、NNA, December 3, 2024、Qanat al-Manar December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍はヒムス県の国境通行所、ダマスカス郊外県を爆撃:イスラエル軍はシリアへの爆撃でヒズブッラーの幹部を殺害したと発表(2024年12月3日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍はまた、ジュースィーヤ国境通行所と、非公式の通行所が設置されているジューバーニーヤ橋とフーズ橋を爆撃した。

**

ダマスカス郊外県では、SANA(12月3日付)によると、イスラエル軍がダマスカス国際空港に向かう街道沿線の警察署を爆撃した。

シリア人権監視団によると、攻撃はアクラバー町の橋の近くを移動中の車を狙ったもので、乗っていた1人が死亡、1人が負傷した。

これに関して、イスラエル軍は午後6時12分、テレグラムの公式アカウント(https://t.me/idfofficial)を通じて、イスラエル空軍がダマスカスに対して攻撃を行い、ヒズブッラーの司令官の1人でシリア軍との連携を担当していたサルマーン・ニムル・ジュムアを殺害したと発表した。

**

シリア人権監視団によると、イスラエル軍の攻撃は、今年に入って160回(うち134回が航空攻撃、26回が地上攻撃)となり、これにより299あまりの標的が破壊され、軍関係者415人が死亡、285人が負傷した。

同監視団によると、軍関係者の死者内訳は以下の通りである。

イラン人(イラン・イスラーム革命防衛隊):25人
ヒズブッラーのメンバー:59人
イラク人:28人
「イランの民兵」のシリア人メンバー(カーティルジー・グループ社も含む):157人
「イランの民兵」の外国人メンバー:34人
シリア軍将兵:64人
身元不明者:7人
パレスチナ・イスラーム聖戦機構関係者:10人
タドムル市で死亡した外国人民兵(ほとんどがヌジャバー運動のメンバー):22人
ヒズブッラーの協力者(クサイル市一帯):2人
身元不明者(ダブースィーヤ国境通行所):3人
身元不明者(アクラバー町近く):1人
また、民間人も66人(うち子供12人、女性16人)が死亡、67人あまりが負傷している。

攻撃の県別内訳は以下の通りである。

ダマスカス県、ダマスカス郊外県:55回
ダルアー県:17回
ヒムス県:56回
クナイトラ県:16回
タルトゥース県:4回
ダイル・ザウル県:5回
アレッポ県:3回
ハマー県:4回
スワイダー県:3回
ラタキア県:2回
イドリブ県:1回

**

SANA(12月3日付)は、11月27日にイスラエル軍の爆撃を受けたタルトゥース県のアリーダ国境通行所(タルトゥース国境通行所)の復旧作業が進み、通行所が部分的に再開されたと伝えた。


AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍所属のダイル・ザウル軍事評議会がシリア政府の支配下にあるダイル・ザウル県ユーフラテス川東岸の「7ヵ村」を攻撃、米軍も各所を爆撃(2024年12月3日)

ダイル・ザウル県では、SANA(12月3日付)特派員によると、シリア軍と予備部隊が、シリア政府の支配下にあるユーフラテス川東岸のいわゆる「7ヵ村」を攻撃した人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のダイル・ザウル軍事評議会を迎撃した。

シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル軍事評議会は、サーリヒーヤ村、フシャーム町一帯に対する砲撃をもって攻撃を開始、フサイニーヤ町を制圧、それ以外の村にも砲撃を加えているという。

これに対して、「イランの民兵」とレバノンのヒズブッラーの民兵は、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア地域民主自治局)の支配下にあるCONOCOガス田に違法に設置されている米軍(有志連合)の基地、ジュダイド・アカイダート村近郊のマアーミル山を砲撃した。

一連の戦闘で、シリア軍兵士3人とダイル・ザウル軍事評議会のメンバー3人が死亡したほか、女児1人と女性1人が死亡、シリア軍兵士と親政権民兵17人、ダイル・ザウル民政評議会のメンバー12人民間人22人が負傷した。

**

その後、「7ヵ村」の一つタービヤト・ジャズィーラ村一帯で、シリア軍とダイル・ザウル軍事評議会の戦闘が再び発生、米主導の有志連合の戦闘機がこれに介入、同地の複数ヵ所を爆撃した。

シリア人権監視団によると、米主導の有志連合が「7ヵ村」やダイル・ザウル航空基地一帯を爆撃、ダイル・ザウル航空基地で共和国護衛隊第104旅団の兵士6人が死亡した。

有志連合はさらに、ブーカマール市にある「イランの民兵」の拠点複数ヵ所を爆撃した。

**

シリア人権監視団によると、2023年10月19日以降、シリア領内にある米軍基地や米軍施設が狙われるのはこれで162回目。

内訳は以下の通り:

ウマル油田の基地:36回
シャッダーディー市の基地:21回
CONOCOガス田の基地:58回
ハッラーブ・ジール村の基地:22回
タンフ国境通行所の基地:19回
タッル・バイダル村の基地:2回
ルーバールヤー村の基地:2回
カスラク村の基地:1回
ワズィール休憩所の基地:1回

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)は過去48時間にイラク・イスラーム抵抗と合同で、イスラエル北部の占領地に対する多数の無人航空機による2回の攻撃とエイラート市の重要標的に対する1回の攻撃を実施したと発表(2024年12月3日)

イエメンのアンサール・アッラー(フーシー派)のヤフヤー・サリーア報道官は午後4時7分、X(旧ツイッター)のアカウント(https://twitter.com/army21ye)を通じて声明を出し、過去48時間にイラク・イスラーム抵抗と合同で、イスラエル北部の占領地に対する多数の無人航空機による2回の攻撃とエイラート市の重要標的に対する1回の攻撃を実施したと発表した。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦局の侵攻に伴い、アレッポ市などから北・東シリア地域民主自治局の支配地に避難した住民がカーミシュリー市、タブカ市に到着(2024年12月3日)

ハサカ県では、ANHA(12月3日付)によると、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦局のアレッポ市および同市一帯地域への侵攻に伴い、北・東シリア地域民主自治局の支配地に避難した学生200人以上が家族、親戚とともに、カーミシュリー市に到着した。

**

ラッカ県では、ANHA(12月3日付)によると、シャーム解放機構が主導する「攻撃抑止」軍事作戦局のアレッポ市および同市一帯地域への侵攻に伴い、北・東シリア地域民主自治局の支配地に避難を決意したアフリーン郡からの国内避難民(IDPs)がタブカ市に到着した。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区に残留するシリア民主軍は、「攻撃抑止」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構と、同地の残留か撤退をめぐって交渉(2024年12月3日)

シリア人権監視団は複数筋の情報として、アレッポ県アレッポ市のシャイフ・マクスード地区とアシュラフィーヤ地区に残留する人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、「攻撃抑止」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構と、同地の残留か撤退をめぐる交渉を続けていると発表した。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)でアレッポ県との連帯を訴え、シリア軍による爆撃・砲撃を非難するデモ(2024年12月3日)

スワイダー県では、スワイダー24(12月3日付)によると、スワイダー市サイル広場(カラーマ広場)でアレッポ県との連帯を訴え、シリア軍による爆撃・砲撃を非難するデモが行われた。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024、、Suwayda 24, December 24, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国防総省のライダー報道官はシリア北部情勢への米国の関与を否定(2024年12月3日)

米国防総省のパトリック・ライダー報道官は、シャーム解放機構主導による「攻撃抑止」の戦いと、シリア国民軍による「自由の暁」作戦に伴うシリア北部の情勢悪化を受けて、シリアでの米軍駐留に変更はないとしたうえで、現下の情勢悪化への関与を否定した。

ライダー報道官は、以下の通り述べた。

私の理解では、CJTFOIR(固有の決意作戦)の司令官が、ロシアとのホットラインを利用して…円滑なコミュニケーションを確保している…。 会話の詳細には踏み込まないが、潜在的な誤解を防ぐためのコミュニケーションの仕組みを持っている。
この進展中の状況を監視し続けるなかで、域内諸国との対話を継続する。
私の知る限り、変化はない。これまで公に述べてきたように、米軍約900人がシリアに展開しており、ダーイシュの壊滅を目指す任務を支援している。 これが米軍がシリアに駐留する理由の一つだ。この部隊は主に…、シリアの東部または北東部のシリアに展開している。 従って、アレッポ市近郊やハマー県近辺のシリア北西部で発生している事態との地理的な接近はない。しかし、引き続き状況を注視していく。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍諸派はクルド人一家を暴行、ヤズィーディー教徒の男性を殺害(2024年12月3日)

ANHA(12月3日付)は、「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍諸派によって制圧されたアレッポ県のタッル・リフアト市一帯(北・東シリア地域民主自治局がいうところのシャフバー地区)で、同軍所属の第50師団のアッズー・ミスバーフを名乗る指導者が率いるグループがクルド人一家を暴行したと報じ、その様子を撮影したビデオや写真を掲載した。

また、シリア人権監視団によると、シリア国民軍に所属する武装集団が、タッル・リフアト市からアフリーン郡に向かっていたヤズィーディー教徒の老人とその妻に向けて発砲、老人を殺害、妻を負傷させた。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ジャラーリー内閣は閣議を開き、アレッポ県の住民の抵抗を支えるための措置について議論、市民への影響に柔軟に対応することを確認(2024年12月3日)

ムハンマド・ガーズィー・ジャラーリー内閣は閣議を開き、アレッポ県の住民の抵抗を支えるための措置について議論し、市民への影響に柔軟に対応することを確認した。

閣議におけるジャラーリー首相の主な発言は以下の通り。

  • テロおよびその支援者に対する戦いに必要とされるすべてを提供することに配慮すること。
  • シリア国民は、テロの侵攻を受けた全国土を解放するまで、軍武装部隊を支援し続けること。
  • テロリズムが押し付けようとしている異常事態に対抗するための異例の措置が必要であること。
  • 侵略テロ勢力は、祖国とその理念を信じるシリア国民の意志を挫くことはできないこと。

閣議では、主に以下の議題が議論された。

  • テロ集団の攻撃によってアレッポ市とその周辺で発生した状況の影響。
  • 食料品の供給継続を保証し、迅速な介入措置を取ること。
  • 各県における市場の現状を点検。
  • アレッポ市およびその周辺地域における教育状況への対応に関する教育養育省の計画を承認。
  • アレッポ県から移動してきた学生を国立大学や専門学校で受け入れるための高等教育省の提案を承認。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

サッバーグ外務在外居住者大臣はアルジェリアのアッターフ外務大臣と電話会談を行い、シャーム解放機構主導による「攻撃抑止」の戦いと、シリア国民軍の「自由の暁」作戦に伴うシリア北部の情勢悪化への対応などについて議論(2024年12月3日)

バッサーム・サッバーグ外務在外居住者大臣はアルジェリアのアフマド・アッターフ外務大臣と電話会談を行い、シャーム解放機構主導による「攻撃抑止」の戦いと、シリア国民軍による「自由の暁」作戦に伴うシリア北部の情勢悪化への対応などについて議論した。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア当事者和解調整センターは、ロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間でテロリスト約100人を殲滅したと発表(2024年12月3日)

ロシア当事者和解調整センターのオレグ・イグナシュク副センター長は、ロシア空軍の支援を受けるシリア軍が過去24時間でテロリスト約100人を殲滅したと発表した。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国防省はシリア軍が過去24時間でハマー県北部とイドリブ県南部でテロリスト200人を殲滅、無人航空機20機以上を破壊したと発表(2024年12月3日)

国防省はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/mod.gov.sy/)を通じて、以下の通り戦果を発表した。

午前10時29分

軍事筋:
シリア・ロシア合同軍がイドリブ県南部とハマー県北部農村地帯で集中的に行った爆撃とミサイル攻撃により、テロリストら数十人が死傷、車輛や武器が破壊された。

午後7時26分

軍武装部隊総司令部声明
我らが勇敢な武装部隊は、ハマー県北部とイドリブ県南部農村地帯で、砲撃、ミサイル、シリア・ロシア合同戦闘機部隊といった手段の支援を受け、テロ組織の集結地、拠点、司令部、移動中の車列への攻撃を継続している。
過去24時間にわたり、テロ組織は一連の精密攻撃を受け、いわゆる「シャーム解放機構」の作戦司令部複数ヵ所、弾薬庫3ヵ所、各前線で多数の車輛、装甲車が破壊された。
我らが軍は、外国籍の指揮官を含むテロリスト少なくとも200人のを殲滅した。また、テロリストが安全な村や町に向けて発射した20機以上の無人航空機を破壊、または撃墜することに成功した。
あらゆる種類の軍事増援が、比類なき勇敢さで激しい戦闘を繰り広げている我らが軍部隊、とりわけハマー県北部地方の各戦線での激闘地に次々と届けられている。

午後8時38分

軍事筋:
前線部隊を強化し、武装テロ組織のいかなる攻撃の試みにも対処するため、大規模な軍事増援がハマー市に到着した。

午後10時34分

軍事筋:
テロ組織関連のページや一部のメディアで流布されている、ハマー市のサワーイク地区およびマザーリブ地区にテロリストが侵入したとの報道には事実無根である。これらの報道はすべて、情報戦の一環としての誤情報に過ぎない。我らが軍は、同市の郊外および前線において堅固な防衛拠点を配置しており、テロ組織が占拠したいくつかの地点、町の奪還に向けて作戦を進めている。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ県ハナースィル市で「自由の暁」作戦継続中のシリア国民軍がシリア軍と交戦、マンビジュ市一帯ではシリア民主軍がトルコ軍、シリア国民軍と交戦(2024年12月3日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が、イラクの人民動員隊の増援部隊とともに、シリア国民軍によって制圧されたハナースィル市一帯に到達、同地でと「自由の暁」作戦を継続中のシリア国民軍と交戦した。

また、シャイフ・ナッジャール市の工業団地地区では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍とシリア国民軍が交戦した。

一方、ANHA(12月3日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍所属のマンビジュ軍事評議会がシリア政府と北・東シリア地域民主自治局の共同支配下にあるマンビジュ市北西のサイヤーダ村、ダンダニーヤ村に潜入しようとしたシリア国民軍を迎撃し、戦闘員10人を殺害した。

これに対し、トルコ軍はシリア国民軍とともに、アイン・アラブ(コバネ)市西のズール・マガール村、M4高速道路沿線のタルワーズィーヤ村、マンビジュ市近郊のサイヤーダ村、ダンダニーヤ村を砲撃した。

**

シリア国民軍はテレグラムに開設した専用アカウント(https://t.me/Dawn_of_Freedom1/)を通じて、以下の通り、「自由の暁」作戦の戦果を発表した。

午後12時58分、シャーム解放機構がシリア国民軍の戦闘員の捕捉、同軍制圧地の奪取と言った敵対行為を行っていると非難、シリア解放機構に対して、シリア国民軍および「自由の暁」作戦への攻撃を停止し、奪取したシリア国民軍の制圧地を返還し、「シリア革命」の敵に銃を向け、革命家諸派を脅かすような政策を止め、「攻撃抑止」軍事作戦局に参加している諸派に対してシャーム解放機構への自らの姿勢を明示するするよう呼びかける。

午後11時00分、バービーリー揚水上を解放したと発表。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「攻撃抑止」軍事作戦局によるハマー市への砲撃で民家人8人が死傷、ロシア軍によるイドリブ県ハーン・シャイフーン市爆撃で民間人2人死亡(2024年12月3日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、「攻撃抑止」軍事作戦局を主導するシャーム解放機構がシリア政府の支配下にあるムハルダ市を砲撃した。

シャーム解放機構はまた、ハマー市のシャイフ・アンバル地区、兵舎地区、バルナーウィー地区、タアーウニーヤ地区、アンダルス地区を砲撃、タアーウニーヤ地区の学校近くに砲弾が着弾し、民間人2人が死亡、子ども1人を含む民間人6人が負傷した。

また、前日のハマー市バアス地区に対する砲撃で重傷を負っていた子供1人も死亡した。

これに対して、シリア軍戦闘機は、「攻撃抑止」軍事作戦局が制圧したと主張するハルファーヤー村に対して6回の爆撃を実施、ヘリコプターが「たる爆弾」で4回の爆撃を行った。

シリア軍戦闘機はまた、ロシア軍戦闘機とともに、スーラーン町、ムーリク市一帯を爆撃した。

タス通信(12月3日付)によると、シリア軍はカルナーズ町、タッル・ミルフ村、ジャルマ村、ジャビーン村、ヒヤーリーン町、シャイフ・ハディード村を奪還した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が「攻撃抑止」軍事作戦局によって制圧されたハーン・シャイフーン市を爆撃、民間人2人が死亡した。

**

シリア人権監視団によると、11月27日以降の戦闘での死者は602人に達した。

内訳は以下の通り:

戦闘員498人
シャーム解放機構245人
国民軍(国民解放戦線)諸派54人
シリア軍側199人(うちシリア軍兵士178人(士官18人)、「イランの民兵」のシリア人メンバー6人、イラン・イスラーム革命防衛隊顧問1人、外国人15人)

民間人104人
砲撃による死者1人
シリア・ロシア軍の爆撃による死者85人
「攻撃抑止」軍事作戦局の砲撃による死者21人

**

「攻撃抑止の戦い」軍事作戦局はテレグラムの専用アカウント(https://t.me/aleamaliaat_aleaskaria/)を通じて、以下の通り戦果を発表した。

午後12時51分、ハマー県北部からシリア軍兵士50人以上を殺害し、スーラーン町、タイバト・イマーム市、ハルファーヤー市、マアルダス村を制圧したと発表。

午後3時26分、シリア軍士官が集結するミスヤーフ市の建物を無人航空機で攻撃したとされる映像を公開。

午後4時22分、アーミル・シャイフ司令官のビデオ声明を配信。

声明のなかで、シャイフ司令官は、避難民の帰還が作戦、腐敗と専制の支配の終焉、すべての国民のための新たなシリアの建設が目標の一つだ述べた。

午後4時49分、ラフジャーン村、マアッル・シュフール村など14ヵ町村を制圧したと発表。

午後6時8分、トルコを拠点とする反体制派系のシリア・テレビによる「攻撃抑止」の戦いの継続的な報道に謝意を表明。

**

シャーム解放機構が支配地の自治(行政)を委託しているシリア救国内閣の経済資源省は、アレッポ県内の16の国営パン工場を再開したとしたうえで、143の民営のパン工場とともに、アレッポ市にパンを供給すると発表した。

AFP, December 3, 2024、ANHA, December 3, 2024、‘Inab Baladi, December 3, 2024、Reuters, December 3, 2024、SANA, December 3, 2024、Sham FM, December 3, 2024、SOHR, December 3, 2024、TASS, December 3, 2024などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.