SANA(8月30日付)は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が支配するダイル・ザウル県農村地帯各所で、同軍とダイル・ザウル軍事評議会の戦闘により治安が緊迫化していると報じた。
SANAがダイル・ザウル軍事評議会とアラブ系部族民兵の蜂起について報じるのはこれが初めて。
SANAによると、戦闘は、シリア民主軍がダイル・ザウル軍事評議会のアフマド・ハビール司令官を逮捕したことがきっかけで発生し、アズバ村、ブサイラ市、ヒサーン村、ダイル・ザウル市近郊の工業地区一帯、ジュダイダト・バッカーラ村、ジュダイド・アカイダート村、アブー・ハマーム市、シャアファ村、ムワイリフ村、スワル町、ズガイイル・ジャズィーラ村、ズィーバーン町、ジャルズィー村、ダルナジュ村、スワイダーン・ジャズィーラ村、ダマーン村、アブー・ハルドゥーブ村など県内ユーフラテス川東岸のほぼ全域に拡大、双方に多数の死傷者、逮捕者が出て、処刑やシリア民主軍側の車輌の破壊が行われる一方、アラブ系部族の住民がシリア民主軍の行為を拒否、退去を要請しているという。
AFP, August 30, 2023、ANHA, August 30, 2023、al-Durar al-Shamiya, August 30, 2023、‘Inab Baladi, August 30, 2023、Reuters, August 30, 2023、SANA, August 30, 2023、SOHR, August 30, 2023などをもとに作成。
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