2013年8月14日のシリア情勢

国内の暴力

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市の鉄道駅地区などにある使徒末裔大隊の本部や拠点を、イラク・シャーム・イスラーム国が攻撃、制圧した。

同監視団によると、両者の戦闘は13日晩に鉄道駅地区の使徒末裔大隊の本部でイラク・シャーム・イスラーム国が爆弾を仕掛けた車を爆発させたのを受けて激化した。

またタブカ市でもイラク・シャーム・イスラーム国と使徒末裔大隊が交戦した。

一方、シリア人権監視団は、信頼できる複数の消息筋からの情報として、ラッカ市で7月末に拉致されたイタリア人宣教師パウロ・ダルリオ氏(ダイル・マール・ムーサー修道院修道長)が、イラク・シャーム・イスラーム国の拘置所で殺害されたと発表した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、バーブ市などで、軍と反体制武装集団が交戦し、市民3人が死亡した。

また、シャームの民のヌスラ戦線が、クルド人が多く住むカフルサギーラ村を包囲(13日)した後に襲撃、住民と交戦した。

ヌスラ戦線は、アアザーズ市南東のタッル・マディーク村、サッド・シャフバー村に対しても攻撃を加え、両村にあるクルド旅団戦線の本部などを襲撃したという。

アレッポ市では、カーディー・アスカル地区などを軍が砲撃し、複数の市民が死亡、またマイサルーン地区、カーティルジー地区、ジュダイダ地区では、軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(8月14日付)によると、クワイリス村、マンナグ市、ハーン・アサル村、ドゥワイリーナ村区などで、軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、『ジュムフーリーヤ』(8月14日付)は、自由シリア軍がアレッポ市西部郊外で、イランの革命防衛隊戦闘員1人を捕捉したと報じた。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カルフーク村、サラー村、ユースフィーヤ村、マアバダ村周辺で、民主連合党人民防衛隊が、イラク・シャーム・イスラーム国、シャームの民のヌスラ戦線と交戦し、後者の戦闘員複数が死亡した。

両者の戦闘は、カフターニーヤ(カフターニーヤ)市郊外のマズルーマ村、ターヤー村でも発生した。

また、シャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国はラアス・アイン市各所を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国などからなる反体制武装集団がハーミディーヤ航空基地で車爆弾を爆発させ、突入し、武器庫などを破壊し、基地内の主要施設を制圧した。

この戦闘で、軍兵士7人と反体制武装集団の戦闘員4人が死亡したという。

また、使徒末裔大隊のハーリド・スジャナーウィー報道官はクッルナー・シュラカー(8月14日付)に対して、マアッラト・ヌウマーン市にあるシリア軍の「最後の拠点」を制圧、軍の大尉1人を含む兵士9人を捕捉したと述べた。

これに対し、軍はハーミディーヤ航空基地周辺、マアッラト・ヌウマーン市などを空爆した。またジャーヌーディーヤ町に対しても空爆を行い、子供3人が死亡した。

一方、SANA(8月14日付)によると、アブー・ズフール市南部、タッル・サラムー市南部、ガッサーニーヤ村、ジスル・シュグール市、シャビーバ軍事基地周辺、マジュダリヤー村、クマイナース市、ナイラブ村、タッル・ディーニート市、アルバイーン山、マアッラトミスリーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、サルマー町一帯が軍の砲撃を受け、またアイン・カンタラ村周辺で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(8月14日付)によると、フマイス山で、軍が反体制武装集団の掃討を完了し、同地の治安を回復した。

またフルワ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市のジュバイラ地区、フタイか地区、旧空港地区、ムワッザフィーン地区、カナーマート地区で、軍と反体制武装集団が交戦、軍が砲撃・空爆を行った。

一方、SANA(8月14日付)によると、ダイル・ザウル市ジスル・シィヤーサ、ハウィーカ地区、ジャバリーヤ地区、ウルフィー地区、工業地区、マリーイーヤ村、ブー・ウマル村、フサイニーヤ町、ヒサーン村、ムハイミーダ村、ムッラート村で、軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、バルザ区、カーブーン区で、軍と反体制武装集団が交戦、軍が砲撃・空爆を行った。

一方、SANA(8月14日付)によると、バルザ区、カーブーン区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムライハ市、ザマルカー町、フジャイラ村、サイイダ・ザイナブ町で、軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(8月14日付)によると、ハラスター市、リーハーン農場、ドゥーマー市郊外、アルバイン市、ズィヤービーヤ町、フサイニーヤ町、ザバダーニー市郊外で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、チュニジア人ら外国人戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハラスター市の水利局近くで、反体制武装集団の発砲で、市民1人が死亡、2人が負傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー県西部で、軍と反体制武装集団が交戦、軍が砲撃・空爆を行った。

一方、SANA(8月14日付)によると、ダルアー市、バスラ-・シャーム市、フラーク市、(東)カラク村、インヒル市、アブー・ハーラタイン市、スィースーン市、アイン・ズィクル村、サイダー市、バサーラ市、アイン・カーディー市、アブダリー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハウラーン殉教者旅団戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月14日付)によると、ヒムス市クルール地区、ジャウラト・シヤーフ地区、カラービース地区、バーブ・スィバーア地区、バーブ・フード地区、ワルシャ地区、サフサーファ町、ザーラ村周辺、タルビーサ市、ハウラ地方で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアシュラフィーヤ村に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民5人が負傷した。

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ハマー県では、SANA(8月14日付)によると、アクラブ町、アブー・フバイラート市、アブー・ジャナーヤー市、スーハー市、マスウード市、マスアダ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はDPA(8月14日付)に対し「隣国に自由シリア軍の訓練基地があるとの主張は正しくない。シリア国境は戦闘員に開放されており、アサド政権はそれを掌握していない。自由シリア軍は、後半に制圧しているシリア領以外のいかなる国で訓練を受ける必要もない…。アサド(政権)は今まさに息を引き取ろうとしており、蘇生室にいるようなものだ」と述べた。

シリア政府の動き

SANA(8月14日付)は、シリア中央銀行のアディーブ・マイヤーラ頭取が各市中銀行の代表らと会合を開き、市中銀行による外国通貨の取引を許可することを決定したと報じた。

同報道によると、外国通貨の取引は、商業以外の目的で一般利用者に解禁される、という。

なお現在、シリア国内では1人あたりの外貨購入可能額が500米ドルに制限されている。

レバノンの動き

ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長はレバノン紛争(2006年)「戦勝」記念日に合わせて、マヤーディーン・チャンネルを通じてテレビ演説を行った。

シリア情勢に関連して、ナスルッラー書記長は演説のなかで「レジスタンスは7月戦争(レバノン紛争)以前から、シリアから直接武器を得てきた…。レジスタンスの装備の大部分はシリアからの武器に依存してきた…。7月戦争で使用したロケット弾の多くはシリア製だった」と述べた。

諸外国の動き

『ワタン・アラビー』(8月14日付)は、西側外交筋の話として、ロシアのウラジミール・プーチン大統領とサウジアラビアのバンダル・ビン・スルターン総合情報庁長官がモスクワで会談し、シリア情勢について「前向きな成果」を達成したと報じた。

会談で、バンダル事務局長は、プーチン大統領にシリアでの体制転換後もタルトゥース市の基地の温存などを保障すると申し出てたという。

これに対して、プーチン大統領は、移行期における政権をムスタファー・トゥラース元国防大臣の長男で、フィラース・トゥラースの兄のフィラース・トゥラースに託すことを条件に、アサド政権の打倒に反対しないことに同意したという。

アサド政権支援を断念することの見返りに、サウジアラビアがロシアと150億ドル相当の武器契約を行うとの案については、具体的に協議されなかったという。

なお、クッルナー・シュラカー(8月14日付)は、ロシアが移行期政府首班にフィラース・トゥラース氏を推薦したとの『ワタン・アラビー』の報道に関して、フィラース氏自身が「彼らは、シリアで私が何の要職にも就かないだろうと安心している」と友人らに明かしたと報じた。

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ロイター通信(8月14日付)は、米マイアミ連邦裁判所が、シャームの民のヌスラ戦線など米政府がテロ組織と認定する三つの組織に資金、戦闘員を送ろうとしていた米国人とケニア人を拘束、捜査を行っていると報じた。

2人は先週、ある湾岸国から米国に身柄が引き渡されたという。

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イスラエル当局は13日に占領下のシャブアー農場で拘束したシリア人を釈放した。

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国連の潘基文事務総長は、シリア政府が化学兵器使用に関する国連調査団の受入を正式に受諾したと発表した。

潘事務総長は、調査団のシリア訪問が近く実現するとしたうえで、「完全に独立した中立的調査」を行うだろうと強調した。

AFP, August 14, 2013、DPA, August 14, 2013、al-Hayat, August 15, 2013、al-Jumhuriya, August 14, 2013、Kull-na Shuraka’, August 14, 2013、Kurdonline, August 14, 2013、al-Mayadeen, August 14, 2013、Naharnet, August 14, 2013、Reuters, August 14, 2013、SANA, August 14, 2013、UPI, August 14, 2013、al-Watan al-‘Arabi, August 14, 2013などをもとに作成。

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