シリア人権ネットワークは「シリアの子供たち…失われた夢」(http://sn4hr.org/public_html/wp-content/pdf/english/Syria_Children_en.pdf)と題した報告書を発表、そのなかで2011年3月以降、アサド政権の手により1万7,268人の子供が殺害されていると主張した。
同ネットワークによると、うち518人が狙撃手によって射殺され、95人が拷問によって死亡したという。
また9,500人以上の子供が当局に拘束され、1,600人の子供が失踪しているという。
なおシリア人権ネットワークによると2014年6月末時点での死者総数は12万6,534人。
この数字はシリア人権監視団(ロンドンを拠点とする反体制組織)が発表する犠牲者数に比べ6万人程度少なく、同ネットワークが発表する数値には、イスラーム国、シャームの民のヌスラ戦線などシリアの主要な反体制組織の暴力による犠牲者数が算入されていないものと思われる。
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シリア人権監視団は、10月20日から11月19日にかけてシリア軍が行った空爆が1,592回にのぼったと発表した。
空爆は、戦闘機(うち866回)、ヘリコプターによるもので、ダイル・ザウル県、ヒムス県、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ラタキア県、クナイトラ県、ハマー県、アレッポ県、イドリブ県、ダルアー県、ハサカ県、ラッカ県の各所で行われた。
「樽爆弾」による空爆はうち726回。
空爆による民間人の犠牲者は396人、うち子供は109人、女性(18歳以上)は78人、男性は209人。
AFP, November 19, 2014、AP, November 19, 2014、ARA News, November 19, 2014、Champress, November 19, 2014、al-Hayat, November 20, 2014、Kull-na Shuraka’, November 19, 2014、al-Mada Press, November 19, 2014、Naharnet, November 19, 2014、NNA, November 19, 2014、Reuters, November 19, 2014、SANA, November 19, 2014、UPI, November 19, 2014などをもとに作成。
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