ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヨルダン国境に位置するナスィーブ村(国境通行所)一帯をシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団が攻撃、シリア軍と激しく交戦した。
戦闘は31日晩に開始され、シリア軍は「樽爆弾」、ロケット弾などで応戦したが、最終的にはヌスラ戦線らが検問所を制圧したという。
ナスィーブ国境通行所は、対ヨルダン国境においてシリア政府が支配を維持する唯一の通行所だった。
ヌスラ戦線らによるナスィーブ国境通行所制圧を受け、ヨルダンのフサイン・マジャーリー内務大臣は、同検問所に面するヨルダン領内のジャービル国境通行所を予防措置として一時閉鎖すると発表した。
ヨルダン政府による国境閉鎖はこれまでにもたびたび行われており、前回は2013年3月に同様の措置がとられた。
『ハヤート』(4月2日付)によると、ヌスラ戦線によるナスィーブ国境通行所制圧前は、1日数百台の貨物車輌が通過し、トルコ・サウジ間の産品の取引を中継ぎしていた。
SANA(4月1日付)は、シリア外務在外居住者省高官がヨルダン当局による国境通行所閉鎖を「貨物車輌、旅客車輌の通行妨害の責任はヨルダン政府にあり、それによって経済的、社会的悪影響が生じる」と非難した、と伝えた。
一方、クッルナー・シュラカー(4月1日付)によると、武装集団がナスィーブ村北部でシリア軍部隊を要撃し、大尉1人を含むシリア軍兵士13人を殲滅した。
また、SANA(4月1日付)によると、ヤードゥーダ村・ダルアー市街道沿い、タイバ村、ウンム・マヤーズィン町、ダルアー市郊外(ダーヒヤト・ヤルムーク区)、シャイフ・マスキーン市、フラーク市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動、ヤルムーク旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。
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ペトラ通信(4月1日付)は、ヨルダン軍総司令部高官筋の話として、シリアからヨルダン領内に麻薬を密輸しようとした売人2人を殺害したと伝えた。
同高官によるとヨルダン国境警備隊は、羊の群れを連れてシリア領内から近づく2人を発見、交戦の上、2人を殺害、武器、弾薬などを押収したという。
AFP, April 1, 2015、AP, April 1, 2015、ARA News, April 1, 2015、Champress, April 1, 2015、al-Hayat, April 2, 2015、Iraqi News, April 1, 2015、Kull-na Shuraka’, April 1, 2015、al-Mada Press, April 1, 2015、Naharnet, April 1, 2015、NNA, April 1, 2015、Petra, April 1, 2015、Reuters, April 1, 2015、SANA, April 1, 2015、UPI, April 1, 2015などをもとに作成。
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