ダーイシュ(イスラーム国)がラッカ市でWi-fiを不正使用したメンバーを摘発(2015年8月7日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市北部のバイダー公園近くで営業するインターネット・カフェ複数店舗が、ダーイシュ(イスラーム国)の強制捜査を受け、Wi-fiを不正使用していたメンバー2人を逮捕した。

一方、クッルナー・シュラカー(8月8日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊は、ラッカ市西部郊外のムンバティフ村からトゥワイニーナ村にいたる対トルコ国境地帯、およびタッル・アブヤド市東部のジャッラーブ川沿いに、ダーイシュ(イスラーム国)の侵入を阻止するための堀の掘削を完了した。

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アレッポ県では、スマート・ニュース(8月7日付)によると、スルターン・ムラード旅団、第1砲兵連隊など「自由シリア軍」の武装集団(「穏健な反体制派」)がダーイシュと交戦し、ウンム・フーシュ村など4カ村を制圧した。一方、SANA(8月7日付)によると、アレッポ市航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

なお、ARA News(8月8日付)によると、「命じられるがまま進め」連合、ヌールッディーン・ザンキー運動、ムジャーヒディーン軍、シャーム軍団、第1連隊、フルサーン・ハック、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線が、ダーイシュに対抗するための合同作戦司令室を設置した。

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ヒムス県では、SANA(8月7日付)によると、シリア軍がタドムル市郊外のワーディー・マースィク、クード・ワースィフ、ビイル・カディーム、ワーディー・ズィカーラ入り口で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

一方、アッシリア人権監視団によると、ダーイシュはまた、キリスト教徒が多く暮らすサダド市を襲撃した。

また、シリア人権監視団は、ダーイシュ(イスラーム国)が8月5日にヒムス県のカルヤタイン市を襲撃した際に、住民約230人を拉致・連行した、と発表した。

拉致・連行された住民のうちイスラーム教スンナ派宗徒が170人、キリスト教は60人強で、アッシリア人権監視団によると、拉致されたキリスト教徒はシリア正教徒だという。

AFP, August 7, 2015、AP, August 7, 2015、ARA News, August 7, 2015、August 8, 2015、Champress, August 7, 2015、al-Hayat, August 8, 2015、Iraqi News, August 7, 2015、Kull-na Shuraka’, August 7, 2015、August 8, 2015、al-Mada Press, August 7, 2015、Naharnet, August 7, 2015、NNA, August 7, 2015、Reuters, August 7, 2015、SANA, August 7, 2015、SMART News, August 7, 2015、UPI, August 7, 2015などをもとに作成。

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