『ハヤート』(8月15日付)は、ダマスカス郊外県ザバダーニー市およびイドリブ県フーア市、カファルヤー町での一時停戦(15日午前6時までの予定)が16日まで再延長され、シャーム自由人イスラーム運動とイラン高官の間でザバダーニー市に籠城する反体制武装集団戦闘員の退避、撤退の交渉が続けられていると伝えた。
イランとトルコの仲介のもとで行われているとされる交渉においては、アル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動が反体制武装集団が折衝を主導し、負傷した戦闘員がザバダーニー市から退避するための回廊の設置、そして退避後の反体制武装集団全戦闘員の撤退などについて話し合いが続けられており、反体制武装集団側は負傷者リストのリストを提出したという。
また、シリア人権監視団によると、交渉では、シャーム自由人イスラーム運動戦闘員をザバダーニー市外に移送するためのバスの手配および安全の確保と、フーア市とカファルヤー町への人道・食糧支援物資の搬入が主に話し合われているという。
交渉が長引くなか、バラダー渓谷で活動する「バラダー渓谷ムジャーヒディーン評議会」が声明を出し、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員がザバダーニー市への攻撃を停止し、同市から撤退しなければ、首都ダマスカスへの水道供給を停止すると脅迫した。
AFP, August 14, 2015、AP, August 14, 2015、ARA News, August 14, 2015、Champress, August 14, 2015、al-Hayat, August 15, 2015、Iraqi News, August 14, 2015、Kull-na Shuraka’, August 14, 2015、al-Mada Press, August 14, 2015、Naharnet, August 14, 2015、NNA, August 14, 2015、Reuters, August 14, 2015、SANA, August 14, 2015、UPI, August 14, 2015などをもとに作成。
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