シリアを訪問中のイランのホセイン・エミール・アブドゥッラフヤーン外務副大臣(アラブ・アフリカ担当)は、ダマスカスでアサド大統領と会談し、シリア国内でのテロや一部外国によるテロ組織への支援、紛争解決に向けた政治プロセス活性化の方途などについて意見を交わした。
会談には、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣、ファーイズ・イスカンダル外務在外居住者省アジア局長、ムハンマド・リダー・ラウーフ・シーバーニー駐イラン・シリア大使が同席した。
会談後、アブドゥッラフヤーン外務副大臣は、ミクダード外務在外居住者副大臣と共同記者会見を開いた。
会見のなかで、アブドゥッラフヤーン外務副大臣は、シリアの紛争の解決には、シリア国民の役割を重視し、シリア国民自身が将来を決し、「テロとの戦い」を行うことが不可避だとの見方を示すとともに、「いかなる政治的解決においても、アサド大統領が果たす役割は基本的且つ基軸的でなければならない」と強調した。
そのうえで、イランが引き続きシリアへの支援を続けるとしたうえで、イランとロシアによるシリアへの支援は確固たるものだと述べた。
一方、ミクダード外務在外居住者副大臣は、シリア紛争の解決をめざす・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表に関して、「客観的、中立的」でなければならないと釘を刺したうえで、シリア政府が危機解決に向けたあらゆる政治的イニシアチブに積極的に対処すると述べた。
また、国外へのシリア人避難民の流出に関しては「開発途上国における危機を助長する西側諸国は、自分たちがやっていることがもたらす危険を意識し、トルコの現政権、サウジアラビア、カタールなどがシリアに対して行っている陰謀、すなわちテロ支援を停止させるために責任を果たすべきだとしたうえで、「シリア人の国外への流出を食い止められるかどうかは、シリア政府によるテロとの戦いや、治安や安定回復への支援にかかっている」と強調した。
SANA(9月3日付)が伝えた。
AFP, September 3, 2015、AP, September 3, 2015、ARA News, September 3, 2015、Champress, September 3, 2015、al-Hayat, September 4, 2015、Iraqi News, September 3, 2015、Kull-na Shuraka’, September 3, 2015、al-Mada Press, September 3, 2015、Naharnet, September 3, 2015、NNA, September 3, 2015、Reuters, September 3, 2015、SANA, September 3, 2015、UPI, September 3, 2015などをもとに作成。
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