ムアッリム外務在外居住者大臣が国連総会で演説「空爆はシリア国内でテロと戦う唯一の勢力であるシリア・アラブ軍との協力がなされない限りは無駄なものとなる」(2015年10月2日)

ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣が国連総会で一般討論演説を行った。

SANA(10月2日付)が伝えた。

ムアッリム外務在外居住者省の主な発言は以下の通り:

「安保理が国連憲章第7章に基づいて採択した(テロとの戦いに関する)諸決議は依然として紙の上のインクに過ぎない…。資金供与などを通じてテロを保護・支援する一部の国は依然として、この地域で過激派を育んでおり、シリアにテロリストを送り、彼らに武器を与えている」。

「テロは限度のない思想だ。この巨人が一端出現すると、それを国のなかだけで押さえ込むことはできない。ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、そしてその他のアル=カーイダ系組織のテロは無実の人々を殺し、女性を奴隷扱いし、市民に迫撃砲を雨のように浴びせ、飲料水、電気を遮断し、歴史的文明的な史跡を破壊する」。

「選挙や議会によって政治を執り行っている先進国が、議会を持たず、女性の権利さえ認めていない国と同盟を結ぶことができるのか?」

「シリアは言葉と行動をもって、テロと戦い続ける。シリア軍は国からテロリストを浄化する能力を持っている…。テロとの戦いは、何よりもまず優先されるべき事項であるとともに、シリアは外国の干渉のない、シリア人どうしの対話を通じた政治プロセスを信じている」。

「シリアはジュネーブ2、モスクワ1および2への参加に同意してきたが、今日、みなさんの前でこう宣言したい。シリアはスタファン・デミストゥラス・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が、ブレーンストーミングのために設置を提案した四つの作業グループへの参加に同意した、と」。

「「テロとの戦い」に向けた国際・地域同盟の設立を訴えるロシアのヴラジミール・プーチン大統領の呼びかけは、シリア政府が関心を払い、また支持してきたものである…。なぜなら、テロとの戦いは、空からだけでは行い得ず、これまで行われ得てきた(有志連合の)作戦はテロの拡散をもたらしただけだからだ。空爆はシリア国内でテロと戦う唯一の勢力であるシリア・アラブ軍との協力がなされない限りは無駄なものとなる。ロシア空軍がシリア領内で空爆を開始したとの発表、そしてこれがシリア政府の要請のもとに行われたこと…。これこそが、「テロとの戦い」に対するシリアの努力を支援する真の実効的な参加のありようだ」。

「EUや米国が課している非人道的な制裁がシリア人の生活状況の悪化をもたらした…。シリアは、移民が安全に帰国することを保障している。またすべての市民に差別なく人道支援物資が配給されるべく最大限の努力を続けている」。

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ムアッリム外務在外居住者大臣はまた、総会での演説のほか、イランのモハンマド・ジャワード・ザリーフ外務大臣、潘基文国連事務総長と相次いで会談した。

AFP, October 2, 2015、AP, October 2, 2015、ARA News, October 2, 2015、Champress, October 2, 2015、al-Hayat, October 3, 2015、Iraqi News, October 2, 2015、Kull-na Shuraka’, October 2, 2015、al-Mada Press, October 2, 2015、Naharnet, October 2, 2015、NNA, October 2, 2015、Reuters, October 2, 2015、SANA, October 2, 2015、UPI, October 2, 2015などをもとに作成。

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