ロシア国防省は9月30日から10月29日までの1ヶ月間でのシリア領内でのダーイシュ(イスラーム国)やシャームの民のヌスラ戦線などのテロ組織に対する空爆作戦の成果を発表した。
それによると、過去1ヶ月でのロシア軍の出撃回数は1,391回で、1,623の目標を破壊したという。
破壊した目標の内訳は、司令連絡拠点249カ所、教練キャンプ51カ所、爆弾・爆発物製造所35カ所、武器弾薬庫131カ所、壕・拠点371カ所、野営キャンプなどの基地786カ所。
また西側メディアで、ロシア軍とシリア軍が無差別攻撃を行っているとの作り話が明確な証拠もなく連日が拡散されていると批判、病院、モスク、住居などが破壊されたとする情報では別の場所で撮影された廃墟の画像などが使用されていると指摘した。
その一例として、ロシア国防省は、ロシア軍の空爆で破壊されたとされるジスル・シュグール市のファールーク・ウマル・ブン・ハッターブ・モスクが損壊していないことを示す衛星画像を公開した。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がガントゥー市、ティールマアッラ村の反体制武装集団拠点を空爆した。
また、クッルナー・シュラカー(10月30日付)によると、ロシア軍戦闘機がラスタン市を空爆し、子供1人、女性1人が死亡した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍がタッル・マラク村、ハムダーニーヤ村を空爆した。
また、クッルナー・シュラカー(10月30日付)によると、ロシア軍はマアッラト・ヌウマーン市などを空爆し、民間人9人が死亡したという。
AFP, October 30, 2015、AP, October 30, 2015、ARA News, October 30, 2015、Champress, October 30, 2015、al-Hayat, October 31, 2015、Iraqi News, October 30, 2015、Kull-na Shuraka’, October 30, 2015、al-Mada Press, October 30, 2015、Naharnet, October 30, 2015、NNA, October 30, 2015、Reuters, October 30, 2015、SANA, October 30, 2015、UPI, October 30, 2015などをもとに作成。
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