シリア軍はハーディル村制圧に続いて、アイタ村などからヌスラ戦線を放逐する一方、ジュンド・アクサー機構などはハマー県スーラーン市に進攻(2015年11月13日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハーディル村、アイス村を制圧したシリア軍がダマスカス・アレッポ街道(国際幹線道路)方面に進軍を続け、国防隊、ヒズブッラー戦闘員などとともに、アル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦し、タッル・ハディーヤ村などを制圧した。

一方、SANA(11月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、アレッポ市南部での掃討作戦を継続し、タッル・バージル村、タッル・ハディーヤ村、トゥライラート村、マルユーダ村、ヒルバト・クーサー村、アイス村、バーニス村、ラスム・サフリージュ村を制圧した。

シリア軍はまた、マンスーラ村、アレッポ市アーミリーヤ地区、シャイフ・サイード地区でシャームの民のヌスラ戦線などのジハード主義武装集団の拠点を攻撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、アル=カーイダ系組織のジュンド・アクサー機構と「穏健な反体制派」で米CIAの支援を受けているイッズ連合などからなる反体制武装集団がスーラーン市一帯に進軍し、シリア軍と交戦、クッルナー・シュラカー(11月13日付)によると、スーラーン市北部のシリア軍拠点複数カ所を制圧した。

これに対して、シリア軍はムーリク市、カフルズィーター市、サイヤード村などを空爆した。

一方、SANA(11月13日付)によると、シリア軍がムーリク市、ラハーヤー村、ラターミナ町、カフルズィーター市でファトフ軍拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また同地一帯およびアトシャーン村ではシリア軍が反体制武装集団の拠点を攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属不明)がサルジャ村、ナージヤ村を空爆・砲撃し、自由弁護士連合の活動家ら3人が死亡した。

クッルナー・シュラカー(11月13日付)によると、ロシア軍戦闘機がザーウィヤ山地方のバイーニーン村一帯を「白リン弾」と思われる爆弾で空爆した。

トルコ国境に近いザーウィヤ山一帯でこうした爆弾が使用されるのはこれが初めてだという。

Kull-na Shuraka', November 14, 2015

Kull-na Shuraka’, November 14, 2015

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がイスラーム軍の本拠地ドゥーマー市を地対地ミサイルなどで攻撃する一方、ロシア機と思われる戦闘機が同市を3度にわたって空爆した。

また、ハラスター市一帯では、シリア軍と反体制武装集団が交戦、ザブディーン村、ダーライヤー市では戦闘機(所属不明)が空爆を行った。

一方、SANA(11月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、ハラスター市郊外農場地帯各所でイスラーム軍などのジハード主義武装集団と交戦し、同地複数カ所(アズム・ビルなど)を制圧した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊がナビー・ユーヌス峰一帯で反体制武装集団と交戦、ロシア軍と思われる戦闘機がジュッブ・アフマル村一帯を空爆した。

一方、SANA(11月13日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、カールーラ山、ハッスーナ丘を反体制武装集団との戦闘の末に制圧した。

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ダルアー県、SANA(11月13日付)によると、シリア軍がダルアー市難民キャンプ地区一帯、アトマーン村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(11月13日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団の拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, November 13, 2015、AP, November 13, 2015、ARA News, November 13, 2015、Champress, November 13, 2015、al-Hayat, November 14, 2015、Iraqi News, November 13, 2015、Kull-na Shuraka’, November 13, 2015、al-Mada Press, November 13, 2015、Naharnet, November 13, 2015、NNA, November 13, 2015、Reuters, November 13, 2015、SANA, November 13, 2015、UPI, November 13, 2015などをもとに作成。

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