サウジアラビア、カタールなどアラブ湾岸諸国からなるGCC(湾岸協力会議)のアブドゥッラティーフ・ズィヤーニー事務局長は、レバノンのヒズブッラーをテロ組織に認定することを決定したと発表した。
ズィヤーニー事務局長は、「(湾岸諸国の)若者をテロ行為に勧誘する敵対行為」を行ったことをその理由にあげるとともに、ヒズブッラーがシリア、イエメン、イラクでテロ活動を行っていると批判した。
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シリアの外務在外居住者省高官は、GCCがレバノンのヒズブッラーをテロ組織に認定したことに関して、SANA(3月2日付)に対し、「イスラエルの政策に調和した措置として、GCCは、ヒズブッラーがシオニストの計略に対して闘争を継続している…という理由でテロ組織に認定した」と述べ、厳しく批判した。
そのうえで、同高官は「ヒズブッラーはダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、その他のテロ組織に代表されるテロに対する歴史的戦いに貢献している」と強調した。
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レバノンのヌハード・マシュヌーク内務地方自治大臣(ムスタクバル潮流)は、LBCI(3月2日付)に対して、ヒズブッラーをテロ組織に認定したGCCの決定を拒否すると述べた。
AFP, March 2, 2016、AP, March 2, 2016、ARA News, March 2, 2016、Champress, March 2, 2016、al-Hayat, March 3, 2016、Iraqi News, March 2, 2016、Kull-na Shuraka’, March 2, 2016、LBCI, March 2, 2016、al-Mada Press, March 2, 2016、Naharnet, March 2, 2016、NNA, March 2, 2016、Reuters, March 2, 2016、SANA, March 2, 2016、UPI, March 2, 2016などをもとに作成。
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