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シリア政府の動き
アサド大統領はダマスカスでイランのアリー・アクバル・サーレヒー外務大臣と会談した。
SANA(9月19日付)によると、会談では、二国間関係やシリア情勢について協議した。
アサド大統領は、カイロでのシリア問題四カ国連絡グループの会合に関して、シリアが危機解決を目指すすべてのイニシアチブに開放的に対処してきたことを強調し、歓迎の意を示すとともに、こうしたイニシアチブの成功の鍵が「シリアを支援しようとする誠実な意思」、「正しい基礎、とりわけシリアの主権尊重とシリア国民の自決権、外国の介入拒否という基礎のもとにイニシアチブを築きあげること」にかかっていると述べた。
また「現下の戦いはシリアだけでなく、レジスタンス・システム全体を標的としている」と付言した。
一方、サーレヒー外務大臣は、シリアでの治安・安定回復にイランが無制限の努力を行う意思があることを伝えた。
会談には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官、アフマド・アルヌース外務在外居住者省次官、ジハード・マクディスィー報道官が同席した。
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アサド大統領はダマスカス県内の都市開発の整備を目的とした政令第66号を施行した。
同政令によると、違法な都市開発を規制するため、マッザ区とカフルスーサ区の間に位置する未整備地区をマッザ東南地区に、マッザ区、カフルスーサ区、カナワート・バサーティーン、ダーライヤー市、カダム区の間に位置する未整備地区を南部南環状線地区として画定し、不動産所有の整備、不動産の違法取引、違法建築などへの対処を行うという。
国内の暴力
『ハヤート』(9月20日付)は、トルコ高官の話として、反体制武装勢力が軍・治安部隊との激しい戦闘の末、ラッカ県タッル・アブヤド市の国境通行所四カ所を制圧したと報じた。
反体制武装勢力による対トルコ国境の検問所制圧は、バーブ・ハワー市(イドリブ県)、サラーマ村(アレッポ県)、ジャラーブルス市(アレッポ県)についで四カ所目だが、タッル・アブヤドを含むジャラーブルス市以外の通行所はほとんど利用されていない。
アナトリア通信(9月19日付)などによると、住民約300人がアクチャカレ市近くのトルコ領内に避難し、また負傷した反体制武装勢力戦闘員約20人もトルコ側に搬送された、という。
またNTV(9月19日付)によると、タッル・アブヤドでの戦闘で女性3人が重傷を負った、という。
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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハジャル・アスワド市(ダマスカス県)のほか、カダム区、アサーリー地区からの撤退を宣言した。
一方、SANA(9月19日付)によると、旧市街のカイマリーヤ地区で反体制武装勢力のアジトに軍・治安部隊が突入し、大量の武器弾薬を押収した。
他方、『クッルナー・シュラカー』(9月19日付)は、過去2日間で約300人の軍兵士、150人以上の民間人がダマスカス県のムワーサー病院に搬入された、と報じた(未確認情報)。
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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市のハナーヌー地区、シャッアール地区、サーフール地区が軍・治安部隊の砲撃を受け、ブスターン・バーシャー地区、スッカリー地区などで戦闘があった。
またAFP(9月19日付)によると、反体制武装勢力は、未明にマイサルーン地区に集結していたシリア軍を攻撃、またザフラー地区の空軍情報部施設と機甲大隊に対しても攻撃を加えたという。
一方、SANA(9月19日付)によると、アレッポ市マイサルーン地区、ファルドゥース地区で、軍・治安部隊が特殊作戦を行い、反体制武装勢力の戦闘員多数を殺傷し、武器弾薬を押収した。
またアレッポ市ブスターン・カスル地区、カッラーサ地区などで反体制武装勢力と交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ダイル・ザウル県では、イラクの複数の治安当局高官によると、ブーカマール市を軍が空爆した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハジャル・アスワド市からの撤退を宣言した。
同監視団によると、数日におよぶ軍・治安部隊との戦闘で約40人が死亡し、うち20体がハジャル・アスワド市で遺体で発見された。
一方、SANA(9月19日付)によると、ハジャル・アスワド市内で発電所職員を人質にして立て籠もっていた反体制武装勢力に対して、軍・治安部隊が特殊作戦を行い、戦闘員を殺害、人質を解放した。
またスバイナ町とダマスカス県アサーリー地区の間に位置するバラダー冷蔵庫工場でも同様の人質救出作戦が行われ、成功した。
他方、クドスィーヤー市の女子技術高等学校近くで爆弾2発が爆発し、多数の市民が負傷した。
またザバダーニー市では、軍・治安部隊が反体制武装勢力が交戦し、多数の戦闘員を殺害した。
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ヒムス県では、SANA(9月19日付)によると、ヒムス市バーブ・フード地区、クサイル市郊外で、軍・治安部隊が反体制武装勢力が交戦し、多数の戦闘員を殺傷した。
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ハマー県では、SANA(9月19日付)によると、ハマー市マシャーウ・アルバイーン地区、ウンム・アマド村で、軍・治安部隊が大量の武器弾薬を押収した。
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ダルアー県では、SANA(9月19日付)によると、ガブガーブ村で、軍・治安部隊が反体制武装勢力のアジトに突入し、大量の武器弾薬を押収した。
反体制勢力の動き
カイロの反体制組織が共同声明を出し、9月21日にカイロで対話会合を開催すると発表、反体制勢力に広く参加を呼びかけた。
共同声明に名を連ねた組織は以下の通り:
シリア民主世俗主義諸勢力連立
国民変革潮流
シリア部族連合党
クルド憲章諸政党
ユースフ・アズム・シリア革命支援センター
民主的市民国家のためのシリア人外交官連合
同声明では以下の招待者一覧も添付されている。
フサーム・ハーフィズ、アスアド・ムスタファー、イカーブ・ヤフヤー、イサーム・ディマシュキー、ナビール・マルズーク、ファーイク・フワイジャ、サミール・タキー、ガッサーン・アッブード、サミール・イータ、ワリード・ブンニー、ワヒード・サクル、フサイン・バッルー、アンマール・カルビー、バッサーム・ダルウィーシュ
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シリア国民評議会のアブドゥルバースィト・スィーダー事務局長は、カタールのハマド・ブン・ジャースィム主唱兼外務大臣とドーハで会談した。
会談後、スィーダー事務局長は、AFP(9月19日付)に対して、会談では、カタール側に対して、シリア問題四カ国連絡グループへのイランの参加に慎重な姿勢を示したことを明らかにした。
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シリア軍を3ヶ月前に離反し、逃亡したというアドナーン・スィールー少将なる人物は、『タイムズ』(9月19日付)のインタビューに対して、アサド政権が化学兵器を使用する意思があったと述べた。
この人物はシリアの化学兵器局の局長と務めていたと述べている。
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民主的変革諸勢力国民調整委員会の広報局が声明を出し、シリア国民救済大会開催が近づくなかで、インターネットやSNSで委員会を誹謗中傷する書き込みや声明発表がエスカレートしている、と非難した。
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国民民主ブロックは声明を出し、ナスル・ハサン、ミシェル・サトゥーフを除名処分としたと発表した。
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リヤード・ファリード・ヒジャーブ前首相は、フランスを訪問し、ローラン・ファビウス外務大臣と会談し、自由シリア軍への武器供与と飛行禁止空域の設定を求めた。
会談後に前首相が出した声明で明らかにした。
諸外国の動き
子どもと紛争問題に関する国連特使のレイラ・ゼルギィー(アルジェリア人)は国連安保理に対して事務総長報告を提出した。
同報告書は、シリアの軍や武装グループが52件にわたって子供の権利を侵害したと指摘し、アル=カーイダなどとともに、シリア軍、シャッビーハが違反リストに加えられた。
報告書に関して、安保理11カ国が支持を表明したが、ロシア、中国、パキスタン、アゼルバイジャンは態度を留保した。
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アラブ連盟のナビール・アラビー事務総長は記者会見で、「シリア政府にとっての最後のチャンスは昨年に潰えていた。我々は別のチャンスを待っているわけでもない」と述べ、暴力が続くシリア国内の状況への絶望感を露わにした。
シリア問題四カ国連絡グループへのイランの参加については、「イランの参加は(危機の)解決と協力の準備に資するだろう。しかしイランの支援に限度があるかどうかは分からない」と述べた。
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『ハヤート』(9月20日付)は、カタールの消息筋の話として、ハマド・ブン・ハリーファ首長がシリアへの4600万ドル相当の追加人道支援を行うよう支持を出した、と報じた。
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米財務省はベラルーシの企業が武器への転用可能な部品をシリア軍に供与していると非難した。
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カタールのハマド・ブン・ジャースィム首相兼外務大臣はクウェートの『ラアユ』(2012年9月19日付)に対して、「これだけの流血があった今となってはバッシャール大統領には勇敢な決断をする以外にないと思う。その決断とは、体系的な権限の体系的な移譲である」と述べた。
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ダマスカスから召還中のエリク・シュバリエ仏大使は、フランス・インター・ラジオ(9月19日付)とのインタビューで、フランスがシリアの反体制武装勢力への武器供与を「非常に真剣に検討している」と述べた。
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サウジアラビアのハッジ省は声明を出し、シリア・ハッジ最高委員会が巡礼者受入の解答を得ていないとのシリア側の発表を否定した。
AFP, September 19, 2012、Akhbar al-Sharq, September 19, 2012, September 20, 2012、al-Hayat, September 20, 2012、Kull-na Shurakaʼ, September 19, 2012、al-Kurdiya News, September 19, 2012、Naharnet.com, September 19, 2012、al-Raʼy, September 19, 2012、Reuters, September 19, 2012、SANA, September 19, 2012、The Times, September 19, 2012などをもとに作成。
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