スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はジュネーブでリヤド最高交渉委員会の代表団と会談した。
会談でリヤド最高交渉委員会の代表団は二つの文書を新たに提出した。
二つの文書のうちの第1の文書は、シリア政府が18日に提出していた「基本要素」に関する文書に対抗するかたちで提出されたもので、『ハヤート』(3月23日付)によると、「国家機関を維持したかたちでのその改革」、「愛国的でプロフェッショナルな国民軍の創設」などが要望されているという。
第2の文書は、18日にデミストゥラ特別代表がシリア政府、リヤド最高交渉委員会の双方に対して提出した29からなる質問状への回答で、移行期統治機関の構成については現政権と反体制派からなるとしたうえで、「シリア人の血で手を染めていない者は除外されない」と強調する一方、移行プロセスを移行期統治機関の発足をもって開始するべきだとしているという。
また移行期統治機関の役割については、新憲法起草の監督、選挙の準備、国家機関の活動の保証としつつも、「ジュネーブ合意に従い、全権を享受しつつも、国家を統治せず、新政治体制を準備する」と規定しているという。
AFP, March 22, 2016、AP, March 22, 2016、ARA News, March 22, 2016、Champress, March 22, 2016、al-Hayat, March 23, 2016、Iraqi News, March 22, 2016、Kull-na Shuraka’, March 22, 2016、al-Mada Press, March 22, 2016、Naharnet, March 22, 2016、NNA, March 22, 2016、Reuters, March 22, 2016、SANA, March 22, 2016、UPI, March 22, 2016などをもとに作成。
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