ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カーミシュリー市で、20日に発生した国防隊と西クルディスタン移行期民政局アサーイシュと衝突が激化、両者が激しく交戦し、住民8人が巻き添えとなって負傷した。
戦闘はアサーイシュ指定の治安厳戒地区一帯、ワフダ交差点一帯、ハリージュ地区、コルニーシュ近くなどで激しく行われ、カーミシュリー市近郊のタルタブ連隊基地に駐留するシリア軍部隊がアラーヤー地区のカーミシュリー中央刑務所一帯を砲撃、ザイトゥーナ地区、西部地区に砲弾複数発が着弾するなどの被害が出た。
治安筋によると、アサーイシュはアラーヤー地区にあるカーミシュリー中央刑務所に駐留するシリア軍に対して、午後2時までに投降するよう呼びかけ、猶予期限が過ぎたのを受け、同地を攻撃、シリア軍兵士50人が投降、刑務所はアサーイシュが制圧、ARA
News(4月21日付)によると、刑務所に収監されていた17人を釈放した。
2日間におよぶ戦闘で、民間人2人を含む19人(国防隊隊員10人、アサーイシュ隊員7人、民間人2人)が死亡した。
一方、アサーイシュが治安厳戒地区(タイイ地区)に指定しているカーミシュリー市中心街で、オートバイに仕掛けられた爆弾が爆発した。
これに関して、イスラーム国の広報部門アアマーク通信は犯行を認める声明を出した。
AFP, April 21, 2016、AP, April 21, 2016、ARA News, April 21, 2016、Champress, April 21, 2016、al-Hayat, April 22, 2016、Iraqi News, April 21, 2016、Kull-na Shuraka’, April 21, 2016、al-Mada Press, April 21, 2016、Naharnet, April 21, 2016、NNA, April 21, 2016、Reuters, April 21, 2016、SANA, April 21, 2016、UPI, April 21, 2016などをもとに作成。
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