スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はジュネーブの国連本部でシリア政府代表団と第3ラウンド最後となる会談を行った。
会談後、シリア政府代表団長を務めるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表が記者会見を開き、デミストゥラ国連特別代表の12項目からなる質問状の内容、とりわけテロ対策について協議を行ったことを明らかにした。
ジャアファリー国連シリア代表は第3ラウンドを振り返り「有益で建設的だった」と評価しつつんも、テロ組織を支援する国々が停戦を反故にすることで政治的解決を阻止しようとしていることに懸念を表明した。
SANA(4月26日付)が伝えた。
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デミストゥラ国連特別代表はまた、「モスクワ・リスト」および「カイロ合意グループ」の代表団と会談した。
会談後、「モスクワ・リスト」の主導的メンバーの一人で解放変革人民戦線代表のカドリー・ジャミール前副首相はAFP(4月26日付)に、シリア政府との直接協議と、「一つの反体制派代表団」による協議参加を求めたことを明らかにした。
ジャミール前副首相は「我々は直接交渉を求めた…。また我々は反体制派を一つの代表団としてまとめることを要求した…。複数の代表団が存在するという現状は不自然、異常で、こうした状況は続くべきではない。何らかの結論に達しようとするなら、「一つの代表団」をめざさねばならない」と述べた。
しかしジャミール副首相は「一つの代表団とは統一代表団を意味しない…。一つの代表団としてまとまるというのは、意見一致を意味しない」と付言した。
AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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