ジュンド・アクサー機構がチェチェン人戦闘員とともにハマー県北西部のシリア軍ミサイル大隊基地を制圧(2016年9月1日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、マアルダス村一帯および同地北東部のミサイル大隊基地一帯で、シリア軍と反体制武装集団(イッザ軍など)が交戦、ARA News(9月1日付)によると、ジュンド・アクサー機構が、チェチェン系戦闘員(アジュナード・カウカーズ)、トルキスターン・イスラーム党の外国人戦闘員とともに、ミサイル大隊基地を制圧したと発表した。

同監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表によると、反体制武装集団はハマー航空基地に向かって進軍を続けているという。

クッルナー・シュラカー(9月1日付)によると、この戦闘でシリア軍のアリー・ハッルーフ少将が戦死した。

一方、SANA(9月1日付)によると、シリア軍がムーリク市、タイバト・イマーム市、ブワイダ村一帯、スーラーン市でナスル軍、ジュンド・アクサー機構などの反体制武装集団に対して集中的な空爆を行った。

シリア軍はまた、ラターミナ町・タイバト・イマーム市回廊、ラハーヤー村・ハーン・シャイフーン市(イドリブ県)回廊、マアルカバ村、マアーン村一帯、ラトミーン村に対しても空爆を実施し、アジュナード・シャーム・イスラーム連合やジュンド・アクサー機構の戦闘員を殲滅したという。

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シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がラターミナ町とラトミーン村を結ぶ街道一帯を空爆し、子供と女性6人を含む25人が死亡した。

これに関して、『ハヤート』(9月2日付)は、複数の反体制活動家が、タイバト・イマーム市とラターミナ町を結ぶ街道を移動中の避難民を乗せた車輌複数台が空爆を受け、民間人7人が死亡、15人が負傷したと主張していると伝えた。

この車列は、ジュンド・アクサー機構などの反体制武装集団が制圧したスーラーン市に対する空爆を避けて避難する住民を乗せていたという。

シリア人権監視団によると、戦闘機はこのほかにも、カフルズィーター市、サイヤード村を空爆した。

AFP, September 1, 2016、AP, September 1, 2016、ARA News, September 1, 2016、Champress, September 1, 2016、al-Hayat, September 2, 2016、Iraqi News, September 1, 2016、Kull-na Shuraka’, September 1, 2016、al-Mada Press, September 1, 2016、Naharnet, September 1, 2016、NNA, September 1, 2016、Reuters, September 1, 2016、SANA, September 1, 2016、UPI, September 1, 2016などをもとに作成。

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