ダイル・ザウル県では、SANA(4月6日付)によると、有志連合を主導する米軍と人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の合同パトロール部隊が、スワル町近郊のワスィーア村付近で何者かの要撃を受けて、米軍士官1人とシリア民主軍兵士2人が死亡した。
死亡した米軍士官の遺体は、ハサカ県シャッダーディー市に違法に設置されている米軍基地に搬送された。
一方、シリア人権監視団によると、ウマル油田に至る街道で、シリア民主軍の戦闘員が乗った救急車輌がダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団の要撃を受け、運転手1人が負傷した。
このほか、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、ブーカマール市近郊のジャラー町、スィヤール村、アッバース村にあるシリア軍と「イランの民兵」の拠点を襲撃し、戦闘で双方に複数の死傷者が出た。
また、アイン・フラート(4月6日付)が複数の地元筋の話として伝えたところによると、5日に県南東部のブーカマール市に近いイラク国境地帯を所属不明の航空機が爆撃、「イランの民兵」数十人が死亡した。
爆撃を受けたのは、マイーズィーラ村、サーリヒーヤ村近郊の砂漠地帯、マヤーディーン市近郊の砂漠地帯。
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ハサカ県では、SANA(4月6日付)によると、米軍の貨物車輌35輌からなる車列が違法に設置されているワリード国境通行所から兵站支援のためにシリア領内に新たに進入し、マーリキーヤ(ダイリーク)市近郊のハッラーブ・ジール村にある米軍基地に向かった。
AFP, April 6, 2020、ANHA, April 6, 2020、AP, April 6, 2020、‘Ayn al-Furat, April 6, 2020、al-Durar al-Shamiya, April 6, 2020、Reuters, April 6, 2020、SANA, April 6, 2020、SOHR, April 6, 2020、UPI, April 6, 2020などをもとに作成。
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