ロシア当事者和解調整センターはフマイミーム航空基地に向かって飛来する「テロ組織」の無人航空機2機を撃墜したと発表(2020年7月12日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから129日目を迎えた。

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ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターのアレクサンドル・シェルビツキー(Alexander Shcherbitsky)センター長(海軍大将)は声明を出し、11日北東部からフマイミーム航空基地に向かって飛来する「テロ組織」の無人航空機2機を、基地から5キロの上空で防空兵器で撃墜したと発表した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバーラ村、フライフィル村を砲撃、「決戦」作戦司令室と交戦した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約40輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、正体不明の武装集団がタファス市でダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っていたハーリド・ブン・ワリード軍の元メンバーを殺害した。

AFP, July 12, 2020、ANHA, July 12, 2020、AP, July 12, 2020、al-Durar al-Shamiya, July 12, 2020、Reuters, July 12, 2020、SANA, July 12, 2020、SOHR, July 12, 2020、UPI, July 12, 2020などをもとに作成。

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