北・東シリア自治局とシリア政府支配下の部族が会合、声明を通じてそれぞれの為政者との連帯を表明(2020年8月13日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(8月13日付)によると、アカイダート部族に属すブカイル部族の呼びかけにより、スワル町近郊のバイダ村でアカイダート部族の族長や名士による拡大会合が開かれた。

会合には、族長と名士3,000人に加えて、ダイル・ザウル民政評議会のガッサーン・ユースフ共同議長、米主導の有志連合の代表が出席した。

会合では、ブカイル部族の族長であるアフマド・アブー・ハウラ氏、バカーラ部族のアーミル・ファーディル氏、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のルーニー・ムハンマド東部地区司令官らが演説し、内乱拒否、シリア民主軍への支持、アラブ系部族の連帯を訴えた。

その後、ブカイル部族が閉幕声明を発表し、自由で統一されたシリアへと至るため、シリアでの政治的変革プロセスの推進に取り組むことを主唱、アカイダート部族を含むアラブ系部族に、治安と安定の維持に向けたシリア民主軍傘下のダイル・ザウル軍事評議会への支援、シリア政府と「イランのシーア派民兵」の排斥、治安問題への対応、部族の増長らの殺害事件の調査を要求した。

また、有志連合に対しては、「地域の第1責任者」として、これらの要求を実現するよう要請した。

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一方、ハサカ県では、SANA(8月13日付)によると、ブーアースィー部族の族長や名士が声明を出し、米国の占領に抵抗するダイル・ザウル県のアラブ系部族への支持と連帯を表明した。

またアラブ系部族の族長や名士からなるシリア統一連合も声明を出し、シリア民主軍のアラブ系部族に対する犯罪行為を非難、米軍の撤退を訴えた。

AFP, August 13, 2020、ANHA, August 13, 2020、AP, August 13, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 13, 2020、Reuters, August 13, 2020、SANA, August 13, 2020、SOHR, August 13, 2020、UPI, August 13, 2020などをもとに作成。

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