トルコ軍がイドリブ県内に新たな拠点を設置(2020年8月31日)

イドリブ県の緊張緩和地帯(第1ゾーン)は、ロシア・トルコが3月5日の首脳会談で停戦に合意してから178日目を迎えた。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイルーン村、カンスフラ村、マウザラ村、カフル・ウワイド村、ハルーバ村、バーラ村、バイニーン村を砲撃し、バイルーン村で住民2人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、「決戦」作戦司令室もシリア政府の支配下にあるダーナー村、ハントゥーティーン村を砲撃した。

また、シャーム解放機構が、M4高速道路沿線のタルナバ村近郊で、シリア軍兵士を狙撃、2人を殺害した。

一方、トルコ軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイルーン村に新たな拠点を設置した。

これにより、シリア領内のトルコ軍監視所・拠点は72カ所となった。
(シリア人権監視団の計算だと68)

トルコ軍の監視所・拠点が設置されている場所は以下の通り:

監視所

イドリブ県:サルワ村、タッル・トゥーカーン村、サルマーン村、ジスル・シュグール市(イシュタブリク村)
アレッポ県:登塔者聖シメオン教会跡、シャイフ・アキール山、アナダーン山、アレッポ市ラーシディーン地区(南)、アイス村(アイス丘)
ハマー県:ムーリク市、シール・マガール村
ラタキア県:ザイトゥーナ村

拠点

イドリブ県:マアッル・ハッタート村、サラーキブ市(3カ所)、タルナバ村、ナイラブ村、クマイナース村、サルミーン市、タフタナーズ航空基地、マアーッラト・ナアサーン村(2カ所)、マアッラトミスリーン市、マストゥーマ軍事キャンプ、タルマーニーン村、バルダクリー村、ナフラヤー村、ムウタリム村、ブサンクール村(3カ所)、ナビー・アイユーブ丘、バザーブール村、バータブー村、ラーム・ハムダーン村、アブザムー町、ムシャイリファ村、タッル・ハッターブ村、ビダーマー町(2カ所)、ナージヤ村、ズアイニーヤ村(2カ所)、ガッサーニーヤ村、クファイル村、バクサルヤー村、フライカ村、バルナース村、アリーハー市、ジャンナト・クラー村、バサーミス村、カイヤーサート村、マルイヤーン村、マアッラータ村、タフタナーズ市、マンタフ村、ムハムバル村(2カ所)、ラーキム丘、バイルーン村
アレッポ県:アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、ジーナ村(2カ所)、カフル・カルミーン村、タワーマ村、第111中隊基地、アターリブ市、ダーラ・イッザ市、カフル・ヌーラーン村
ハマー県:ムガイル村

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるタカード村、カフル・アンマ村、タディール村を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、カフターニーヤ町にある総合情報局の検問所が何者かの襲撃を受け、2人が殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県0件、ラタキア県1件、アレッポ県5件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

AFP, August 31, 2020、ANHA, August 31, 2020、AP, August 31, 2020、al-Durar al-Shamiya, August 31, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, August 31, 2020、Reuters, August 31, 2020、SANA, August 31, 2020、SOHR, August 31, 2020、UPI, August 31, 2020などをもとに作成。

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