イドリブ県でトルコ軍の車列に合わせて爆弾が爆発する一方、シリア軍のミサイル攻撃で子供3人と女性2人を含む7人死亡(2021年4月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍の車輌10輌からなる車列が、カフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入し、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方に設置されているトルコ軍の拠点に向かった。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

だが、バーラ村とイフスィム村を結ぶ街道に到着したところで、道路に仕掛けられていた爆弾が爆発した。

一方、シリア軍は、「決戦」作戦司令室の支配下にあるM4高速道路沿線のジスル・シュグール市に近いナージヤ村で車輌1輌をミサイルで攻撃し、乗っていた7人が死亡した。

7人のうち3人が子供、2人が女性だった。

シリア軍はこのほかにも、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、バーラ村、スフーフン村、カンスフラ村、フライフィル村、バイニーン村を砲撃した。

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ハマー県では、SANA(4月8日付)によると、「テロ集団」が前日に続いて、シリア政府の支配下にあるナーウール・ジューリーン村を砲撃した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるアムキーヤ町を砲撃、「決戦」作戦司令室も応戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるシャイフ・マスキーン市で県の執行局メンバーの男性が兄弟とともに何者かの襲撃を受け、重傷を負い、その後死亡した。

また、ナワー市では、シリア政府との和解に応じ、シリア軍に従軍する元反体制武装集団が、住民と口論となり、車に発砲、乗っていた2人が死亡、3人が負傷した。

さらに、クナイトラ県に隣接するシリア政府支配下のバッカール村にある空軍情報部の検問所が正体不明の武装集団の発砲を受け、兵士3人が死亡、複数人が負傷した。

AFP, April 8, 2021、ANHA, April 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 8, 2021Reuters, April 8, 2021、SANA, April 8, 2021、SOHR, April 8, 2021などをもとに作成。

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