ラタキア県とイドリブ県でシリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦(2021年4月18日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるキンサッバー町一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村などを砲撃した。

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アレッポ県では、SANA(4月18日付)によると、シリア政府の支配下にあるアレッポ市ハナーヌー地区で、「テロ組織」によって敷設されたまま放置されていた爆発性戦争残存物(ERW)が爆発し、子供1人とその母親1人を含む5人が負傷した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるラスム・カラム村で車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、1人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県18件、ラタキア県2件、アレッポ県2件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は27件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を21件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, April 18, 2021、ANHA, April 18, 2021、al-Durar al-Shamiya, April 18, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, April 18, 2021、Reuters, April 18, 2021、SANA, April 18, 2021、SOHR, April 18, 2021などをもとに作成。

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