シャーム解放機構が大統領選挙期間中にシリア政府を支持した住民多数を逮捕(2021年5月29日)

イドリブ県では、イナブ・バラディー(5月29日付)、アルスーリーヤ・ネット(5月30日付)、イスタンブールを拠点とする反体制系サイトのシリア・テレビ(5月30日付)によると、シリアのアル=カーイダで、反体制派支配地の軍事・治安権限を握るシャーム解放機構の治安機関が各地で、5月26日に投票が行われた大統領選挙期間中にシリア政府を支持する言動をとったとされる住民多数を逮捕した。

シャーム解放機構は正式に治安対策の発動を発表していないが、同組織に近い複数のテレグラムのアカウントでは、「シリア体制とロシアのスリーパー・セルと内通者」を摘発するためのものだという。

シャーム解放機構は、ダーナー市、ハーリム市、サルキーン市、ダルクーシュ町からジスル・シュグール市一帯にいたる地域に部隊を派遣し、検問所を増設し、車輌や通行人に対する検問を強化、逮捕を行っているという。

AFP, May 29, 2021、Alsouria.net, May 30, 2021、ANHA, May 29, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 29, 2021、‘Inab Baladi, May 29, 2021、Reuters, May 29, 2021、SANA, May 29, 2021、SOHR, May 29, 2021、Syria TV, May 30, 2021などをもとに作成。

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