イドリブ県、ハマー県でシリア軍と「決戦」作戦司令室の砲撃戦続く(2021年7月5日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、国民解放戦線がシリア政府の支配下にあるハザーリーン村、ミラージャ村を砲撃し、ロケット弾発射基地を破壊した。

シリア軍兵士多数も死傷した模様。

「決戦」作戦司令室も、シリア政府の支配下にあるマアーッラト・ムーハス村を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

対するシリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、バーラ裏、バイニーン村、フライフィル村、ファッティーラ村、マシューン村一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のマンスーラ村、アンカーウィー村を砲撃した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるナブア・サフル村でシリア軍兵士1人が正体不明の武装集団によって殺害された。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を44件(イドリブ県18件、ラタキア県14件、アレッポ県1件、ハマー県11件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は26件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を19件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, July 5, 2021、ANHA, July 5, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 5, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 5, 2021、Reuters, July 5, 2021、SANA, July 5, 2021、SOHR, July 5, 2021などをもとに作成。

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