「決戦」作戦司令室がラタキア県カッバーナ村近郊でシリア軍兵士を狙撃、1人を殺害(2021年7月6日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカッバーナ村近郊でシリア軍兵士を狙撃し、1人を殺害した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のクライディーン村、アンカーウィー村、ズィヤーラ町、ヒルバト・ナークース村、ハミーディーヤ村、マシーク村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、バイニーン村、カンスフラ村一帯、バーラ村、ファッティーラ村を砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、レバノンとの国境に近いクファイル・ヤーブース村近郊に設置されているシリア軍の拠点1カ所が正体不明の武装集団の襲撃を受け、士官(少尉)1人が死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を40件(イドリブ県21件、ラタキア県9件、アレッポ県3件、ハマー県7件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は31件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を19件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, July 6, 2021、ANHA, July 6, 2021、al-Durar al-Shamiya, July 6, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, July 6, 2021、Reuters, July 6, 2021、SANA, July 6, 2021、SOHR, July 6, 2021などをもとに作成。

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