米主導の有志連合所属と思われるドローンが、トルコ占領下のハサカ県北部を爆撃し、ヌスラ戦線、ダーイシュを経てシリア国民軍第20師団のメンバーとなった人物を殺害(2021年10月25日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるラアス・アイン市西のアドワーニーヤ村近郊で、米主導の有志連合所属と思われる無人航空機(ドローン)が、シリア国民軍に所属する第20師団の複合施設を爆撃した。

ダーイシュ(イスラーム国)の元メンバー多数を擁する東部自由人連合に近いとされる第20師団の施設に対する爆撃により、サバーヒー・イブラーヒーム・ムスリフ氏と同氏に随行していた2人が死亡した。

ムスリフ氏は、ダイル・ザウル県出身で、シャームの民のヌスラ戦線(現シャーム解放機構)の創設者の1人で、ダーイシュ(イスラーム)に忠誠(バイア)を表明していた人物。

その後、ダーイシュを離反し、第20師団に所属していた。

また、アイン・フラート(10月25日付)によると、ムスリフ氏は43歳、ハマド・アリー部族出身で、3人の女性と結婚、8人の子供がおり、2011年に「アラブの春」がは有志多当初はイラクからの武器密輸に関与、その後ダーイシュに参加した。

AFP, October 25, 2021、ANHA, October 25, 2021、‘Ayn al-Furat, October 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, October 25, 2021、Reuters, October 25, 2021、SANA, October 25, 2021、SOHR, October 25, 2021などをもとに作成。

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