シリア軍がイドリブ県アーフィス村近郊で土嚢を積んでいたトルコ軍の工兵部隊に対して機関銃を掃射し、威嚇(2021年11月9日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるアーフィス村近郊で土嚢を積んでいたトルコ軍の工兵部隊に対して機関銃を掃射し、威嚇した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

銃撃を受けたトルコ軍部隊は撤退した。

一方、「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方では、フライフィル村一帯でシリア軍と「決戦」作戦司令室が砲撃戦を行った。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカフルタアール村、カフル・アンマ村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(イドリブ県3件、ラタキア県0件、アレッポ県3件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を9件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, November 9, 2021、ANHA, November 9, 2021、al-Durar al-Shamiya, November 9, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, November 9, 2021、Reuters, November 9, 2021、SANA, November 9, 2021、SOHR, November 9, 2021などをもとに作成。

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