ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県各所を10回あまりにわたって爆撃(2022年1月2日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるシャイフ・ユースフ村一帯、イドリブ中央刑務所(イドリブ市近郊)一帯、サイジャル村の給水所、アルバイーン山東部、ムサイビーン村の灌木地帯、M4高速道路沿線などを10回あまりにわたって爆撃した。

シリア軍もザーウィヤ山地方一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は0件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反5件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

 

AFP, January 2, 2022、ANHA, January 2, 2022、al-Durar al-Shamiya, January 2, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, January 2, 2022、Reuters, January 2, 2022、SANA, January 2, 2022、SOHR, January 2, 2022などをもとに作成。

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