イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機複数機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカフルシャラーヤー村を4回にわたって爆撃した。
「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。
一方、反体制派の支配下にあるイドリブ県に電力を供給しているトルコのグリーン・エネルギー社は家庭用の電気料金を1キロワットあたり1.98トルコ・リラから、2トルコ・リラに、事業用の電気料金を2.40トルコ・リラから2.61トルコ・リラに引き上げることを決定した。
このほか、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握る県北部のカッリー町で女性ら多数が、同機構をはじめとする反体制派によって拘束されている夫の釈放を求めて抗議デモを行った。
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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反2件(イドリブ県0件、ラタキア県2件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認したと発表した。
一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反7件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。
AFP, February 6, 2022、ANHA, February 6, 2022、al-Durar al-Shamiya, February 6, 2022、Ministry of Defence of the Russian Federation, February 6, 2022、Reuters, February 6, 2022、SANA, February 6, 2022、SOHR, February 6, 2022などをもとに作成。
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