ロシア軍戦闘機がトルコ国境に近いイドリブ県各所を爆撃、イッザ軍の軍事キャンプを狙う(2022年9月27日)

イドリブ県では、イナブ・バラディー(9月27日付)、ANHA(9月27日付)、シリア人権監視団などによると、ロシア軍戦闘機複数機が、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るサルマダー市、バーブ・ハワー国境通行所一帯、バルダクリー村の国内避難民(IDPs)キャンプ(バルダクリー・キャンプ)、バービスカー村近郊のIDPsキャンプ(アラーミル・キャンプ)に配置されている同機構と、「決戦」作戦司令室において同機構と共闘するイッザ軍の拠点複数ヵ所を爆撃した。





「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)、そしてイッザ軍などからなる武装連合体。

ロシア軍戦闘機が主な標的としたのは、トルコが違法に国境通行所を設置しているカフルルースィーン村に近いカルビート村にあるイッザ軍の軍事キャンプ。

爆撃には、ミサイル4発が使用され、うち3発はキャンプ内に着弾、1発はキャンプの近くに着弾した。

キャンプ内へのミサイルの着弾でイッザ軍の戦闘員2人が負傷、キャンプ近くへのミサイルの着弾で、IDPsキャンプに身を寄せている複数の住民が負傷した。

ホワイト・ヘルメットはフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyriaCivilDefense/)で、爆撃は4回行われたが、高齢の女性1人と若い男性1人が負傷した以外に犠牲者はなかったと発表した。

https://www.facebook.com/SyriaCivilDefense/posts/pfbid02V5fuc7TdLAJ8eySX5x5zv7BcZ8EtsAEQfcunWguRkqCPDJMcrU3eVhyMFFDWXQnPl

シリア人権監視団がイッザ軍筋の話として明らかにしたところによると、同軍は、シリア政府の内通者らからロシア軍の爆撃が行われるとの情報を事前に入手し、爆撃を受ける数分前にキャンプでの教練コースに参加していた教官と戦闘員合わせて200人は退避したという。

同監視団によると、ロシア軍戦闘機はその後、マアーッラト・ナアサーン村、タフタナーズ市を空対空ミサイルで爆撃した。

また、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のフライフィル村、ファッティーラ村、スフーフン村、カンスフラ村、バーラ村、バイニーン村、ハルーバ村、カフル・ウワイド村を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がイドリブ県内のイッザ軍の拠点への爆撃を行った後、アターリブ市近郊のIDPsキャンプを空対空ミサイルで爆撃した。

また、シリア軍が「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にある県西部のカスル村、カフル・アンマ村、カフルタアール村、ダーラ・イッザ市一帯を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のアンカーウィー村、カーヒラ村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ムサイフラ町で正体不明の武装集団が、同町議会の議長が銃で撃たれて死亡した。

AFP, September 27, 2022、ANHA, September 27, 2022、al-Durar al-Shamiya, September 27, 2022、‘Inab Baladi, September 27, 2022、Reuters, September 27, 2022、SANA, September 27, 2022、SOHR, September 27, 2022などをもとに作成。

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