イスラエルがレバノン北部からタルトゥース県とハマー県の農村地帯をミサイル攻撃(2023年3月12日)

シリア軍は報道声明を出し、12日午前7時15分頃、イスラエル軍がレバノン北部方面からタルトゥース県とハマー県の農村地帯の複数ヵ所に対してミサイルを連射、シリア軍防空部隊が迎撃、多数のミサイルを撃破した、と発表した。

声明によると、この攻撃によって、シリア軍兵士3人が負傷、若干の物的損害が出た。

SANA(3月12日付)が伝えた。


 

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ロシア当事者和解調整センターのオレグ・エゴロフ副センター長は、これに関して、12日の午前7時14分から23分にかけて、イスラエル軍のF-16戦術戦闘機2機がレバノン北部からミサイル攻撃を行い、研究センターの建物に損害を与え、3人が死亡したと発表した。

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シリア人権監視団が複数筋から得た情報によると、ミサイル攻撃を受けたのはヒムス県ミスヤーフ市西のワーディー・ウユーン村に至る街道一帯(ミスヤーフ市ハイル・アッバース地区)。

同地には「イランの民兵」の拠点や科学研究センター(防衛工場)などがあり、「イランの民兵」の武器弾薬庫1棟と防空部隊の陣地1ヵ所が破壊され、シリア軍の士官(少佐)を含む3人が死亡、2人が負傷したという。

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『イェディオト・アハロノト』(3月10日付)は、ミサイル攻撃がミスヤーフ市近郊にある防空工場の精密ミサイル開発センターを狙ったものだと伝えた。




AFP, March 12, 2023、ANHA, March 12, 2023、al-Durar al-Shamiya, March 12, 2023、Reuters, March 12, 2023、RIA Novosti, March 12, 2023、SANA, March 12, 2023、SOHR, March 12, 2023、Ynet News, March 12, 2023などをもとに作成。

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