イラクの動き(2014年7月20日)

アンバール県では、マダー・プレス(7月20日付)によると、治安部隊が部族民兵の支援のもとに県西部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員31人を殲滅、36人を逮捕した。

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キルクーク県では、マダー・プレス(7月20日付)によると、ラシャード地方近郊を通行中のダーイシュ(イスラーム国)の車列の近くで爆弾が爆発し、司令官のサーリフ・ファルハーン氏を含むダーイシュ戦闘員3人が死亡した。

またイラク軍は、フワイジャ地区全体に展開するダーイシュの拠点を空爆した。

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バービル県では、マダー・プレス(7月20日付)によると、ジュルフ・サフル地方でイラク軍と義勇兵がダーイシュ(イスラーム国)を攻撃し、ダーイシュ戦闘員15人が死亡した。

AFP, July 20, 2014、AP, July 20, 2014、ARA News, July 20, 2014、Champress, July 20, 2014、al-Hayat, July 21, 2014、Kull-na Shuraka’, July 20, 2014、al-Mada Press, July 20, 2014、Naharnet, July 20, 2014、NNA, July 20, 2014、Reuters, July 20, 2014、SANA, July 20, 2014、UPI, July 20, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年7月20日)

ダーイシュ(イスラーム国)をめぐる動き

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス田の採掘所一帯をシリア軍が空爆、また同地一帯でシリア軍特殊部隊と国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、軍特殊部隊がダーイシュの戦闘員を放逐、ガス採掘所一帯を制圧する一方、シリア軍戦闘機が同地への空爆を続け、ダーイシュ戦闘員数十人を殲滅、これに対してダーイシュは軍の拠点などを砲撃した。

またシリア人権監視団によると、シリア軍所属の騎兵部隊「砂漠の鷹」の兵士65人が死亡した。65人の死亡については、シリア軍による誤爆だとする情報、ダーイシュとの戦闘で戦死したとする情報が錯綜しているという。

一方、ダーイシュによるシャーイル・ガス田の採掘所制圧の背景として、採掘所に駐留していた士官複数名が離反し、ジャハール油田方面に逃走したことが原因だとの情報が流れているという。

他方、SANA(7月20日付)は、西サラーム村、ウンフ・サフリージュ村、シャーイル山(ハマー県)西部一帯(シャーイル・ガス田の採掘所一帯)、ジャズル・ガス採掘所周辺、ウカイリバート町周辺、カルヤタイン市東北部、クサイル市郊外、タッルドゥー市、ファルハーニーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊したと報じた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、クーリーヤ市で、ジハード主義武装集団がダーイシュ(イスラーム国)に武器を引き渡した。

またダイル・ザウル市のラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区では、ダーイシュとシリア軍が交戦した。

これに関して、ARA News(7月20日付)は、ダイル・ザウル市の航空基地で、シリア軍と反体制武装集団が砲撃を応酬し、「自由シリア軍」戦闘員1人が死亡したと伝えた。

またシリア軍は、ダーイシュが占拠するシュマイティーヤ町、アイヤーシュ村を空爆する一方、アイン・ジュムア村近郊の第137旅団基地近くでダーイシュと交戦し、兵士4人が死亡、さらにムサッラブ村では、ダーイシュが地元の部族民兵と交戦したという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アフタリーン市周辺で、クルド人戦線旅団、シャームの民のヌスラ戦線などからなる武装集団がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ダーイシュによる砲撃でヌスラ戦線の戦闘員ら17人が死亡した。

一方、アイン・アラブ市郊外のヤバーディヤト・ファユーニタ村、アフマディーヤ村、ビールカンヌー村、ジャルバ村では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュの拠点を砲撃、またハルバ村では両者が交戦した。

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ダマスカス郊外県では、アフバール・アーン(7月20日付)によると、ヤルダー市で自爆テロを行おうとしたダーイシュ(イスラーム国)のアミールを名乗るアブー・ドゥジャーナ氏がイスラーム戦線との交戦で死亡、これを受けダーイシュはダマスカス県タダームン区方面に逃走した。

その他の暴力

スマート・ニュース(7月20日付)によると、イドリブ県の対トルコ国境に位置するバーブ・ハワー国境通行所で、イスラーム軍とハズム運動が交戦、同刑務所が閉鎖された。

オリエント・ネット(7月20日付)によると、戦闘は、ハズム運動が国境通行所にシャーム自由人イスラーム運動と合同の検問所を設置することを要求したことに対し、シャーム自由人運動が通行所を占拠したことをきっかけとしていたという。

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ハマー県では、スマート・ニュース(7月20日付)によると、ムーリク市周辺で、軍、国防隊とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦し、双方合わせて10人以上が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市ワアル地区を軍が砲撃、同地区周辺でジハード主義武装集団と交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、カフルナジュド村西部、アレッポ中央刑務所周辺、ブライジュ村郊外で、軍とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦、軍が2回にわたって空爆を行った。

またハイヤーン町、カフルハムラ村などに対して、軍が未明に「樽爆弾」を投下した。

一方、SANA(7月20日付)によると、アブティーン村、カブターン・ジャバル村、フール村、シャイフ・サイード村、カフルハーシル村、マーイル町、アナダーン市、ダイル・ハーフィル市、カフルハムラ村、自由貿易地区、シャイフ・ルトフィー村、アレッポ市ラームーサ地区、カルム・マイサル地区、フルワーニーヤ地区、旧市街、ハナーヌー地区、カースティールー地区、ジャンドゥール地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダーイル町一帯を軍が「樽爆弾」で攻撃した。

ARA News(7月20日付)によると、アトマーン村での軍との戦闘で、「自由シリア軍」戦闘員8人が死亡した

一方、SANA(7月20日付)によると、ヒルバト・ガザーラ周辺、シャイフ・サアド村、タッル・サイフ村、スーラ町、インヒル市、ジーザ町、西ガーリヤ村、東ガーリヤ村、アトマーン村およびその周辺、ブスル・ハリール市、ウンム・マヤーズィン町、タッル・フドル村、ヤードゥーダ村・タファス市街道、タファス市・アトマーン村街道、サイダー町街道、タファス市、ダルアー市郵便局周辺、ハマーディーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(7月20日付)によると、ジャウバル区周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(7月20日付)によると、ダマスカス県ジャウバル区に面するザマルカー町、アルバイン市のほか、アーリヤ農場、カフルバトナー町、ムライハ市周辺、ナシャービーヤ農場、ザバダーニー市、マシュラファ村郊外の無人地帯(対レバノン国境地帯)で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(7月20日付)によると、ダフル・カッサール地区、ウンム・バーティナ村、ウーファーニヤー村、マジュダリヤー村東部、キンサッバー町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(7月20日付)によると、アルバイーン山周辺、フライカ村、マアッラトミスリーン市、カフルルーマー村、タッル・ディーニート周辺、ビンニシュ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県郊外県で活動するタウヒード旅団に属するサイフ・イスラーム大隊のムハンマド・ウライト司令官を名乗る人物が、イランのアーラム・チャンネル(7月20日付)に出演し、シリア軍に投降し、政権と和解したと発表した。

Kull-na Shuraka', July 20, 2014
Kull-na Shuraka’, July 20, 2014

AFP, July 20, 2014、Akhbaral-An, July 20, 2014、al-‘Alam, July 20, 2014、AP, July 20, 2014、ARA News, July 20, 2014、Champress, July 20, 2014、al-Hayat, July 21, 2014、Kull-na Shuraka’, July 20, 2014、al-Mada Press, July 20, 2014、Naharnet, July 20, 2014、NNA, July 20, 2014、Orient.net, July 20, 2014、Reuters, July 20, 2014、SANA, July 20, 2014、SMART News, July 20, 2014、UPI, July 20, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年7月20日)

ナジャーフ・アッタール文化政策担当副大臣は、アサド大統領の前で憲法宣誓を行い、副大統領に正式に就任した。

SANA(7月20日付)が伝えた。

SANA, July 20, 2014
SANA, July 20, 2014

AFP, July 20, 2014、AP, July 20, 2014、ARA News, July 20, 2014、Champress, July 20, 2014、al-Hayat, July 21, 2014、Kull-na Shuraka’, July 20, 2014、al-Mada Press, July 20, 2014、Naharnet, July 20, 2014、NNA, July 20, 2014、Reuters, July 20, 2014、SANA, July 20, 2014、UPI, July 20, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年7月20日)

ヒムス県で活動するシャーム自由人イスラーム運動など13の武装集団はユーチューブを通じて共同声明を出し、シリア軍への投降を監視する委員会を設置したと発表し、すでに投降し、戦闘を放棄した戦闘員に対して72時間以内に「改悛」しない場合、殺害すると脅迫した。

共同声明を出した武装集団は以下の通り:

1. シャーム自由人イスラーム運動
2. アンサール大隊
3. ヒムス軍団
4. イーマーン・ビッラー旅団
5. サイフ・イスラーム・ハッターブ大隊
6. 第313師団
7. イスラームの獅子旅団
8. タルビーサ旅団
9. ハムザ大隊
10. イフサーン旅団
11. スィッディーク大隊
12. アフル・スンナ・ワ・ジャマーア
13. ハック連帯

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、「自由シリア軍」に属す複数の部隊が共同声明を出し、「動脈切断の戦い」と銘打った作戦を開始したと発表した。

同作戦は、軍、ヒズブッラー戦闘員の拠点攻撃を目的としているという。

共同声明に参加した武装集団は以下の通り:

1. ムウタッズ・ビッラー旅団
2. ハウラーン大隊統一旅団
3. アームード・ハウラーン旅団
4. 自由殉教者旅団
5. カラーマ旅団
6. 殉教者ナビール・ウムヤーン大隊
7. 殉教者クサイ・ズウビー大隊
8. アリー・ビン・アビー・ターリブ大隊
9. シリア革命家戦線
10. シャーム解放作戦司令室
11. ヤルムーク軍
12. 第1砲兵連隊

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また「誠実な約束作戦司令室」は声明を出し、ダルアー県のヒルバト・ガザーラ町の軍拠点などを標的とした「変化は朝に」の戦い作戦を開始したと発表した。

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ダマスカス郊外県で活動するアジュナード・シャーム・イスラーム連合総司令部は声明を出し、ハビーブ・ムスタファー旅団司令部との会合を開き、同旅団を除名処分にした。と発表した。

ハビーブ・ムスタファー旅団はアジュナード・シャーム・イスラーム連合結成(2013年11月)を主導した武装集団。

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反体制組織のアッシリア民主機構は声明を出し、イラクもモスル市でのダーイシュ(イスラーム国)によるキリスト教徒への処遇を「野蛮なテロ行為」と非難し、シリアとイラクの宗教・政治指導者らにキリスト教徒の保護とダーイシュのテロへの抵抗を求めた。

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ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(7月21日付)によると、イスラーム軍のザフラーン・アッルーシュ司令官がサクバー市で活動家や住民と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)と徹底抗戦の意思を示した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、シリアの友連絡グループに対して高性能の兵器の供与を改めて求めた。

『ハヤート』(7月21日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立の政治委員会書記長にナズィール・ハキーム氏が選出された。

アラビーヤ(7月20日付)が伝えた。

AFP, July 20, 2014、Alarabia, July 20, 2014、AP, July 20, 2014、ARA News, July 20, 2014、Champress, July 20, 2014、al-Hayat, July 21, 2014、Kull-na Shuraka’, July 20, 2014、July 21, 2014、al-Mada Press, July 20, 2014、Naharnet, July 20, 2014、NNA, July 20, 2014、Reuters, July 20, 2014、SANA, July 20, 2014、UPI, July 20, 2014などをもとに作成。

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