イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年7月30日)

シリア国内の動き

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シュアイタート族民兵がアブー・ハマーム市でダーイシュ(イスラーム国)の偵察部隊とキシュキーヤ町のダーイシュ本部を襲撃、交戦した。

交戦は、キシュキーヤ町でシュアイタート族の子息3人がダーイシュに逮捕されたことが葉池にあるという。

この戦闘で、部族民兵3人とダーイシュ戦闘員少なくとも3人(8人という情報もあり)が死亡し、事態に対応するため、ダーイシュはタナク油田地帯からアブー・ハマーム市、ガラーニージュ市、キシュキーヤ町方面に援軍を派遣した。

またダーイシュは、「イスラーム法適用」のため、「タバコ、水タバコの販売と嗜好を禁止」するとの告知を発表した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がハッターブ氏東部一帯を「樽爆弾」で空爆した。

**

アレッポ県では、ARA News(7月30日付)によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、北の太陽大隊、ラッカ革命家旅団が、アイン・アラブ市郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、ドゥワイラート村、シュユーフ・タフターニー町、シュユーフ・ファウカーニー町、ブーラーズ村、バイヤーダ村、ハッラーブ・アトゥウ村、ジュッブ・ファラジュ村を制圧した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がミールビーヤ連隊基地の食糧庫から大量の穀物をシャッダーディー市方面に持ち去った。

また、ARA News(7月30日付)によると、タッル・アブヤド市郊外のアフマディーヤ村に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が要撃、ダーイシュ戦闘員4人を殺害した。

**

アレッポ市北部で活動するクルド人戦線旅団総司令部は声明を出し、イスラーム戦線に属す一部の武装集団が同地一帯から撤退、その際にダーイシュ(イスラーム国)に自らの武器・弾薬を直接、間接に手渡したと批判した。

クルド人戦線旅団によると、イスラーム戦線の敗走により、同地でダーイシュと戦っているのは、自分たちとアムジャード・シャームなどわずかだという。

イラク国内の動き

アンバール県では、マダー・プレス(7月30日付)によると、ファッルージャ市周辺で、イラク軍がダーイシュ(イスラーム国)の車列を空爆し、ダーイシュ戦闘員13人を殺害した。

**

イラク軍諜報機関によると、イラク軍がバードゥーシュ刑務所のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、ニナワ県シャリーア委員会幹部のアフガン人、サウジ人、シリア人の3人を殺害した。

マダー・プレス(7月30日付)が伝えた。

**

サラーフッディーン県では、マダー・プレス(7月30日付)によると、イラク軍がシャルカート郡でダーイシュ(イスラーム国)の車輌を空爆し、ダーイシュ戦闘員20人を殺害した。

**

バグダード県では、マダー・プレス(7月30日付)によると、南部のユースフィーヤ地区で、イラク軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦し、イラク軍兵士9人が死傷、ダーイシュ戦闘員3人が死亡した。

AFP, July 30, 2014、AP, July 30, 2014、ARA News, July 30, 2014、Champress, July 30, 2014、al-Hayat, July 31, 2014、Kull-na Shuraka’, July 30, 2014、al-Mada Press, July 30, 2014、Naharnet, July 30, 2014、NNA, July 30, 2014、Reuters, July 30, 2014、SANA, July 30, 2014、UPI, July 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

レバノンの動き(2014年7月30日)

NNA(7月30日付)によると、レバノン軍はベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外の国境地帯を不法入国しようとしたシャームの民のヌスラ戦線戦闘員と思われるシリア人男性1人を逮捕した。

また、ベカーア県ヘルメル郡ヘルメル市近郊にロケット弾2発が着弾した。

**

NNA(7月30日付)によると、イスラエル軍がナバティーヤ県カフルシューバー郡のシャブアー農場でレバノン人羊飼い2人を拘束した。

AFP, July 30, 2014、AP, July 30, 2014、ARA News, July 30, 2014、Champress, July 30, 2014、al-Hayat, July 31, 2014、Kull-na Shuraka’, July 30, 2014、al-Mada Press, July 30, 2014、Naharnet, July 30, 2014、NNA, July 30, 2014、Reuters, July 30, 2014、SANA, July 30, 2014、UPI, July 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力(2014年7月30日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ムライハ市東部および北東部前線で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

複数の活動家によると、シリア軍は、ムライハ市内に籠城する武装集団戦闘員に武器引き渡しを条件に退去を求めているが、武装集団はこれを拒否し続けているという。

一方、SANA(7月30日付)によると、ムライハ市およびその郊外、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、アッラト・ザーキヤ町、マガッル・マイル村、ナシャービーヤ農場、シャイフーニーヤ農場、ザバダーニー市、ダーライヤー市、マシュラファ村周辺の無人地帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区のアルファ検問所方面で軍、国防隊がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、東ガーリヤ村、西ガーリヤ村、北スフール村を軍が「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(7月30日付)によると、ダルアー市旧税関地区、ビラール・ハバシー・モスク周辺、ヤルムーク学校地区、難民キャンプ地区、ヒルバト・ガザーラ町、インヒル市、タッル・ムタウワク、タッル・ファーディー、サムリーン村・スラヤー村街道、西ガーリヤ村、東ガーリヤ村、ムサイフラ町、フラーク市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がハマー航空基地を砲撃、またアルザ村に対しても砲撃を行った。

スマート・ニュース(7月30日付)によると、ジハード主義武装集団(自由シリア軍)は、ハマー航空基地に向けて進軍を続け、軍と交戦したという。

これに対して、軍はタイバト・イマーム市、アイドゥーン村、トゥルール・ハムル村、カルアト・シュマイミース村、カフルズィーター市を空爆した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市バーブ・ナイラブ地区、ハイダリーヤ地区、サーリヒーン地区を軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃し、女性2人、子供1人を含む8人が死亡した。

またシャフバー・プレス(7月30日付)は、シリア軍がアレッポ市旧市街のアレッポ城一帯を毒ガス弾で攻撃、多数の市民が呼吸困難などの症状を訴えた、と主張した。

一方、SANA(7月30日付)によると、ハンダラート・キャンプ、アフタリーン市、バウワービーヤ村、ブラート丘村、タッル・アラム村、ハーン・アサル村、マンスーラ村、ナアナーイー村、ズィルバ村、アレッポ市ライラムーン地区、サカン・シャバービー地区、マルジャ地区、スライマーン・ハラビー地区、旧市街、アレッポ城周辺、カルム・タッラーブ地区、マイサル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

クナイトラ県では、SANA(7月30日付)によると、アイン・ダルブ村、マジュダリヤー村、ラスム・シューリー村、バイト・ジン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(7月30日付)によると、ウンム・シャルシューフ村、ガジャル村、キースィーン村、ラスタン市、西サラーム村、アイン・フサイン村、サアン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(7月30日付)によると、ウカイリバート町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、SANA(7月30日付)によると、ナフラ村、サルジャ村、シャンナーン村、アブニヤ村、シュグル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 30, 2014、AP, July 30, 2014、ARA News, July 30, 2014、Champress, July 30, 2014、al-Hayat, July 31, 2014、Kull-na Shuraka’, July 30, 2014、al-Mada Press, July 30, 2014、Naharnet, July 30, 2014、NNA, July 30, 2014、Reuters, July 30, 2014、SANA, July 30, 2014、Shahba Press, July 30, 2014、SMART News, July 30, 2014、UPI, July 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア反体制勢力の動き(2014年7月30日)

イドリブ県では、シャームの民のヌスラ戦線はツイッターで声明を出し、ハーミディーヤ航空基地攻略計画実施直前に、シリア革命家戦線(ジャマール・マアルーフ司令官)が作戦に使用される予定だったヌスラ戦線の戦車、装甲車に爆弾を仕掛け、ヌスラ戦線がほとんどの爆弾の解除に成功したもの、1輌が爆破されたと発表、破壊された戦車と装甲車の写真を公開した。

Kull-na Shuraka', July 30, 2014
Kull-na Shuraka’, July 30, 2014
Kull-na Shuraka', July 30, 2014
Kull-na Shuraka’, July 30, 2014

 **

シリア革命反体制勢力国民連立のハーディ・バフラ議長ら幹部一行は、トルコのイスタンブールからアンタキア市(ハタイ県)にある離反士官の居住キャンプを訪問した。

この居住キャンプには、離反士官約500人が暮らしており、バフラ議長らは自由シリア軍創設者のリヤード・アスアド大佐らと会談した。

ファーイズ・サーラ氏によると、この訪問は、新暫定政府の樹立、国内への活動拠点の移転などに向けた動きだという。

Kull-na Shuraka', July 30, 2014
Kull-na Shuraka’, July 30, 2014
Kull-na Shuraka', July 30, 2014
Kull-na Shuraka’, July 30, 2014

 

AFP, July 30, 2014、AP, July 30, 2014、ARA News, July 30, 2014、Champress, July 30, 2014、al-Hayat, July 31, 2014、Kull-na Shuraka’, July 30, 2014、al-Mada Press, July 30, 2014、Naharnet, July 30, 2014、NNA, July 30, 2014、Reuters, July 30, 2014、SANA, July 30, 2014、UPI, July 30, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.