諸外国の動き:米上院がシリアの「穏健な反体制派」支援に関する予算案を承認(2014年9月18日追記)

米上院は、ダーイシュ(イスラーム国)掃討に向けて、シリアの「穏健な反体制派」に軍事教練や武器供与を行うための予算を賛成78、反対22で可決した。

これを受け、バラク・オバマ大統領は声明で、シリアの反体制派に訓練と武器供与を行い、イスラーム国との戦いを支援する、との意思を改めて示した。

また、『ハヤート』(9月20日付)によると、チャック・ヘーゲル国防長官は、「我々は、個人ではなく、軍事部隊を教練し、反体制政治勢力が治安を維持するためともに活動できるようにする。なぜなら治安も必要とされているからだ。我々がイメージしている方法はこうしたものだ」と述べた。

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ジョン・ケリー米国務長官は上院外交委員会公聴会で、「我々はアサドが、塩素ガスを使用した証拠を持っている」と豪語した。

ARA News(9月19日付)が伝えた。

AFP, September 19, 2014、AP, September 19, 2014、ARA News, September 19, 2014、Champress, September 19, 2014、al-Hayat, September 20, 2014、Kull-na Shuraka’, September 19, 2014、al-Mada Press, September 19, 2014、Naharnet, September 19, 2014、NNA, September 19, 2014、Reuters, September 19, 2014、SANA, September 19, 2014、UPI, September 19, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:フランスはシリア爆撃への不参加を表明(2014年9月18日)

フランスのフランソワ・オランド大統領は記者会見で、ダーイシュ(イスラーム国)に対するフランスの対応策に関して、「イラク以外には介入しない」と述べ、シリア空爆には参加しない意向を示した。

オランド大統領は「我々の目的は、イラクの治安と平和に貢献し、テロリストを弱体化することだ…。それ以上のところに至ることはない。地上部隊は派遣しない。イラク以外には介入しない」と述べた。

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ヨルダンのアブドゥッラー国王はパリでフランスのフランソワ・オランド大統領と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)への対応などについて協議した。

信頼できる複数の消息筋によると、アブドゥッラー国王は会談で、ダーイシュをイラクで掃討したとしても、「シリアに移動するだけで、問題は残る」と述べ、イラク、シリア両国で事態に対処する必要を説いた。

これに対して、オランド大統領は、シリアでのダーイシュに対する空爆がより複雑な事態をもたらすとの見方を示し、空爆後のアサド政権の勢力回復、レバノンへのダーイシュの伸長などへの懸念を示した。

『ハヤート』(9月19日付)が伝えた。

AFP, September 18, 2014、AP, September 18, 2014、ARA News, September 18, 2014、Champress, September 18, 2014、al-Hayat, September 19, 2014、Kull-na Shuraka’, September 18, 2014、al-Mada Press, September 18, 2014、Naharnet, September 18, 2014、NNA, September 18, 2014、Reuters, September 18, 2014、SANA, September 18, 2014、UPI, September 18, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:アレッポ上空で無人偵察機(2014年9月18日)

シリア人権監視団は、アレッポ県のダーイシュ(イスラーム国)支配地域上空で、無人戦闘機が目撃された、と発表した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市郊外の対トルコ国境地帯の16カ村がダーイシュ(イスラーム国)の襲撃を受け、制圧された。

この襲撃により、住民や西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が多数死傷した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が支配するバーブ市をシリア軍が空爆し、女性1人と少女2人を含む17人が死亡した(ARA
News(9月18日付)によると、29人が死亡)。

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ダイル・ザウル県では、SANA(9月18日付)によると、ダイル・ザウル市各所で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イスラーム国は、2012年11月に拘束されたという英国人カメラマン、ジョン・カントリー氏の映像(http://www.youtube.com/watch?v=2SVHUm94h0I)をインターネット上で公開した。

AFP, September 18, 2014、AP, September 18, 2014、ARA News, September 18, 2014、Champress, September 18, 2014、al-Hayat, September 19, 2014、Kull-na Shuraka’, September 18, 2014、al-Mada Press, September 18, 2014、Naharnet, September 18, 2014、NNA, September 18, 2014、Reuters, September 18, 2014、SANA, September 18, 2014、UPI, September 18, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:各地で反体制武装集団に対する掃討作戦続く(2014年9月18日)

アレッポ県では、『ハヤート』(9月19日付)によると、アレッポ市ザバディーヤ地区などをシリア軍が「樽爆弾」で空爆し、2人が死亡した。

一方、SANA(9月18日付)によると、アレッポ市ハーウート地区、カルーム・アズィーザ地区、アグユール地区、スッカリー地区、アレッポ市カースティールー地区、ワディーヒー村、サフィーラ市・ハナースィル市回廊、サフィーラ市近郊、バービース村、アナダーン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月18日付)によると、カフルラーハー市、アブー・サナースィル丘、ジャッバーブ村、タルビーサ市、ファルハーニーヤ村、クナイトラート村、アイン・フサイン村、クルムス村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月18日付)によると、ブスラー・シャーム市、ヌアイマ村、アトマーン村、ダイル・アダス村、アイン・ティーナ村、アトマーン村・タファス市間、ダルアー市アバーズィード地区、バジャービジャ地区、マアルバ町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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スワイダー県では、SANA(9月18日付)によると、ダーマー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月18日付)によると、ビンニシュ市、アルバイーン山一帯、ハミーマート・ダーイル村、タッル・サラムー村、アブー・ズフール町、ダイル・サンバル村一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(9月18日付)によると、ムウダミーヤト・カラムーン町、マアルーラー市、ジャブアディーン町で、反体制武装集団元メンバーや徴兵忌避者ら128人が地元和解プロセスの一環で当局に投降、その後放免となり、釈放された。

AFP, September 18, 2014、AP, September 18, 2014、ARA News, September 18, 2014、Champress, September 18, 2014、al-Hayat, September 19, 2014、Kull-na Shuraka’, September 18, 2014、al-Mada Press, September 18, 2014、Naharnet, September 18, 2014、NNA, September 18, 2014、Reuters, September 18, 2014、SANA, September 18, 2014、UPI, September 18, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:外務省がシリア革命反体制勢力国民連立による予防接種事故を非難(2014年9月18日)

外務在外居住者省は国連事務総長および安保理議長宛に書簡を提出し、そのなかで「トルコの支援を受けたテロ組織に所属する架空の衛生機関」(シリア革命反体制勢力国民連立)がイドリブ県で16日に行ったとされる予防接種で、児童15人が死亡したと報告、非難した。

AFP, September 18, 2014、AP, September 18, 2014、ARA News, September 18, 2014、Champress, September 18, 2014、al-Hayat, September 19, 2014、Kull-na Shuraka’, September 18, 2014、al-Mada Press, September 18, 2014、Naharnet, September 18, 2014、NNA, September 18, 2014、Reuters, September 18, 2014、SANA, September 18, 2014、UPI, September 18, 2014などをもとに作成。

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クルド民族主義勢力の動き:シリア・クルド国民評議会加盟政党がYPG支持を表明(2014年9月18日)

シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)のムヒーッディーン・アーリー書記長はルダーウ・チャンネル(9月18日付)に対して、「人民防衛隊は西クルディスタンを防衛する軍事部隊であり、党派や政治とは関係ない」と発言し、ダーイシュ(イスラーム国)との対決姿勢を明示するとともに、シリア・クルド国民評議会を「愚かで決定能力がない」と酷評、民主統一党が主導する西クルディスタン移行期民政局への支持を暗に表明した。

クッルナー・シュラカー(9月18日付)は、アーリー書記長のこの発言を受け、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)の党員が集団離党したと報じた。

AFP, September 18, 2014、AP, September 18, 2014、ARA News, September 18, 2014、Champress, September 18, 2014、al-Hayat, September 19, 2014、Kull-na Shuraka’, September 18, 2014、al-Mada Press, September 18, 2014、Naharnet, September 18, 2014、NNA, September 18, 2014、Reuters, September 18, 2014、Rudaw, September 18, 2014、SANA, September 18, 2014、UPI, September 18, 2014などをもとに作成。

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