レバノンの動き:シリア人摘発(2014年9月15日追記)

NNA(9月15日付)によると、北部県クーラ郡のバトルーン市、ディッダ村、フィーア村、カルハート村で、軍情報局がシリア人避難民の住居に立ち入り調査を行い、シリア人25人を逮捕、オートバイなどを押収した。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:パリでの国際会議、シリア爆撃について触れず(2014年9月15日)

『ニューヨーク・タイムズ』(9月15日付)は、バラク・オバマ米大統領が、米国のシリア空爆をシリア軍が迎撃した場合、「米軍はアサド政権の防空体制を殲滅することになるだろう…。シリア政府の防空施設の場所は明らかなのでダーイシュ空爆より簡単だ」と述べた、と伝えた。

ダーイシュ掃討のためのイラクやシリアでの軍事作戦に関する米上院議員らとの会談で述べたという。

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パリで「イラクの平和と安全保障に関する国際会議」が開催され、米英仏露中、イラク、サウジアラビアなどアラブ諸国10カ国を含む26カ国首脳・外相、3機関の代表らが参加、ダーイシュをイラクだけでなく国際社会の脅威と位置づけたうえで、イラク政府の要請に基づき、軍事支援を含む必要なすべての措置をとることで一致した。

一方、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、「ダーイシュは、アサド政権の性格ゆえにシリア領に存在し、同地を訓練、兵站支援、自由な往来の場としている。ダーイシュ打倒のためのいかなる戦略も、彼らが存在するシリア領内を含めることが不可欠だ」と述べた。

しかし、『ハヤート』(9月16日付)によると、会議に参加したほとんどの国、機関は、シリア情勢への対応、とりわけバラク・オバマ米大統領が意思表明したシリアへの空爆についての発言、協議は避けられた。

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イラン最高指導者のアリー・ハーメネイー師は、ダーイシュ(イスラーム国)掃討に向けた米国との協調を改めて拒否した。

『ハヤート』(9月16日付)が伝えた。

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AFP(9月15日付)は、クナイトラ県ゴラン高原の非武装地帯に展開しているUNDOF隊員数百人がイスラエル領内に撤退した、と伝えた。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、The News York Times, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:シリア軍がダイル・ザウルのダーイシュを完全包囲(2014年9月15日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が占拠するダイル・ザウル市の東部(ジャズィーラ地区)と同市西部を結ぶスィヤーサ橋をシリア軍が破壊、ジャズィーラ地区が完全に孤立した。

シリア軍はダイル・ザウル市西部のアイヤーシュ検問所、南部のパノラマ検問所、東部のハラービシュ検問所も制圧しており、ジャズィーラ地区のダーイシュへの兵站、住民への支援物資の陸路での搬入は不可能となった。

シリア軍はダーイシュ包囲と並行して、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、工業地区を空爆、またジュバイラ地区、ラシュディーヤ地区、マヤーディーン市のダーイシュシャリーア法廷でダーイシュと交戦した。

一方、ダーイシュは、シャフア村のモスクでの会合で、住民に対して武器と、ダーイシュの旗を引き下ろした犯人の引き渡しを求めるとともに、家宅捜査を行い犯人が見つかった場合、その家を爆破すると脅迫した。

他方、SANA(9月15日付)によると、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、ジュバイラ地区、ナズラト・ラディーサート地区、マヤーディーン市、ムーハサン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

Twitter, September 15, 2014
Twitter, September 15, 2014

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、タッル・ハミース市一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、14日に制圧した村と合わせて14の村と農場を奪還した。

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アレッポ県では、ARA News(9月15日付)によると、スィッリーン町一帯で、ユーフラテスの火山合同作戦司令室指揮下の西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊、「自由シリア軍」がダーイシュ(イスラーム国)と砲撃戦を行った。

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西クルディスタン移行期民政局ジャズィーラ地区執行評議会は声明を出し、ハサカ県カーミシュリー南部で住民約50人の遺体が発見された事件に関して、ダーイシュ(イスラーム国)の犯行だと主張、人民防衛隊による「虐殺」だとする一部活動家による主張を否定した。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:イスラエルがヒズブッラーの戦闘能力向上を懸念(2014年9月15日)

『エルサレム・ポスト』(9月15日付)は、イスラエル軍高官の話として、ヒズブッラーがシリアでの紛争への関与を通じて戦闘能力を高めたと指摘したうえで、彼らがイスラエル領内に戦闘員を派遣する計画を立てていると警戒感を示した、と報じた。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、The Jerusalem Post, September 15, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ダマスカスに武装集団が一時潜入(2014年9月15日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、マイダーン地区に隣接する旧市街ザーヒラ地区で未明、検問所の警備にあたるシリア軍が武装集団と交戦、シリア軍の増援部隊が同地区一帯に派遣された。

この戦闘で、武装集団戦闘員3人が死亡した(シリア人権監視団(9月17日)によると、殺害された戦闘員の数は18人)。

イフバーリーヤ(9月15日付)によると、この武装集団は、ハクラ墓地から地下トンネルを掘削し、ザーヒラ地区に潜入し、軍の拠点を襲撃しようとしていたという。

ザーヒラ地区とカーア地区の学校はこの日、治安状況を鑑み休校となった。

一方、ドゥワイラア地区、カシュクール地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾10発が着弾し、住民9人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥッハーニーヤ町一帯、ハティータト・ジャルシュ町で、シリア軍、国防隊が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

シリア軍はまた、アイン・タルマー村、ドゥーマー村各所を空爆し、子供2人を含む9人が死亡した。

一方、SANA(9月15日付)によると、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ドゥーマー市、ドゥッハーニーヤ町一帯、アイン・タルマー村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、地下トンネル、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、アイン・ヌーリーヤ村一帯でシリア軍がシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦、またシリア軍はブライカ村、ビイル・アジャム村一帯を空爆した。

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アレッポ県では、SANA(9月15日付)によると、マーイル町、ハーン・アサル村、ダイル・ハーフィル市、バーブ市西部、火力発電所北部、ハウィージーヤ村、カフル・ナーヤー村、カブターン・ジャバル村、ハージブ町、カフルカール村、フサーミーヤ村、アレッポ市ラームーサ地区、アレッポ城周辺、サイフ・ダウラ地区、シャイフ・サイード地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月15日付)によると、ヒルバト・ガザーラ町・ダルアー市街道、アトマーン村一帯、ウンム・マヤーズィン町、ダルアー市バジャービジャ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月15日付)によると、ハーミディーヤ村、ビンニシュ市、マアッラト・ヌウマーン市、煉瓦工場北部、ダイル・サンバル村、イフスィム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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SANA(9月15日付)によると、ダマスカス県、ダマスカス郊外県、ヒムス県、アレッポ県、ダルアー県で、地元和解プロセスの一環で、反体制武装集団元メンバー、兵役忌避者ら482人が投降、その後放免となり、釈放された。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、September 18, 2014、al-Ikhbariya, September 15, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:反体制武装集団がダマスカスへの砲撃を脅迫(2014年9月15日)

アジュナード・シャーム・イスラーム連合はビデオ声明を出し、16日早朝から「ロケット弾作戦の第2弾」を開始すると宣言、大統領府があるダマスカス県マーリキー地区、政権支持者が多いマッザ86地区などに対してカチューシャ砲、手製のロケット弾で砲撃を行うと脅迫し、住民に避難するよう呼びかけた。

東グータ地域でのシリア軍による「虐殺」への報復として砲撃を行うという。

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イドリブ県でシャームの民のヌスラ戦線と対立を続けるシリア革命家戦線は声明を出し、ヌスラ戦線との和解のための「撮影された公開の法廷」を開くよう呼びかけた。

AFP, September 15, 2014、AP, September 15, 2014、ARA News, September 15, 2014、Champress, September 15, 2014、al-Hayat, September 16, 2014、Kull-na Shuraka’, September 15, 2014、al-Mada Press, September 15, 2014、Naharnet, September 15, 2014、NNA, September 15, 2014、Reuters, September 15, 2014、SANA, September 15, 2014、UPI, September 15, 2014などをもとに作成。

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