イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月4日追記)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アシャーラ市のダーイシュ(イスラーム国)本部前で、住民が抗議デモを行い、ダーイシュの退去を求め、投石などを行った。

ダーイシュはデモに対して発砲したが、住民のデモを前に退去を余儀なくされ、一時市外に本部を移した。

なおこの抗議デモのさなかに、シリア軍がこのダーイシュ本部を空爆し、女性3人、子供4人を含む8人が死亡した。

住民はダーイシュのチュニジア人戦闘員に負傷者の応急手当を求めたが、拒否され、口論になったという。

デモ参加者によると、その際、このチュニジア人戦闘員は、住民に対して「こいつらは動物みたいなものだ。「我々は」地上からは銃で、空からは航空機で彼らを撃たねばならない」と述べ、シリア軍による空爆がダーイシュの要請によるものであることを示唆した。

なお市外に退避していたダーイシュは、夜に市内に戻り、住民の逮捕摘発を行ったという。

一方、シリア軍はブーカマール市にあるダーイシュ本部(旧ムハーバラート施設)を空爆し、複数の戦闘員が死亡、また空爆のさなかにダーイシュが拘束していた13人(クッルナー・シュラカー(9月6日付)によると、イスラーム軍のサリーム・ハーリド司令官ら17人)が脱走した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市近郊のダーイシュ(イスラーム国)の司令部をシリア軍が空爆し、米国人戦闘員1人ら18人が死亡した。

空爆では、司令官2人も死亡したという。

AFP, September 5, 2014、al-Hayat, September 6, 2014、Kull-na Shuraka’, September 6, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:米国はシリアの化学兵器廃棄プロセス継続に固執(2014年9月4日)

サマンサ・パワー米国連代表大使は、シリアでの化学兵器廃棄プロセスに関して、「国連安保理決議第2118号が完全に適用されていないなかで、(廃棄問題は)終了せず…、国連安保理はこの問題を追跡し続ける」と述べた。

またパワー大使は、ダーイシュ(イスラーム国)が「シリア国内に残っているかもしれない化学兵器を掌握する可能性を懸念している」と付言する一方、「シリア政府はダーイシュがシリア国民に対して行っているのと同じテロ戦略を行っている」と批判した。

なおパワー大使はシリアの化学兵器廃棄問題に関する安保理の非公式会合で、化学兵器禁止機関の報告によると、シリア国内には依然として破壊されていない化学兵器関連施設が12カ所あるとし、アサド政権はこれらの施設を破壊しなければならないと主張したという。

『ハヤート』(9月5日付)が伝えた。

AFP, September 4, 2014、AP, September 4, 2014、ARA News, September 4, 2014、Champress, September 4, 2014、al-Hayat, September 5, 2014、Kull-na Shuraka’, September 4, 2014、al-Mada Press, September 4, 2014、Naharnet, September 4, 2014、NNA, September 4, 2014、Reuters, September 4, 2014、SANA, September 4, 2014、UPI, September 4, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月4日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、アシャーラ市にあるダーイシュ(イスラーム国)本部をシリア軍が空爆した。

一方、SANA(9月4日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、カナーマート地区、ハウィーカ地区、シャイフ・ヤースィーン地区、マリーイーヤ村、ジュダイド・アカイダート村、下バクラス村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦、外国人の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が訓練キャンプとして使用している前哨基地をシリア軍が空爆した。

AFP, September 4, 2014、AP, September 4, 2014、ARA News, September 4, 2014、Champress, September 4, 2014、al-Hayat, September 5, 2014、Kull-na Shuraka’, September 4, 2014、al-Mada Press, September 4, 2014、Naharnet, September 4, 2014、NNA, September 4, 2014、Reuters, September 4, 2014、SANA, September 4, 2014、UPI, September 4, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ダーイシュが住民を処刑(2014年9月4日)

NNA(9月4日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に属す武装集団が、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で拉致した住民カーイド・ガダーダ氏を処刑した。

ガダーダ氏は1週間前にこの武装集団によって拉致されていた。

AFP, September 4, 2014、AP, September 4, 2014、ARA News, September 4, 2014、Champress, September 4, 2014、al-Hayat, September 5, 2014、Kull-na Shuraka’, September 4, 2014、al-Mada Press, September 4, 2014、Naharnet, September 4, 2014、NNA, September 4, 2014、Reuters, September 4, 2014、SANA, September 4, 2014、UPI, September 4, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:イスラエル軍がシリア軍哨所を攻撃(2014年9月4日)

イスラエル軍は声明を出し、占領下ゴラン高原の北部に迫撃砲弾1発が着弾したのを受け、ただちにシリア軍の哨所に対してタムーズ・ミサイルを発射、この哨所を破壊したと発表した。

声明によると、この迫撃砲弾はシリア領内での戦闘の流れ弾で、イスラエル側に死傷者はでなかったという。

『ハヤート』(9月5日付)によると、UNDOF隊員を拉致しているシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、シリア軍第5中隊基地、マジュドゥーリヤー村、ナブア・サフル村、タッル・マヒードを制圧した。

また、シリア人権監視団は、タッル・マヒード一帯での戦闘で、反体制武装集団戦闘員5人が死亡した。

一方、SANA(9月4日付)によると、アイン・ダルブ村周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊が、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、シリア軍が13回にわたり同地を空爆した。

一方、SANA(9月4日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備、地下トンネルを破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、クルド人戦線旅団、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ハスィーヤ村、ワルディーヤ村を制圧した。

一方、SANA(9月4日付)によると、アレッポ市旧市街、ラームーサ地区、スライマーン・ハラビー地区、アシュラフィーヤ地区、ライラムーン地区、ラーシディーン地区、アアザミーヤ地区、バーブ市、トゥルクマーン・バーリフ村、アブー・ジャッバール村、アルド・マッラーフ地区、ズィルバ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月4日付)によると、ワーデイー・カフフ、ウンム・シャルシューフ村、アブー・サナースィル丘、タッラト・バドウ、ヒラーリーヤ農場、キースィーン村、ガジャル村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月4日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市、アブー・ズフール航空基地南部で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月4日付)によると、ヤードゥーダ村・アトマーン村街道、ヤードゥーダ村、アトマーン村、インヒル市、シャイフ・サアド村、ダルアー市各所で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(9月4日付)によると、バスィーマ町で、地元和解プロセスの一環で当局に投降していた反体制武装集団元メンバーら指名手配者320人が放免となり、釈放された。

AFP, September 4, 2014、AP, September 4, 2014、ARA News, September 4, 2014、Champress, September 4, 2014、al-Hayat, September 5, 2014、Kull-na Shuraka’, September 4, 2014、al-Mada Press, September 4, 2014、Naharnet, September 4, 2014、NNA, September 4, 2014、Reuters, September 4, 2014、SANA, September 4, 2014、UPI, September 4, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:シリア政府によるスワイダーでの衝突仲裁(2014年9月4日)

クッルナー・シュラカー(9月4日付)によると、8月半ばにスワイダー県ダーマー村住民と、同村周辺のベドウィン、ジハード主義武装集団との間で発生した武力衝突に関して、シリア軍のイザームザフルッディーン准将が、レバノン・タウヒード潮流のウィアーム・ワッハーブ代表らを伴い、スワイダー市に仲裁のために派遣された。

AFP, September 4, 2014、AP, September 4, 2014、ARA News, September 4, 2014、Champress, September 4, 2014、al-Hayat, September 5, 2014、Kull-na Shuraka’, September 4, 2014、al-Mada Press, September 4, 2014、Naharnet, September 4, 2014、NNA, September 4, 2014、Reuters, September 4, 2014、SANA, September 4, 2014、UPI, September 4, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:シリア国民連合はシリア軍によるハサカ市砲撃を非難(2014年9月4日)

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、ハサカ県ハサカ市グワイラーン地区に籠城するグワイラーン自由人大隊掃討のためにシリア軍が続けている砲撃を非難、シリア軍、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊による同地区の包囲解除を要求した。

AFP, September 4, 2014、AP, September 4, 2014、ARA News, September 4, 2014、Champress, September 4, 2014、al-Hayat, September 5, 2014、Kull-na Shuraka’, September 4, 2014、al-Mada Press, September 4, 2014、Naharnet, September 4, 2014、NNA, September 4, 2014、Reuters, September 4, 2014、SANA, September 4, 2014、UPI, September 4, 2014などをもとに作成。

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