イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き:イスラーム過激派(自由シリア軍)とダーイシュがダマスカスで初の停戦(2014年9月11日追記)

シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県ハジャル・アスワド市で潜伏・活動するダーイシュ(イスラーム国)と反体制ジハード主義武装集団が11日、停戦合意を結んだと発表した。

停戦合意は、①戦闘の停止、②民間人、戦闘員双方への背教宣告の禁止、③「ヌサイリー・ラーフィディーン(シーア派)政権」を根本的な敵とみなす、ことなどを骨子とするという。

停戦合意に署名したのはガーブの鷹司令官のアブー・アブドゥッラフマーン氏とアブー・ファフド氏、シリア革命家戦線司令官のアブー・フィダー氏、アブー・ハサン氏、アブー・マーズィン氏、アブー・アラブ大尉、ダーイシュのハジャル・アスワド地区指導者のアブー・ヒシャーム。

Kull-na Shuraka', September 12, 2014
Kull-na Shuraka’, September 12, 2014

 

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アレッポ県では、ユーフラテスの火山合同作戦司令室が声明を出し、アイン・アラブ市南部のクーザーク村橋の近くで、初となるダーイシュ(イスラーム国)掃討作戦を実施し、ダーイシュ戦闘員15人を殲滅したと発表した。

ユーフラテスの火山合同作戦司令室は、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とアイン・アラブ市で活動する「自由シリア軍」からなる組織。

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アレッポ県では、SLN(9月12日付)によると、クワイリス航空基地近くでシリア軍ヘリコプターが墜落し、ダーイシュ(イスラーム国)がパイロットのマティーア・アッバース氏を捕捉した。

Kull-na Shuraka’, September 12, 2014、SLN, September 12, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アレッポでシリア軍と反体制武装集団が捕虜交換(2014年9月11日追記)

アレッポ県では、ARA News(9月12日付)によると、アレッポ市カラージュ・ハジャズ通行所(ブスターン・カスル地区・マシャーリカ地区間)でシリア軍と反体制武装集団が捕虜交換を行った。

捕虜交換では、シリア軍のワッダーフ・ジャミール・アサド大尉(アサド大統領のいとこ)、ユースフ・イスタンブーリー兵卒と、女性1人を含む民間人3人が交換されたという。

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イドリブ県では、SLN(9月12日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市東部のガドファ村・アブー・ダフナ村間を移動中のシャーム軍団のフサイン・カースィム司令官と報道活動家のムハンマド・カースィム氏が何者かの襲撃を受け、暗殺された、と報じた。

ARA News, September 12, 2014、SLN, September 12, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:国際的同盟がテロ撲滅を目的とするのであれば参加する(2014年9月11日追記)

ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官はマヤーディーン(9月12日付)に、ダーイシュ(イスラーム国)掃討を目指す米国の動きを「テロ撲滅ではなく、「再問題化」で…バラク・オバマ米大統領の戦略には曖昧な点が多い」と批判した。

そのうえで、「シリアは、テロ撲滅を目的とするのであれば、あらゆる国際的な同盟に参加する用意がある」と強調した。

Qanat al-Mayadin, September 11, 2014をもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:デミストゥラ共同特別代表が国内の反体制組織代表と会談(2014年9月11日追記)

ダマスカスを訪問中のスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表は滞在先のシェラトン・ホテルで、民主的変革諸勢力国民調整委員会使節団と会談した。

同委員会が発表した。

使節団は、ハサン・アブドゥルアズィーム代表、サフワーン・アッカーシュ氏、アースィフ・ダアブール氏、サーリフ・ナバワーニー氏、ムハマド・イーバシュ氏、ヤフヤー・アズィーズからなり、3時間半以上にわたってデミストゥラ共同特別代表と政治的解決の方途などについて意見を交わした。

Kull-na Shuraka’, September 12, 2014、SLN, September 12, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:オバマ大統領演説への反応(2014年9月11日)

国連のステファン・デュジャリック報道官(潘基文事務総長付報道官)は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「ダーイシュ(イスラーム国)への強迫は…国際社会の支援のもとでなされねばならないし、そうすることで歓迎される…。オバマ大統領がシリアでの(紛争の)政治的解決を順守することを歓迎する…。ダーイシュは政治的がなされないことで生じた」と述べた。

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ロシア外務省報道官は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「米大統領は合法的な政府の同意なく、シリアでダーイシュ(イスラーム国)の拠点を攻撃するかもしれないと述べた。国連安保理の決定を欠いたこうしたイニシアチブは、国際法に対する敵対行為であり、明白な違反だ」と発表した。

AFP(9月10日付)が伝えた。

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中国外交部報道官は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、シリアへの空爆に反対の意思を示した。

同報道官は「中国はあらゆるテロに反対し、国際社会がそれを撲滅し、国内の治安と安定を維持しようとする関係国の努力を支援しなければならないということに同意する。しかし同時に国際法、主権、独立、領土保全が尊重されなければならない」と述べた。

AFP(9月10日付)が伝えた。

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イラン外務省のマルズィーヤ・アフハム報道官は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「曖昧さに包まれている。テロを完全に根絶しようとする誠実さ、そして真剣さに疑問を感じる」と述べた。

アフハム報道官はまた「(米国を中心とする有志)同盟への参加国の一部が、イラクとシリアでテロリストに資金を支援している」と付言し、イランが有志同盟に参加することは不可能だとの見解を示した。

『ハヤート』(9月12日付)が伝えた。

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フィリップ・ハモンド英国防大臣は訪問先のベルリンで、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「明らかにしておきたい。英国はシリアでの空爆には参加しないだろう」と述べた。

しかし、英首相報道官は、「空軍に関して、首相はいかなるものも排除しない」と述べ、シリア空爆への参加の有無について明言を避けた。

ロイター通信(9月11日付)などが伝えた。

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ジョン・ケリー米国務長官はサウジアラビアのジェッダを訪問し、アラブ湾岸諸国、トルコ、ヨルダン、エジプトなど11カ国の外相級会合に出席した。

会合後、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣は、ケリー米国防大臣と共同会見を開き、ダーイシュ(イスラーム国)への対応について話し合われたとしたうえで、会合参加国が、10日のバラク・オバマ米大統領の演説への支持を表明したことを明らかにした。

またファイサル外務大臣は、ダーイシュ撲滅に向け、関係国が責任を分担する必要を強調するとともに、「ダーイシュはイラク・シリア国境を廃し、イラクで空爆が激化すれば、シリア領を避難所とする」と警鐘を鳴らした。

一方、シリアの反体制武装集団への支援策をめぐってサウジアラビアとトルコの調整が難航しているとの一部情報を否定、トルコ領内のシリアの反体制武装集団の訓練基地に関して質問がなされると、ファイサル外務大臣は「周辺諸国に反体制派の訓練基地(複数)がある」と答えた。

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バラク・オバマ米大統領は、国民向けの演説に先立って、サウジアラビアのアブドゥッラー国王と電話で会談し、シリアの反体制勢力の支援策などについて意見を交わした。

『読売新聞』(9月11日夕刊)によると、電話会談では、シリアの反体制勢力への軍事支援に対する米議会の承認が得られた場合、サウジアラビア国内で教練を行うことなどが話し合われたという。

サウジアラビア国内で教練がなされる勢力が、米国が支援を模索してきた「穏健な反体制勢力」(自由シリア軍参謀委員会、ハズム運動など)かどうかは不明。

サウジアラビアは、アル=カーイダのメンバーが指導してきたシャームの民のヌスラ戦線などからなるイスラーム戦線を支援しているとされる。

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Fox TV(9月11日付)は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、米国防総省高官の話として、米軍によるシリア空爆は「30日以内に開始されるだろう」と報じた。

『ワシントン・ポスト』(9月11日付)は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、米軍によるシリア空爆が、米航空母艦、トルコ、カタール、クウェートの米軍基地を拠点として行われるだろうと伝えた。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、Fox TV, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014、The Washington Post, September 11, 2014、『読売新聞』2014年9月11日夕刊などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年9月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が制圧するバーブ市に対して、シリア軍が6回にわたり空爆を行い、標的となった市場などで住民11人が死亡、17人が負傷した。

同監視団によると、バーブ市では数日前に、ダーイシュがシリア軍の空爆に備えて、住民に避難勧告を行っていたという。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル市のハウィーカ地区、ジュバイラ地区、タバンイー町のダーイシュ(イスラーム国)本部・拠点などに対して、シリア軍が3度にわたって空爆を行い、ダーイシュ戦闘員複数名が死傷した。

またブーカマール市で住民ら多数が「何者か」に逮捕された。

この摘発活動は、ブーカマール市を占拠するダーイシュ戦闘員を標的とした襲撃事件が頻発することに対処するため、ダーイシュ「ユーフラテス州」がパトロール活動を強化したことと時を一にしているという。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)に協力的なグワイラーン自由人大隊などの武装集団が潜伏するハサカ県グワイラーン地区で、シリア軍、国防隊が同武装集団と交戦し、同地区西部(西グワイラーン地区)の複数カ所を制圧した。

シリア人権監視団によると、戦闘で軍、国防隊側に28人の戦死者が出るとともに、住民数万人が避難した。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:シリア人避難民キャンプ設営の動き(2014年9月11日)

ラシード・ディルバース社会問題大臣はAFP(9月11日付)に、レバノン政府が対シリア国境地帯の2カ所にシリア人避難民キャンプに設置することを決定し、その準備を進めていると語った。

ディルバース社会問題大臣によると、シリア人避難民キャンプは、ベカーア県ザフラ郡マスナア国境通行所近く、北部県に設営予定は、各キャンプの収容人数は1万人を見込んでいるという。

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NNA(9月11日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール村で8月に武装集団(シャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)に拘束された内務治安軍総局隊員らのうち2人が解放され、ヒズブッラーのムハンマド・ヤズバク司法会議議長によって身柄を保護された。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:ヌスラ戦線がUNDOF隊員を解放(2014年9月11日)

『ハヤート』(9月12日付)は、クナイトラ県ゴラン高原の非武装地帯で8月28日にシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団に拘束されていたUNDOFフィージー軍部隊隊員(45人)が解放された、と伝えた。

またSANA(9月11日付)によると、ブライカ村・ビイル・アジャム街道、ウンム・バーティナ村、マスハラ村、ルワイヒーナ村、スワイサ村、アイン・ティーナ村、マムティナ村、マジュドゥーリヤー村、ハムリート村、ハッジャ村、アクラバー村、ナブア・サフル村、ウンム・アウサジュ村などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカフルナーハー町を空爆、またアレッポ市内のマルハブ兵舎一帯で、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月11日付)によると、アナダーン市、ブラート村、ファーフィーン村、キンディー大学病院周辺、バービース村、アフタリーン市、マンスーラ村、カフルナーハー町、ハーン・アサル村、アルシャー度村、カフルハムラ村、カブターン・ジャバル村、アレッポ市ジャンドゥール地区、ライラムーン地区、旧市街、シャイフ・マクスード地区、ハナーヌー地区、ラーシーディーン地区、インザーラート地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アルバイーン市周辺をシリア軍が3度にわたり空爆、またダイル・サルマーン町、カースィミーヤ町、バハーリーヤ村一帯でジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(9月11日付)によると、ドゥッハーニーヤ町一帯、シャイフーニーヤ農場、ドゥーマー市、アルバイン市、ナシャービーヤ農場、バイト・ティーマー村、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、ダイル・マーキル町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム旅団、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(9月11日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線の拠点であるハラファーヤー市にシリア軍が突入し、複数の戦闘員を殺傷、武器・弾薬庫などを破壊した。

またシリア軍はムーリク市、カフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(9月11日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(9月11日付)によると、バルグースィーヤ村、シャンダーヒーヤ村一帯、ザーラ村、ラスタン湖、ウンム・シャルシューフ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(9月11日付)によると、タッル・サラムー村、アブー・ズフール町、ナリラヤー村、アルバイーン山周辺、シャナーン村、マアッラト・ヌウマーン市などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(9月11日付)によると、ダルアー市マンシヤ地区など、ラジャート高原、ブスル・ハリール、西サムダーニーヤ南部、インヒル市、カフルシャムス町で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(9月11日付)によると、ダッラ村、リーハーニーヤ村、ブルジュ・ザーヒー村、クーズ山で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き:米国によるシリア爆撃は敵対行為(2014年9月11日)

アサド大統領はダマスカス訪問中のスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表と会談した。

アサド大統領は会談で、シリアおよび中東地域の現状のなかでテロとの戦いが最優先課題になったと指摘し、テロがシリア人どうしの対話を通じた国民和解への支援を脅かしているとの見方を示した。

一方、デミストゥラ共同特別代表は、テロとの戦い、国民和解の推進と並行して、政治プロセスを通じたシリア国内外のすべての当事者による紛争の平和的解決にむけた行動への努力への意思が表明された。

会合には、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官、ファイサル・ミクダード外務在外居住者副大臣らが同席した。

SANA(9月11日付)が伝えた。

会談後の記者会見で、デミストゥラ共同特別代表は、「テロ組織に対抗しなければならない。このことは明白だ。国際社会は次第にこの分野において互いに接近しつつある…。軋轢はなく、治安措置、そして迅速で、効率的で、集団的な政治的トラックを統合することを通じたテロとの戦いがあるのみで、それがテロリストを国民から孤立させるのに資する」と述べた。

また「政治的解決に至るためシリア人を支援する」との意思を示した。

SANA, September 11, 2014
SANA, September 11, 2014

 

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アリー・ハイダル国民和解問題担当国務大臣は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して「シリア政府の同意を得ていないいかなる行為もシリアに対する敵対行為だ…。国際法に従うと、シリアとの協力、協調、同意が、軍事的であれ、非軍事的であれいかなる活動においても不可欠だ」と述べた。

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表との会談後、記者団の質問に答えたハイダル国務大臣はしかし「シリアに対する敵対行為にシリアが報復するか否かは、その時になってみなければ話すことはできない」とも述べた。

AFP, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:オバマ大統領演説への賛否両論(2014年9月11日)

自由シリア軍創設者のリヤード・アスアド大佐(トルコ在住)は、10日のバラク・オバマ米大統領の演説に関して、「自由シリア軍はバッシャール・アサド政権を倒すためだけに米国と協力するだろう」と述べ、ダーイシュ(イスラーム国)掃討のためのシリア空爆に消極的な姿勢を示した。

アナトリア通信(9月11日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長はトルコのイスタンブールから声明を出し、シリア空爆とシリアの反体制武装集団への支援の意思を表明した10日のバラク・オバマ米大統領の演説への支持を表明するとともに、「過激派がいない安定した地域は…最終的には抑圧的なアサド政権の打倒を望んでいる」と主張した。

AFP, September 11, 2014、Anadolu Ajansı, September 11, 2014、AP, September 11, 2014、ARA News, September 11, 2014、Champress, September 11, 2014、al-Hayat, September 12, 2014、Kull-na Shuraka’, September 11, 2014、al-Mada Press, September 11, 2014、Naharnet, September 11, 2014、NNA, September 11, 2014、Reuters, September 11, 2014、SANA, September 11, 2014、UPI, September 11, 2014などをもとに作成。

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