ヒズブッラーはシリア国境地帯から撤退、レバノン軍に同地の防衛を移管(2017年5月12日)

ヒズブッラー戦争広報局は、「イスラーム抵抗運動」(ヒズブッラーが主導するレジスタンス組織)がベカーア県のトゥファイル村西部、ブリータール村、ハーム村、マアッルブーン村の無人地帯など対シリア国境地帯をレバノン軍に移管し、同地から撤退したと発表した。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヒズブッラー戦争広報局「反体制武装集団はダマスカス郊外県東部砂漠地帯へのシリア軍進駐を承認」(2017年5月12日)

ダマスカス郊外県では、ヒズブッラー戦争広報局が伝えたところによると、イラク国境地帯で活動する反体制武装集団の「調整」組織が、県東部のサブア・ビヤール区東部のザーザー三角地帯へのシリア軍の進駐と制圧を承認した。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのラヴロフ外務大臣「シリア政府の合意のもとに米国が停戦監視に参加するのであれば、歓迎する」(2017年5月12日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、北極評議会に参加するために訪問中の米アラスカ州フェアバンクスで、シリア情勢について言及し、ロシア、トルコ、イランがアスタナ4会議で署名した「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」が定める停戦監視を目的とした三カ国合同作業グループに関して、諸外国に理解を求めるとともに、シリア政府の合意のもとに米国が作業グループに参加するのであれば、歓迎すると述べた。

『ハヤート』(5月13日付)が伝えた。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍が「命じられるまま正しく進め」連合などの武装集団とともに、シャーム解放機構などのイスラーム過激派掃討に向け「第一軍団」の新設と「イドリブの盾」作戦を準備(2017年5月12日)

ARA News(5月12日付)は、イドリブ県で活動するメディア活動家アイマン・フサイン氏の話として、トルコが、自らの支援する反体制武装集団を再編し「第一軍団」と称される新たな連合組織の結成をめざしていると伝えた。

フサイン氏によると、第一軍団には、「ユーフラテスの盾」作戦に参加したハワール・キリス作戦司令室所属の組織を含む7組織から構成されるという。

7組織とは、「命じられるまま正しく進め」連合、イドリブ自由軍、イスラーム軍など。

**

これに関連して、シリア人権監視団は、トルコ軍が反体制武装集団とともにシリア領内に進攻し、イドリブ県を制圧することを認める「ファトワー」を発することを呼びかける声明が、トルコ領内およびシリア領内(反体制武装集団支配地域)のシリア人ウラマーらに回付されたと発表された。

「シャイフの一団」によるこの声明では、「シャーム解放機構などのジハード主義集団の根絶」が求められるとともに、「シリア軍による空爆からのシリア人の保護」と「市民の自治能力の強化」が主唱されているという。

同監視団によると、トルコ軍による新たな作戦は、「ユーフラテスの盾」作戦に倣い、「イドリブの盾」作戦と名づけられる模様だという。

**

一方、メディア活動家アイマン・フサイン氏とシリア人権監視団によると、「第一軍団」結成の動きが明らかになった直後、シャーム自由人イスラーム運動が、イドリブ県バービスカー村の「命じられるまま正しく進め」連合の本部を襲撃し、反対の意思を示したという。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム自由人イスラーム運動はトルコ国境に近いバービスカー村(イドリブ県)の「命じられるまま正しく進め」連合本部を占拠(2017年5月12日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(5月12日付)が複数の活動家の情報として伝えたところによると、シャーム自由人イスラーム運動が、11日深夜から12日未明にかけて、トルコ国境に近いバービスカー村にある「命じられるまま正しく進め」連合の本部などを襲撃し占拠、同連合のイドリブ地区司令官のアブー・ハサナイン氏を拘束した。

「命じられるまま正しく進め」連合は1月に、シャーム自由人イスラーム運動とシャーム解放機構が対立を深めるなかで、シャーム自由人イスラーム運動に吸収統合されていた。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍はタブカ市とダブカ・ダムを地元の民政評議会および同評議会が所轄する治安部隊に移管すると発表(2017年5月12日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に10日に完全制圧したタブカ市およびタブカ・ダム(ユーフラテス・ダム)に関して、同地での地雷、爆発物の撤去が完了し次第、地元の民政評議会および同評議会が所轄する治安部隊に移管すると発表した。

シリア民主軍はまた、タブカ・ダムの管理に関して「ユーフラテス・ダム機構は例外なくシリア全地域に奉仕するシリアの愛国的な機関である」と付言した。

ARA News, May 12, 2017

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍支配下のジャズラト・ブーシャムス村に潜入し、男性2人を拉致した。

また、有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のクーリーヤ市を空爆した。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャーム自由人イスラーム運動はラフマーン軍団にダマスカス郊外県東グータ地方の拠点を攻撃されたと非難(2017年5月12日)

ダマスカス郊外県では、シャーム自由人イスラーム運動が声明を出し、ラフマーン軍団が東グータ地方のアルバイン市にあるシャーム自由人イスラーム運動の拠点複数カ所を攻撃したと非難し、ラフマーン軍団に敵対行為を止めるよう呼びかけた。

ラフマーン軍団はシャーム解放機構とともに、東グータ地方での勢力拡大を企図するイスラーム軍に抵抗していた。

Kull-na Shuraka’, May 12, 2017

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍はヒムス県東部、ダイル・ザウル市一帯などでダーイシュと交戦(2017年5月12日)

ヒムス県では、SANA(5月12日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに県東部でダーイシュ(イスラーム国)との交戦を続け、ムシャイリファ採石場一帯を制圧した。

シリア軍はまた、ジバーブ・ハマド村、ラスム・ハミーダ村、ヒルバト・サブア村、西ハブラ村、東ハブラ村を結ぶ街道一帯を射程圏内に収めた。

一方、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)が県北東部のワーズィイーヤ村を空爆、またタドムル市郊外の穀物サイロ地区一帯、シャーイル油田近郊(タリーラ保護区)でシリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

**

ハマー県では、SANA(5月12日付)によると、シリア軍がハナースィル市(アレッポ県)・イスリヤー村間の一帯に進攻したダーイシュ(イスラーム国)と交戦、これを撃退した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がダイル・ザウル市ハウィーカ地区を空爆した。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダマスカス県バルザ区から反体制武装集団戦闘員およびその家族が2度目の退去(2017年5月12日)

ダマスカス県では、SANA(5月12日付)によると、ロシアの仲介によるシリア政府と反体制武装集団との停戦合意に基づき、バルザ区、ティシュリーン地区で活動を続けてきた武装集団の戦闘員および家族が、シリア政府が用意した旅客バスに分乗し、同地から退去、イドリブ県に向かった。

戦闘員らの退去はこれが2度目で、戦闘員718人を含む1,246人(シリア人権監視団によると、移送されたのは664人でうち戦闘員は103人)が首都ダマスカスをあとにした。

Kull-na Shuraka’, May 12, 2017

**

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がバルザ区内のジャナーイン地区各所を砲撃した。

AFP, May 12, 2017、AP, May 12, 2017、ARA News, May 12, 2017、Champress, May 12, 2017、al-Hayat, May 13, 2017、Kull-na Shuraka’, May 12, 2017、al-Mada Press, May 12, 2017、Naharnet, May 12, 2017、NNA, May 12, 2017、Reuters, May 12, 2017、SANA, May 12, 2017、UPI, May 12, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは9件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2017年5月12日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月12日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が5件、ハマー県が3件、ラタキア県が1件。

またトルコ側の監視チームも4件(内訳はヒムス県1件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県1件、ダルアー県2件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 12, 2017をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は5月11日、ラッカ県、ダイル・ザウル県で15回の爆撃を実施(2017年5月12日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月11日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して34回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は23回で、ブーカマール市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(3回)、ラッカ市近郊(8回)、タブカ市近郊(11回)で実施された。

CENTCOM, May 12, 2017をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.