シリア・ロシア両軍はダルアー市、ナスィーブ国境通行所制圧に向けて戦車部隊を増派(2017年5月31日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月31日付)によると、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘が続くダルアー市マンシヤ地区方面に、シリア軍が戦車、装甲車などからなる増援部隊を派遣した。

増援部隊の派遣は3日前から本格化しているという。

一方、『ハヤート』(6月1日付)が複数の活動家の話として伝えたところによると、ダルアー市方面へのシリア軍戦車部隊の増派に合わせて、ロシア国旗を掲揚した戦車、装甲車の車列がダルアー市に入った。

この増援は、ヨルダン国境に位置するナスィーブ国境通行所制圧に向けた動きだという。

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ダルアー県では、アフマド・ミスリーを名乗る活動家がクッルナー・シュラカー(6月1日付)に対して明らかにしたところによると、シリア軍の最新鋭戦車5輌、装甲車3輌、兵員輸送車8輌、乗用車25台からなる車列がダルアー市のシリア軍拠点に配備された。
車列はロシア軍国旗を掲揚して市内に入り、展開したという。
なお、ダルアー市内に入った増援部隊は第4師団所属部隊で、ガイス・ダラー大佐を司令官としているという。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、June 1, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機は、タンフ国境通行所北部のシリア軍・親政権支配地域に向かって進軍を開始した「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を爆撃(2017年5月31日)

「土地は我らのものだ」作戦司令室を新たに設置した「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を主導する東部獅子軍のサアド・ハーッジ司令官はロイター通信(5月31日付)に対し、「我々が、イランの民兵の第一防衛線を突破し、砂漠地帯にあるザーザー検問所やサブア・ビヤール地区近郊の前哨地複数カ所を制圧したことを受け、ロシア軍戦闘機複数機が革命家に対して爆撃を行い、我々の進軍を阻止した」と述べた。

ハーッジ報道官によると、この空爆で戦闘員側に死者は出なかったという。

また殉教者アフマド・アブドゥー軍団の幹部の一人サイイド・サイフ氏によると、ロシア軍戦闘機は、親政権の戦闘員の防衛戦に対する反体制武装集団の進攻を受けるかたちで空爆を開始したという。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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ロシア海軍はタドムル市(ヒムス県)近郊のダーイシュの拠点に対してカリブル巡航ミサイル4発を発射し破壊(2017年5月31日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部は、地中海西部のシリア沖に配備されているロシア海軍のフリゲート艦アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールが、カリブル巡航ミサイル4発を発射し、ヒムス県タドムル市近郊のダーイシュ(イスラーム国)の拠点複数カ所を攻撃、破壊した。

ミサイルは、シリア軍との戦闘地域への兵站路として使用されていた連絡拠点や生活拠点を標的としたもので、すべて命中したという。

攻撃の日時については明らかにされなかったが、ロシア各メディアがロシア国防省筋の話として伝えたところによると、攻撃に先立ってロシア軍は米国、トルコ、イスラエルに事前通告したという。

AP, May 31, 2017
AFP, May 31, 2017

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)は「土地は我々のものだ」作戦司令室を新設し、タンフ国境通行所北部のシリア軍・親政権武装勢力への攻撃を開始(2017年5月31日)

「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室(自由シリア軍砂漠諸派)を主導する東部獅子軍の広報局は声明を出し、ヒムス県タンフ国境通行所へのシリア軍・親政権武装勢力の進軍を阻止するため、「土地は我らのものだ」作戦司令室を新たに設置したと発表した。

同広報局によると、「土地は我らのものだ」作戦司令室には、東部獅子軍のほか、殉教者アフマド・アブドゥー軍団が参加、31日早朝に大規模な戦闘を開始し、ダマスカス郊外県東部のザーザー検問所およびサブア・ビヤール地区南部のシリア軍・親政権武装勢力の第一防衛線を突破したという。

クッルナー・シュラカー(5月31日付)が伝えた。

Youtube, May 31, 2017

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はバアス・ダム(ラッカ県)の南側入口に到達(2017年5月31日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(5月31日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末に、ラッカ市西部に位置するハマーム村を制圧し、バアス・ダム(別称ラシード・ダム、自由ダム)の南側の入口に到達した。

また、ARA News(5月31日付)によると、シリア民主軍はラッカ市西部郊外のアブー・カッバーブ(アブー・カビーア)村を制圧した。

ARA News, May 31, 2017

同地での戦闘に関して、ダーイシュ・ラッカ州は、特攻自爆戦闘員(インギマースィー)6人が自爆攻撃を行い、シリア民主軍戦闘員6人を殺害したと発表したが、シリア民主軍消息筋は、この攻撃を撃退したと反論している。

一方、スマート・ニュース(5月31日付)は、シリア民主軍がバアス・ダムおよびその周辺の5カ村(ハマーム村など)を完全制圧したと伝えた。

このほか、『ハヤート』(6月1日付)によると、マトユーラ村ではシリア民主軍の砲撃により、住民5人が死亡した。

また、米主導の有志連合がマンスーラ市、ハートゥーニーヤ村、アブー・カビーア(アブー・カッバーブ)村、フナイディー村、ハーウィー・ハワー村を空爆し、民間人9人が死亡、17人以上が負傷した。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、SMART News, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュの戦果を喧伝するアアマーク通信社の創設者の一人が有志連合の爆撃で死亡(2017年5月31日)

フザイファ・アブー・ヤマーンを名乗る活動家は、自身のフェイスブックのアカウントで、ダーイシュ(イスラーム国)の戦果を喧伝するアアマーク通信創設者の一人で兄弟のライヤーン・ミシュアル氏とその娘が、ダイル・ザウル県マヤーディーン市に対する有志連合の空爆で死亡したことを明らかにした。

クッルナー・シュラカー(5月31日付)が伝えた。

Facebook, May 31, 2017

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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シャーム自由人イスラーム運動がヒムス軍団を吸収合併(2017年5月31日)

ヒムス県北部で活動するヒムス軍団は声明を出し、シャーム自由人イスラーム運動に合流することを発表した。

Kull-na Shuraka’, May 31, 2017

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方をシリア軍が攻撃(2017年5月31日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(5月31日付)によると、東グータ地方のフーシュ・ダワーヒラ村一帯にシリア軍が進軍する一方、シャイフーニーヤ村が砲撃を受け、住民1人が死亡した。

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クナイトラ県では、SANA(5月31日付)によると、ハドル村で反体制武装集団が敷設した地雷が爆発し、住民1人が死亡した。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年5月31日)

ダイル・ザウル県では、SANA(5月31日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ダイル・ザウル航空基地一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して空爆を実施した。

シリア軍はまた、ダイル・ザウル市旧空港地区、ハウィーカ地区、ラシュディーヤ地区、ハミーディーヤ地区、フワイジャト・サクル、ティーム油田一帯、スヌーフ丘、パノラマ交差点一帯、ブガイリーヤ村のダーイシュ拠点を砲撃した。

一方、ダーイシュは、シリア政府支配下のダイル・ザウル市クスール地区を砲撃し、住民4人が死亡、6人が負傷した。

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ハマー県では、SANA(5月31日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県東部にあるシリア政府支配下の東ビッリー村を砲撃した。

AFP, May 31, 2017、AP, May 31, 2017、ARA News, May 31, 2017、Champress, May 31, 2017、al-Hayat, June 31, 2017、Kull-na Shuraka’, May 31, 2017、al-Mada Press, May 31, 2017、Naharnet, May 31, 2017、NNA, May 31, 2017、Reuters, May 31, 2017、SANA, May 31, 2017、UPI, May 31, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは12件の停戦違反を、トルコ側は11件の違反を確認(2017年5月31日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月31日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を12件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が3件、ダルアー県が2件、ラタキア県が2件、ハマー県が4件、クナイトラ県が1件。

またトルコ側の監視チームも11件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、ダルアー県4件、ハマー県3件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

一方、過去24時間に、イドリブ県の4カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,534市町村、武装組織の数は219組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 31, 2017をもとに作成。

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米主導の有志連合は5月30日、ラッカ県、ダイル・ザウル県で13回の爆撃を実施(2017年5月31日)

米中央軍(CENTCOM)は、5月30日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して21回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は13回で、ブーカマール市近郊(5回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、ラッカ市近郊(4回)、タブカ市近郊(3回)で実施された。

CENTCOM, May 31, 2017をもとに作成。

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