EU理事会はシリア閣僚3人を制裁対象に追加(2017年5月29日)

欧州連合理事会は声明を出し、アサド大統領ら政権幹部に対する制裁を2018年6月1日まで延長するとともに、3閣僚を新たに制裁対象に追加したと発表した。

これにより、制裁対象者は240人、制裁対象機関は67団体となった。

ARA News(5月29日付)が伝えた。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍によって包囲されたダマスカス郊外県東カラムーン地方の反体制武装集団がシリア政府と停戦に向け協議(2017年5月29日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)が、ジャイルード市内のメディア筋の話として、シリア軍によるヒムス県マハッサ地区(砂漠地帯)制圧に伴う東カラムーン地方の反体制武装集団支配地域閉塞を受け、ジャイルード市、ルハイバ市、ナースィリーヤ村、アトナ村武装集団がシリア政府との停戦に向けた協議を行っていると伝えた。

同サイトによると、停戦に向けた協議は東カラムーン地方が閉塞される前の4月下旬から開始されていたが、同地方の閉塞を受けて、26日にジャイルード市を拠点とする反体制武装集団がシリア政府の代表と、ジャイルード発電所近くで会合を行い、ロシア軍の代表がこれに立ち会ったという。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合とYPG主体のシリア民主軍のラッカ市への爆撃・砲撃で住民35人が死亡(2017年5月29日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市ラッカ市各所を30回以上にわたり空爆する一方、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が同市各所に対して80発以上の迫撃砲、ロケット砲を撃ち込み、住民少なくとも35人が死亡、15人あまりが負傷した。

空爆・砲撃は、ルマイラ地区、イドハール地区、マシュラブ地区、ファルースィーヤ地区、2月23日通り、旧産婦人科クリニック、バラーズィー交差点、文学部などに及んだという。

ラッカ県では、スマート・ニュース(5月29日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、米主導の有志連合の支援を受けて、マンスーラ市南部(ハラーカート地区)に進軍し、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦、ラッカ市とヒムス県東部(スフナ市方面)を結ぶ最重要兵站路のラサーファ街道を寸断した。

これにより、ラッカ市は同市南部のダーイシュ支配地域から切り離され、事実上包囲された。

一方、『ハヤート』(5月30日付)によると、有志連合はラッカ市内にビラを散布し、ダーイシュ戦闘員に退去を呼びかけた。

ビラには「これが最後のチャンスだ。ラッカから退去しなければ、死ぬことになる。ラッカは陥落する。そうなるときにお前たちは同市にいてはいけない」などと書かれているという。

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ダイル・ザウル県では、『ハヤート』(5月30日付)によると、米主導の有志連合がラッカ市・ダイル・ザウル市間を移動中のバスを空爆し、1人が死亡した。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、SMART News, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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シリア軍・親政権武装勢力は米英の拠点タンフ国境通行所から約30キロの地点に進軍、有志連合はビラを散布し、この進軍に警告(2017年5月29日)

ハムラビの正義ニュース(5月29日付)などは、米主導の有志連合が、米英軍が拠点化しているヒムス県南東部のタンフ国境通行所北方に位置するシリア政府支配支配下の砂漠地帯にビラを散布し、同通行所に近づかないよう呼びかけたと伝え、その写真を公開した。

ビラには「タンフに向かういかなる動きも敵対行為とみなされ、我々は自分たちの部隊を防衛するだろう…。あなた方は安全地帯内に入っている。この地域からただちに退去しなさい」などと書かれている。

殉教者アフマド・アブドゥー軍団のサイード・サイフ報道官がクッルナー・シュラカー(5月29日付)に明らかにしたところによると、ビラはタンフ国境通行所の北約30キロの地点で散布されたという。

クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、ビラはまた、タンフ国境通行所の北約55キロの地点に位置するザーザー検問所一帯にも散布されたという。

Facebook, May 29, 2017
Facebook, May 29, 2017

また、シリア人権監視団によると、ビラは、ダマスカス県とイラクの首都バクダードを結ぶ街道上のシャフミー地区、ザーザー検問所一帯に散布され、ビラによる有志連合の警告に応えるかたちで、シリア軍および親政権武装勢力(レバノン人、イラン人、アフガン人、イラク人)は、タンフ国境通行所の北約30キロの地点で進軍を止めたという。

Newsweek日本版, May 30, 2017

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、Hammurabi’s Justice News, May 30, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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ダーイシュに忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍はハウラーン法務局長の弟を処刑(2017年5月29日)

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うハーリド・ブン・ワリード軍がハウラーン法務局のイスマト・アブスィー局長の弟ユースス・アブスィー氏をヤルムーク川流域地帯で処刑した。

ユースフ氏は、ハーリド・ブン・ワリード軍の前身であるイスラーム・ムサンナー運動によって拉致されていた。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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ダマスカス県東部バルザ地区からの反体制武装集団の退去が完了(2017年5月29日)

ダマスカス県では、バシュル・サッバーン県知事が報道声明を出し、ロシアの仲介によるシリア政府と反体制武装集団との停戦合意に基づき、バルザ区で活動を続けてきた武装集団の戦闘員および家族が、シリア政府が用意した旅客バスに分乗し、同地から退去、これにより退去作業が完了したと発表した。

同地区からの退去は5月前半に2度行われていた。

サッバーン県知事によると、今回の退去では、投降を拒否した戦闘員455人を含む1,012人が退去した。

SANA(5月29日付)が伝えた。

SANA, May 29, 2017

ARA News(5月29日付)によると、退去者は、シャーム解放機構、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍支配下のイドリブ県、ないしはトルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室が占領するアレッポ県ジャラーブルス市方面に向かった。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス郊外県、ラタキア県などでイスラーム軍、シャーム自由人イスラーム運動と交戦(2017年5月29日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、シリア軍が東グータ地方のフーシュ・ダワーヒラ村方面に向けて進軍し、イスラーム軍と交戦する一方、リーハーン農場の収穫物を焼き討ったと思われる火災が発生した。

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ラタキア県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、トゥルクマン山一帯でシリア軍とシャーム自由人イスラーム運動が砲撃戦を行った。

砲撃戦はズィヤーラ丘一帯で激しく行われ、シャーム自由人イスラーム運動によると、戦闘により多数のシリア軍兵士が死亡したという。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(5月29日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、ズィムリーン村などを激しく砲撃し、住民4人が死亡した。

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シリア軍はアレッポ県東部のダーイシュ最後の拠点都市マスカナ市一帯の複数カ村を制圧(2017年5月29日)

アレッポ県では、SANA(5月29日付)によると、シリア軍が県東部のダーイシュ(イスラーム国)最後の拠点都市マスカナ市一帯でダーイシュに対する掃討作戦を継続し、サーリヒーヤ村、バットゥーシーヤ村、シュハダー村、ジャバーブ・マスウーディーヤ村、ハズラーフ村、ファルイーヤ村、ウスタリーハ村、マッザ村、ワースィタ村、東スッカリーヤ村、バンドゥーカ村、ハミーディーヤ村、カーヒラ村、ダウル・アフマド・ヤースィーン村、畜産複合施設、砂糖工場、マスカナ鉄道駅、ティシュリーン・アウワル農場、ブーマーナ村、ハーン・シャアル村、イルバト・スーダ村、ハムラーウィー村を制圧した。

シリア軍は戦闘でダーイシュ戦闘員2,000人以上を殲滅、戦車7輌、装甲車6輌、砲台4門、作戦司令室1カ所、司令部14カ所、自爆用車輌5台を破壊したという。

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ダイル・ザウル県では、SANA(5月29日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市郊外のスヌーフ丘南西部一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

これに対して、ダーイシュはシリア政府支配下のダイル・ザウル市クスール地区、ジャウラ地区を砲撃し、女性1人を含む13人を殺害、22人を負傷させた。

一方、『ハヤート』(5月30日付)によると、ダイル・ザウル市南部墓地地区一帯、ダイル・ザウル航空基地一帯でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

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ヒムス県では、SANA(5月29日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府支配下のムハッラム町を砲撃し、子供1人を含む4人を殺害、2人を負傷させた

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)支配下のウカイリバート町一帯、ハマーダト・ウマル村、スーハー村を空爆した。

AFP, May 29, 2017、AP, May 29, 2017、ARA News, May 29, 2017、Champress, May 29, 2017、al-Hayat, May 30, 2017、Kull-na Shuraka’, May 29, 2017、al-Mada Press, May 29, 2017、Naharnet, May 29, 2017、NNA, May 29, 2017、Reuters, May 29, 2017、SANA, May 29, 2017、UPI, May 29, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは10件の停戦違反を、トルコ側は1件の違反を確認(2017年5月29日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(5月29日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件確認したと発表した。

ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側の監視チームが確認した停戦違反の内訳は、ダマスカス県・ダマスカス郊外県が6件、ダルアー県が2件、ラタキア県が1件、クナイトラ県が1件。

またトルコ側の監視チームも1件(ダルアー県1件)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、ダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

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一方、過去24時間に、スワイダー県の1カ村の代表がシリア政府との停戦合意に署名した。

これにより、シリア政府との停戦に応じた自治体は1,515市町村、武装組織の数は219組織に達したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 29, 2017をもとに作成。

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